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平凡男子の受難

安里あさ

act.20


無事二コマ目も終わりリュックを持って廊下に出ると目の前には人だかりが出来ていた。
・・・他の授業の終了時間が一緒だったとしてもちょっと混みすぎじゃないか?

仕方なしにその群衆を避けつつ
踊り場に抜けるかと考えていると、

「ゆうりさん」
と何処からか先程聞いた中性的な声が聞こえた。

「ん?沙弥??」

見渡すが沙弥の姿は見えない。
あれ?

「沙ー弥ー?」
「結吏さん、」

その声がさっきよりもハッキリと聞こえた途端、なんと人だかりが真っ二つに割れて沙弥が歩いてきた。

「沙弥すげぇな。有名人?なんだな!」

そう言った俺に沙弥はため息をついて「次授業無いでしょ?とりあえず移動しよう」と提案した。




場所を移って個室タイプの図書館ルームにやってきた俺達。

「ここならゆっくり話しが出来るかなと。座って」
「おお!すごいじゃんここ。」

とりあえず荷物を席に置いて椅子に座り向かい合う。

「そーいえば、さっきは助かった!ありがとな」
「いえ。別にぼくは何もしてないよ」
「でも嬉しかった。ありがとう」
「っ、そう。」

沙弥を見ると少しだけ頬が赤い気がした。
照れてるのかな?

「それでさ、俺に話しって?」
「・・・結吏さんと西道先輩達の関係って何?」
「え"?!柊真先輩達との関係!?」
「さっき、聞き間違いかなぁとも思ったけど…同室とか言ってたでしょ?」
「あ、そそそれはっ」
「もしかして西道先輩に脅されてたり、する?」
「へっ?」
「今は少しだけ形を潜めてるけど、ちょっと前まで暴虐武人歩く戦闘機とか噂されて他校どころか組沈めるんじゃないかとまで言われてた時代も、あったみたいだから。」
「そんなに!?」
「知らなかったんだね…」
「あ~・・・まあ、沙那先輩達から過去の話を少しだけ聞いたけど」

先輩達・・・なんてことしてんすか!

「なんか・・・ホントに俺、同室やめようかな…?」
「結吏さんも苦労するねぇ」

お互い苦笑し合う。そしてふと思いついた。

「そうだった!その結吏さんてのやめてよ」
「え?」
「結吏って呼んで!俺も勝手に呼び捨てにしてるし」
「んー、でもぼくは普段から、」
「でも"さん"付けなんて擽ってぇし」
「そう?・・・そっか、分かった。」

その時のフワリと笑った、少しあどけない笑顔の沙弥は女の子ばりに可愛く見えた。


(お昼まで時間あるから勉強でもする?)
(・・・切り替え早いな~、沙弥)
(??)
(いや、(一瞬で笑顔から真顔に・・・))

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