平凡男子の受難
act.18
さて。
そんなこんなで今日初登校です。
昨日の休みはどうなったって?
一日先輩方とワイワイ話しをしてました。
流れでバイトを探していると話したばっかりに先輩方からバイト禁止令が出された。
何故。
・・・バイトはこっそり探すとしよう。
朝から柊真先輩手作りご飯を食べて意気揚々、ホントは少しドキドキしながら大学へと向かった。
(先輩はコマ割りが違った為、送り出してくれた。)
講義室に入り、授業の準備を始め余った時間で教科書をパラパラめくる。この段々になっている机って大学生らしくていいよなぁ~なんてボーッとしていると、徐々に人も増えて騒がしくなる講義室にソワソワしてしまう。周りはグループを成して楽しそうに話をしているようだ。
・・・はぁ、友達、ほしいなあ。
「それでは、授業を始める」
先生の号令と共に90分の講義はあっとゆう間に過ぎた。  
「それでは、AとB、好きな方を課題にし来週、レポートを提出するように!解散!」
はぁ~だりぃーな、なんて声もチラホラ聞こえる中、俺は荷物をまとめ歩き出した。次はどの教室に移動するのかを確認する。
「(えっと、西棟三階の301教室っと)」
今いるのは北棟だから西へは渡り廊下でも繋がってたはず、と学校案内の地図を確認する。うん、合ってる。
階段を上がるため、角を曲がると
ドンッ――
「!」
「っ痛ぇなァ!」
思いっきり人にぶつかってしまった。
俺は急いで起き上がって頭を下げる。
「す、すみません」
「・・・スゲェ痛かったんだけど?オニイサン?」
ドン!と肩を押されて階段下の壁に押しつけられる。相手は男7人のグループで周りを囲まれてしまった。
「え、と。前をよく見てなくて・・・本当すみませんでした」
「それさっきも聞いたし。お か ね 」
「え、」
「お金ちょーだいよ。余所者さん?」
「っ!」
相手はあからさまにこちらを見下していて、俺が試験で学校に入った一般人だと分かって言っているようだ。
「お、金は・・・」
「金ないんだ?ビンボーだもんねェ?」
ギャハハなんて品のない笑いを飛ばしていた奴が俺のカバンを奪っていく。
気づいた俺は取り返そうと男の腕に手を伸ばした。
「うわっ、痛え!」
「え」
大してまだ力も込めてないのに目の前の男が派手に転んだ。
「うわー、野蛮!」
「サイテーだなぁ」
「めちゃくちゃ痛がってんじゃーん」
「ちょー痛えよ~」
なんて言いながらヘラヘラ笑って手を振る男。
この野郎わざと・・っ!
悔しいが手を出すわけにもいかずその男を睨みつけていると、他のニヤニヤした奴らに両肩を組まれた。
「オニイサン調子乗りすぎでしょ~」
「ほら、慰謝料置いてきなよ」
「ははっ、ビンボーくんの財布どこかなあ~」
そう言いながらさっき痛い痛いと転がっていた男がカバンを漁り始めた。
財布が抜き取られ、中を見られる。
「はっ、ショボ!まじかよ5千円?!」
「うける!今時高校生でももっと持ってるぜ?」
やばいんだけど、とかなんとか言いながら俺のお金を自分のポケットにしまうヤローに向かって吠える。
「返せよっ。腕だって怪我してないだろっ!?」
すると、爆笑する男達。
「ぶはははっ、やばいわ一般人クン!」
「俺らが誰か分かって言ってんの~?」
「明日から学校、来れなくなるよォ?」
「『かえせよっ!』だって、バァカ」
「口の利き方もなってねェな。土下座して詫び入れろよ?」
一番背の高いコイツがリーダーらしい。
1歩前に出て謝罪を要求してきたがそんなものに応えてやるつもりもない。
今になって周りを見れば皆見えないふりなのかあからさまに目をそらして足早に歩き去っていく。
コイツら何処ぞのご子息様か・・・?
「おい。聞いてんのか?」
ガンッ!!!
リーダー格の男に額を掴まれて容赦なく後ろの壁に叩きつけられた。
後頭部にズキズキした痛みが走り、視界が軽くブレる。
「う"・・・っ!」
「よそ見してんなよ?このオレが話しかけてんだろーが」
ジト目で見下ろされるが、ハッキリ言ってそいつに恐怖は感じなかった。
(どこかの誰かさんのおかげで耐性ついたのかも・・・)
こちらも負けじと睨み返すと、襟元を掴まれて引き摺られる。
「おお、いい目してんじゃーん?」
「ヤル気だねェ。オニイサン!」
「ははっ、じゃあちょっくらお付き合いしてもらおーか?」
「校舎裏へご案内~!」
「・・・マジで明日から学校、これなくしてやるよ。」
「ぶはっ、やべぇコイツまじ切れてんじゃん」
「こえー!」
ギャアギャア周りで騒ぎながら人を引っ張るコイツらに腹が立ってきたが、如何せん相手の人数が多い。・・・このままふっかけても分が悪いな・・・。どうしよう、そう思っていた時だった。
――――――
コメントありがとうございます!
楽しく読んで頂けているようで嬉しいです!
気づけば柊真が変態()に、結吏が女々しくなっていくような・・・笑
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