初めての家

僕は生まれてすぐに松下さん夫婦に拾われました。僕が生まれたのは松下さん家族の家の倉庫で、その時のことはよく覚えていません。松下さんは僕と兄弟の1人が気に入ったのでつい家の中に連れてきてしまったと少し申し訳なさそうに言います。でも今はこうして幸せだからよしとします。
家の中に入ると、大きな大きな茶色い箱と、大きな人間が映る不思議な箱と、人間がきている布がつっていました。他にも見たことないものでいっぱいでした。松下さんは大きな大きな茶色い箱を開けて人間が着ている布を取り出し、「これはもう使わないからいいかな」といい白い箱の中に敷いて、僕をだっこしてその箱の中に入れてくれました。布が少し暖かいので、僕は眠くなります。隣の兄弟もウトウトとしていて、眠いと言いました。
ぼくも眠いねと言い返しました。
最初は寝ないようにしていたのですが、猫も睡魔には勝てなくて気づくと夢の中でした。