こんな俺でも愛してくれますか

UAI

10話 選択

クラス対抗の決闘が幕を閉じた翌日、ギンは、学校の校門の前にいた。ミアの家に行くため。

「そろそろ、来てもいいんだけどな。時間は決めてないけど。」

昨日のことについては、時間など一切決めていなかった。

「ギンくーん、おまたせ、どうかな?」

純白のワンピースをミアはきていた。

「いいんじゃないかな。」
「ありがとう、番号の交換しとこ、今日みたいなことがあったらいけないし。」

ミアとギンは、番号の交換をした。

「じゃ、案内よろしく。」
「うん。」

学校から、徒歩30分。小さい屋敷が見えてきた。

「私の家。」
「見りゃわかる。貴族とわかったんだが、小さいな。」
「あと、彼氏の役してくれないかな?」
「なんで?」
「お見合いの話がきて、めんどいのよ。自分で決めたいから。」
「まあ、悩み事あるなら言えと言ったしな。」

そんなことを話していると、玄関までついた。

「ただいま戻りました。」

帰宅の言葉が家に響いた。

「おかえりなさいませ、ミア様。」
「父上はいるか?」
「はい、そのお方は?」
「私の、か、か、彼氏。」
「....」
「父上はいつものところだな。」

ミアは、顔を赤くして言った。メイドは黙った、後から理解し始めた。

「そうですが、今は、ミア様のお見合い相手がいらっしゃるので。王族とかどうとか。」
「そんなの私は聞いていないぞ。話してくる、ギン、ついてきてくれ。」
「へいへい。」

ギンは、メイドに軽くお辞儀をし、ミアの後をついて行った。

「もうすぐつくから、準備しといて。」
「なぁ、流石に王族相手だと無理なんじゃないか?」
「大丈夫だよきっと。」
「出来るだけやってみるよ。」
「ありがとう。」

ほんの数分で、応接室までついた。
勢いよくミアは、ドアを開いた。

「父上、お見合いはしないとあれほど。」
「いいとこに、ほら、ここに座りなさい、すみません、孫がお騒がせして。」
「いえ、大丈夫ですよ、元気があって。」

ミアは、父の横にドスンと座った。

「あ、ギン入ってきてくれ。」
「ミア、誰だね、ギンとは?」
「お初にお目にかかります、ギン・レックスと申します、ミア様とお付き合いをさせていただいています。」

と言った瞬間その場が沈黙にやった。
沈黙を破ったのは、ミアの父だった。

「貴様、何をとぼけたことを。」
「いえ、間違っていません、私の彼氏です。」
「勝手なことを」
「落ち着いてください、お見合いですし、ですが、気に入りませんね。」
「俺がですか?」
「腹立たしい、庶民が小貴族とお付き合いなどと。」
「自分から告白したので。」

カダンとテーブルが揺れ、王族の人がギンへと歩いて行く。

時雨しぐれ様、落ち着いてください。」
「落ち着いていられるものか、ギンと言ったか。」
「言いました。」

時雨から重い腹パンが飛んできた。

「っっ!」

ギンは、もろにくらい、ひざまづいた。

「ギン。」

ミアが、駆け寄ってくる。

「庶民風情が、調子にのるなよ。」

(避けても良かったが、あとあとめんどいんだよな。ここで、テンプレのことを言ってっと。)

「明日。」
「あぁ?」
「明日、決闘を申し込む。」
「...、ははは、馬鹿かお前、勝てるわけないだろ。」
「じゃー。ミアをかけて、と言ったら?」
勝ったらもらう、負けたら、関わらないってことでいいですか?」
「いいとも。明日の朝、お前の通う学校のグラウンドで決闘だ。」
「わかりました。イテテ。」
「私が外まで送ってやろ。いいですか?」
「好きにしろ。」

ミアは、ギンに肩を貸して、外へ出て行った。

「なんで避けなかったの?」
「めんどうになるかなと思ったから。」
「はぁー。」
「なんだよ、ため息して。」
「考えても無駄かなと思っただけ。」
「正直、時雨ってやつに、ミアを渡したくなかっただけ、あいつ、オーラが嫌だったからな。黒いとゆうか灰色ぽかったし。」
「そ、そう。」
「コテンパンにしてやるから、安心してろ。」
「わかった、この辺でいい?」
「あんがと、じゃ、明日な。」
「また。」

ミアは、ギンを見送り、ふと思った。

「なんなのよ、この気持ち。」





二週間のうちに出すことを目標にして頑張ろうかな。


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