新しい世界で生きるには

パロす

仲違いからの別れ。

「僕は大丈夫だと言ってるだろうが!!!  早く行け!!!  ヤト!!!  サクヤ!!!!  心配するなぁ!!!」

レイシーが怒号を上げ我らに命令した。そう言えばレイシーが怒ったのは初めてだった気がする。

「だからって!  そんなこと言ったってレイシーは満身創痍である!!  助けなければ!!」

ヤトは取り憑かれたようにレイシーの心配をしていた。。心配で脳が支配されていた。

「分かったのです。レイシー、ありがとうなのです。その願いちゃんと叶えるのです。」

そう言った瞬間サクヤに手を握られ、心の根ではサクヤを信用していたのか自然と【共有】スキルが発動した。

「なっ!??  ふざけるなっ!!!!!  許さないぞ!!!!!  サクヤァァ!!!!」

その瞬間ヤト達はこの世界から消え失せた。








ヤトはサクヤに手を掴まれほぼ強制的に【瞬間移動】を使われてしまった。【瞬間移動】が使われた時、ヤトの視界がぶれるようにして一瞬にして景色が変わった。

ついさっきまでは月明かりに照らされ目の前には惨劇が起きていたはずなのに、太陽に照らされ森が見えるただの原っぱと化していた。
初めて見る月と太陽なのに何も感情が湧き上がってこない。………いや、違う。他の感情に押し潰されているからそう感じるだけだ。少し美しいと思ってしまうのがその証拠だろう。

ふと自分の手に温かみを感じ、そこに目をやるとサクヤも惚けているようで口が半開きになっていた。
そんなことを考えているとさっきまで怒りを宿していたはずなのに何故か怒りは消沈していた。その事に特に疑問に思わずヤトは落ち着いた口調で未だに惚けているサクヤに話しかけた。

「サクヤ、もう一度聞くのだ。何故レイシーを見捨てた!!」

ヤトはそう言い放ち、掴まれていた手を振り払った。
あぁ、怒りが収まったというのは気の所為だったみたいだ。話しているうちに怒りがふつふつと込み上げてくる。このとめどない怒りはどうして湧いてくるのだろうか。
我はなぜ怒りを宿しているのだろうか。普通は悲しみではないのか?分からない。ただ思うのは………いっそこの感情に身を任せたらどんだけ楽か。。それだけだ。
そう考えているとサクヤはふっ、と顔を引き締め我にこう言った。

「レイシーは絶対に死なないのです!  それは研究者の人達は大部屋の子を殺したら研究の意味が失われるからなのです!  ヤトも研究者の話を聞いていたなら分かるはずなのです!  

だから、だから!  私は、レイシーがこっちに来ることはできないけど最後の願いは叶えたかったのです!
逆にヤトはレイシーのことを思っていると言ってるだけで、ただ足を引っ張る邪魔者でしかないのです!!  そんな事にも気づかないで人に怒鳴る資格などないのです!!!  このバカヤト!!」

「なっ!?!?  サクヤッ!!!」

その時我は図星を突かれ、思わずサクヤの顔を殴ってしまった。
だが、レイシーのバリアーはまだ付与されていたようで固めの液体を殴ったような感覚が返ってきた。
その時サクヤは驚いていた顔をしていたが、すぐに失望したような顔を見せこう言い放った。

「もう、知らないです。。もういいです!  さよならです!  二度と顔を見せないで欲しいのです!  勝手に野垂れ死にすればいいのです!!!」

ふんっ!  と顔をそっぽ向かせ、西へ宛もなくとぼとぼと歩いて行った。
ヤトもその態度に感情的になり、サクヤの後に向かって言い放つ。

「あぁ!!  好きにすればいいのだ!!  人の事を簡単に見捨てるような奴と我も一緒に居たくないのでな!」

サクヤなんかと一緒に居ることができなくなる。そう考えるだけで嬉しい……はずなのに少し悲しくも思う。あんな人を簡単に見捨てるようなやつは友達でも親友でも何でもないはずなのに。

ヤトはサクヤとは逆の、東の森へ足を運んでいった。
サクヤはほんとにムカつくやつだ。確かに我はレイシーの願いを無下にして、助けることなどできないのにレイシーを助けようとしていた。あのままレイシーの手を引っ張ってもその間に我かレイシー、どちらかが銃殺されていてもおかしくはなかった。

