平凡男子の受難
act.15
薄らと明るい光を感じて目を覚ました。
見慣れぬ天井にここは何処だと考える。
そうだ、入学したんだった…と欠伸をしながら眠い目をこすった。
それで、何でベッドの中なんだ・・・?
「・・・っっ!!!」
覚醒したら思い出した。何もかも。
そして死にたくなった。
昨日、風呂に入ってそれから先輩に
何度も何度も・・・っ
「ぅわぁああっ!」
脳内で再生された光景に思わず叫ぶ。
やめろ、止めてくれ!
―バンッ!!
「大丈夫!?」
「へ、っ・・・ぅわぁっ!」
叫び声を聞いて驚いたのだろう、柊真先輩が玉杓子を手に部屋に駆け込んできて、それに驚いて身を引いた俺がベッドから落ちた。
「ぅ、だ、大丈夫です・・・」
「ちょっと、ホントに大丈夫・・・?」
柊真先輩を見上げ観察するが昨日の面影ひとつ無く、心底心配してますといった体で俺を覗き込んでいた。
何この人?実は二重人格なんじゃないの・・・。
「今、ご飯作ってるから顔洗っておいで」
そう言ってニコニコ笑いながら出て行く後ろ姿に昨日のは夢なんじゃないかと思えてくる。
うわっ、そうなると俺ヤバいな・・・
欲求不満かよ。
――――――
「・・・おはよう、ございます」
「ふふ、おはよう」
リビングに入りながら、朝の挨拶をしていなかった事を思い出して声をかける。
うん、普通だ。
普通過ぎて思わず首を傾げる。
昨日の証拠なんてものはなく、握られていた腕に跡は無いし、キスマなんて物ももちろんない。身体はだるいかと言えばそうだが、朝も元気だったし・・・。(何がとは言わない)
顔を洗うついでに風呂場も覗いたが綺麗に湯が張られていた。(思い出しそうだった為すぐに出たが)
うーん?と考えながらコップに牛乳を注ぐ。
「よし、ちょっと早いけど食べようか!」
「美味そうですね、頂きます。」
今分かるのは腹がめちゃくちゃ空いてることくらいだな。それにしても・・・、
「んっ!やっぱりめちゃくちゃウマイです!」
「んふふっ、それならよかったぁ」
「毎食作ってもらっちゃって、申し訳ないです」
「ふふっ、そんなの気にしなくていいのに!」
「でも、」
「あ!そういえば、腰大丈夫??」
「ぐっ、ゲホゲホ・・・っ」
「うわぁ、ちょっと大丈夫??」
いいい今なんて言ったこの人っ。
「こ、腰って・・・」
「ん?だって引越し作業してたし、」
あ、ああ、成程。そっちか!
「その後お風呂場で沢山イチャイチャしちゃったから、ね?」
「ぶっ!」
イチャイチャって!
「っっアレはそんな、かわいーもんじゃなかっただろーがぁ!」
つい立ち上がり、大声を出した俺は悪くない。
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