確かに、怪我をした状態でこっちに連れて来ても出血多量で死んでいただろう。
でもこれは理屈じゃない。
どうしてもヤトはレイシーとサクヤ、3人でこっちに来たかった。
ヤトのしたことはサクヤに対しては八つ当たりかもしれない。

それに我はサクヤを殴ろうとした。

サクヤに図星を突かれたと思ったのは心の底では、自分のしたことがただのエゴだと思っていたからなのだろうか。わからない。なにも…わからない。
ただ、このとめどない謎の怒りをぶつけるのにはサクヤが丁度いい…そう思ってしまったからだ。

レイシー…もう二度と会うことは叶わないのかな。。。

初めて見る太陽の方を向き、その激しい光を右の掌で隠して、小さな指の隙間からでも十分すぎるほどに眩しい光に嘲笑われるような気持ちになる。
そんな太陽を睨みながら空に思いを馳せた。





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とある冒険者の男は魔法と剣を使いこなし、珍しい魔法剣士というジョブに就き、更に【解析】と【検証】、【深淵】というユニークスキルを持っていた。


名はクラスタ。
顔は渋い顔立ち。
髪は茶髪で黒い目をしており、体は引き締まっている。
背中には大剣を背負っており、腰には真っ黒な剣を二つ身に付けている。銀色で一つだけ赤い宝石が付いている腕輪を両手に付け、右の中指と人差し指には銀色の指輪が二つ。
ただ一つ真っ黒なコートの様なものを着ており、他に装備はしていないようだ。


しかし今は冒険者をやめ、一人で「地獄の森」と呼ばれる森に家を建て住んでいた。

「ふぅ…今日はグリーヴァスドラゴンの子供一体か。食ったことないけど、多分食えるよな…?」

クラスタは不安になりながら食事のことを心配していた。
クラスタは森に一人で住んでいる為、一人で狩りにでなければならないのだ。
この生活は冒険者たちと比べると収入が無く娯楽も何も無い。ならば冒険者を続ける方が有意義な生活を送れるだろう。

確かに、冒険者をしている方が素材などを引き取ってくれる為、暮らしは安定する。
しかし、クラスタは珍しいジョブに就き、尚且つ常人なら一つ持てるか持てないかのユニークスキルを三つも持っている。その上実績もなかなかよかった。
そのせいで媚を振る者達が擦り寄ってきてしまうのだ。

貴族の権力を振り回した命令。冒険者パーティーの誘い,etc……

クラスタはそんな冒険者生活に嫌気が差し、自分の街を飛び出し、離れの森に住むことにした。
幸いな事に、娯楽は自分のユニークスキルを使い魔法を研究するというのがあり、今のところクラスタは何も困っていない。

「不安だ。念の為にステルベンラビットでも狩るか……?
いや、これは賭けよう。ドラゴンだし。絶対美味い。そうだ、美味いはずだ。不味いわけがない!」 

ドラゴンに不味いものはないって誰か言ってた気がするしな!  っと自分言い聞かせるようにしたながら呟いていた。

「うーむ。それにしてもグリーヴァスドラゴンの子供か。ここの近くに居たのは、はぐれドラゴンか、それとも親と一緒に来たのか。もしグリーヴァスドラゴンの成体が居たならば非常にまずいな。俺が死ぬかもしれん。」

困っていた。クラスタは困っていた。困っていないなどは真っ赤な嘘だった。
グリーヴァスドラゴンの成体は昔、大きめな街を一夜で半壊させたことがあったのだ。その街には冒険者のB級が五人、A級が二人居たのだが相打ちになりそこに居た冒険者は死んでしまった。

鋭利な爪。触れたものを腐食し尽くすブレス。グリーヴァスドラゴンが必ず持つ、個体により変わるユニークスキル。

因みに先程の説明の時のグリーヴァスドラゴンが持っていたユニークスキルは【空の王者】だったそうだ。



空の王者
自身が空中に浮遊する時のみ、自分の与える攻撃に絶大な力を齎す。



他にも一度攻めてきたことがあったが、それは剣の達人のS級冒険者一人によりあっけなく倒された。この時のユニークスキルが冒険者にとって関係が無かったからかも知れない。ちなみにその時のユニークスキルは【魔法軽減『特大』】だったそうだ



【魔法軽減『特大』】
全ての魔法ダメージを物凄く軽減する。
時魔法などには効果はない



グリーヴァスドラゴンの見た目は産まれた時から傷に見える模様を全体的にしており、鱗の色は黒色だ。目は琥珀色で爬虫類独特な目をしている。

グリーヴァスドラゴンの子供は怪我を負ったブラックドラゴンと勘違いさせ助けようとした冒険者の不意をつくという事件が何度かあった。
これにはグリーヴァスドラゴンの元からもつユニークスキル【同情】が関係しているのかもしれない。



同情
相手に同情に誘い込むことができる。
ただし1人につき一度だけ



ちなみにこの世界ではブラックドラゴンは人間と友好な立場にある。
それは先代の勇者がブラックドラゴンを助けたことから始まったそうだ。

「まぁ、もし来たら……この剣を使わざるを得なくなるな。嫌だなぁ……。」

クラスタは背中の大剣を見ながらそう言っていた。そしてグリーヴァスドラゴンの子供を抱えたまま家への帰路を歩み始めた。












「まっず。」

グリーヴァスドラゴンは美味しくないようだ。












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名前:クラスタ

年齢:41


スキル
飛斬  一閃  月光  剣舞  斬裂剣  黙殺剣「防御」  飛翔剣   燼滅剣   凍剣   封鎖剣   竜殺剣   炎氷双刃剣   氷刃剣 氷魔水龍剣  魔王剣  封魔剣   白虎刃   蒼空斬  烈風刃  紅覇竜滅剣  牙王神斬剣  颶風雷剣  剣聖模擬式神滅裂空天翔斬   碧空刃  天翔十二刃  双刃駆煌剣   空殺剣   獣滅剣   翠流刃  斬裂剣  雷光瞬殺刃   
殺歩  瞬歩  回し蹴り  レジスト  魔剣の覇者  身体能力強化  並行思考
無魔法2級   炎魔法2級  水魔法2級  風魔法2級  土魔法2級  光魔法2級  闇魔法2級  時魔法4級  空間魔法3級  応用魔法1級



ユニークスキル
解析
検証

ユニークパッシブスキル
深淵


装備

血飢(けっき)の虐剣(ぎゃっけん)『5』【S】

黒炎(こくえん)の魔剣【A】

凍氷の魔剣【A】

怪力の腕輪【B】

怪力の腕輪【B】

猛撃の指輪【A】

スピード狂化の指輪【A】

剣聖魔王の外套【S】




解析
自分が解析したいと願うと、その全てを解析することが可能。スキル、魔法、武器、防具全てを解析するが出来る。
ただし、命あるものには触れなければならない。
命あるものに触れ、願った場合その対象の所持スキルなどを知ることが可能


検証
自分の知りたい結果が、行う前に知ることが出来る。
この先右から攻撃したらどうなるか。などを考えると頭にどのようになるのか。結果が返ってくる。


深淵
ある程度のものを無効化することが出来る。強く意識すると完全に無効化出来るものもある。


血飢の虐剣『5』
創造魔王クルヴァスヘイスが作った呪剣12シリーズのうちの1つ。
この呪剣は自分の傷に比例し斬れ味が増す。更に使用者の血を与えることで剣のリーチが伸びる。


黒炎の魔剣
凍氷の魔剣との双子の魔剣。
魔力を流すことにより使用者には無害な黒炎を出す。
黒炎を出した状態で相手を斬るとその傷は傷つけた者にしか癒すことは出来ない。

凍氷の魔剣
黒炎の魔剣との双子の魔剣
魔力を流すことにより使用者には無害な絶対零度の氷刃を創り出す。
この氷刃で傷つけられたものは身体の自由が奪われる。

怪力の腕輪
所有者に絶大な力を与える。

猛撃の指輪
所有者の俊敏速度を増幅させ、剣の重量を指定することが可能。

スピード狂化の指輪
自身の俊敏速度を異常なまでに増幅させる。

剣聖魔王の外套
魔の道へ堕とされた元剣聖ライヌヘイトの愛用していた外套が魔の道に堕とされた時、変異したもの。
この外套を身につけている間全ステータスが底上げされる。更に斬撃無効。





名前:グリーヴァスドラゴン



スキル
鋼爪   飛爪   浮遊   ブレス『腐食』   飛び蹴り   



ユニークスキル
同情 

後一つは個体により変動する








ステルベンラビット


スキル
回し蹴り   弾丸射出『木』   加速    飛び込み


ユニークスキル
即死付与





即死付与
自分の攻撃に即死を低確率で付与する。

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