新しい世界で生きるには
真名、そして狂い。禁忌の誘惑
「そう、ここを……いや、研究所を脱出して自由な身になる為のね!!」
彼は、笑顔でとんでもない事を言い放った。
「「えぇぇ!?!?!?」」
「実験体00810」たち、二人で驚愕することしかできなかった。
「だ、脱出って言ったってここの地図もなければ研究者の場所だって……あっ!」
「やっぱり「実験体00398」は賢いね!  そう僕のスキル【未来視】を使うんだ!  僕の【未来視】は説明した通り『仮定した未来をどこまでもマナが続く限り』見えるんだ!」
なるほど、そうか。
さっき教えた我のマナに【共有】スキルを使って「実験体00041」に共有させる。これでどこまでも未来を視ることが出来るって言うことであるか。これは凄く強いのではないのであるか?  む、だが我には腕輪が…。
色々と考えていたが、結局は腕輪のせいで何も出来ない。そう考え、諦めた。
「話の腰を折るようで悪いのだが、我にはこの腕輪があってな。マナが操れないだ。済まぬ。」
そういった瞬間腕輪が{ガギィィィン!!!}と甲高い音を上げ粉々に崩壊(・・・)した。
「「え?」」
我だけでなく「実験体00398」も何が起きたか理解できなかった。それもそうだろう。なんの前触れもなく真っ黒でビクともしない腕輪が壊されたのだから。
「あぁ、そう言えば言ってなかったね!  僕の【バリアー】は応用することが出来てね!  こんな風に攻撃にも使えるんだよ!」
そう言ってにっこりと微笑んだ。いや、ほくそ笑むの方が似合うような笑い方をしていた。
「そ、それって!!  ずるいのです!!  せこいのです!!  ありえないのですぅ!!!!!」
そんなことを言う「実験体00398」に「実験体00041」は笑うだけで対応していた
「あぁ、そうだ計画を話す前に名前を……そう!  真名を作らないか?」
「名前……か、友人がつけてくれる名前。うむ!!  良いなそれは!」
「名前なのです?  うーん、うーん……」
「実験体00398」はうーん、うーん、と唸っていた。かくいう俺も悩ましている……そうだ!  これは名案だ!
「いいのを思いついたであるぞ!」
「ほんとかい!」
「ほんとなのです!?  どんなのです!?」
「聞いて驚くが良いのである!!実験体というのを使って我がジツ、「実験体00041」ケン!「実験体00398」タイだ!」
「「却下(だね)(です!)」」
二人にそう言われてしまった。何故なのだ、この痺れるようなセンスが分からない残念な奴らだったのだな。
だが、センスだけで突き放したりはしないぞ!  友人だからな!
そんなことを心の中で思いながら悲しみに打ちひしがれていた。
「あ!  これこそ名案なのです!  閃いたのです!  電球が頭の上で光るのです!!」
図書室にある本で閃いた時に使われる表現をし、皮肉を込めて言い放った「実験体00398」に「実験体00810」は悲しみのどん底へ誘(いざな)われる。
「ほう?  それは楽しみだね」
「えっと、最近習った語呂合わせを使うのです!   例えば……私の下三桁の398を語呂合わせして、「サクヤ」「実験体00041」の下三桁を合わせてレイシー。「実験体00810」を使ってヤトなのです!」
「なるほど!  語呂合わせかぁ、僕じゃ思い浮かばなかったよ!  レイシー……か。
いい名前だね!  僕は気に入ったよ!  これからレイシーを名乗ることにするよ!」
「うむ、我も異論はないのである!  これから我はヤトと名乗るぞ!  レイシー、サクヤこれからもよろしく頼む!」
「みんな喜んでくれてよかったのです!  こちらこそ!  なのです!」
そうして我らは今後名乗る名前を決めてもらった。友人から貰った大切な名前。世界一の宝物だ。我はレイシーとサクヤに感謝しなければな。
あぁ、この気持ちは何だろうか。幸せというのだろうか。これからこの三人でこれから此処を脱出し、新しい所で過ごすのか。
物凄く幸せだな。この幸せが続けばいいのに。
そういった時には、いやそう言う前から三人で過ごす事など叶わないことを知らないのは当然であった。
この結末は全て一人の手のひらで踊らされてる、ただの茶番のような物なのだから。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「さぁ、気を取り直して脱出の計画を説明するよ!」
そう言ってレイシーは周りを見回した。
「もうだめなのです……眠いのです。。。」
「すまぬ、我も眠いのである。。」
睡魔が襲ってきている。消灯時間からどれくらい経ったのであろうか?  二時間ぐらい経っていると気がする。
時計は暗くて何も見えないので宛にならない。ちなみに消灯時間は二十二時と年齢的には遅めだ。
だが、色々あるのだから仕方ないのである。授業に風呂、飯、研究、etc…
「ん?  眠いのが無くなればいいのかい?  なら。」
そうレイシーが言った途端眠気が吹っ飛んだ。
「「えぇ……」」
我らはもう驚くを通り越して呆れていた。
「これも【バリアー】の応用だよ」
そう言って笑うレイシーに呆れと憧憬(どうけい)のような感情が混ざった目で見ていたと思う。本当にレイシーは凄い。誇れる友人だ。
「それじゃあ今度こそ!  って実はもう計画は練ってあるんだよね……」
そう言いながらアハハっとわざとらしい笑い方をしていた。
「「はぁ!?」」
これには驚いた。ならば何故我らを呼んだのであるか。。。意図が理解できないのだ。だが、我にも理解できない考えの元この発想に至ったのであろう。だが、ヤトには理解できなかった。だから質問をした
「計画が練れているならば一人で逃げられたのではないか?」
当たり前の事を我は質問した。だが質問したあと後悔した。もしも「あ!  そうだね!  じゃあね!」と言われたら我は立ち直れないであろう。だが、レイシーは
「そんなの決まってるじゃないか!  僕らは友達だろう!?  僕だけ自由になって、二人にはここで自由を縛られる生活をして欲しくないんだよ!」
あぁ……本当にレイシーはなんて良い奴なんだ。もうレイシーとはずっと居ていたい。そう思えるほど我はレイシーに心酔していた。
「ううううぅぅぅッ!!!  嬉しいです!!  私たちをそんな風に思ってくれるなんて!」
「当然じゃないか!」
「さぁ、話を戻すよ。僕はさっき言った通り計画を練ってある!  明日決行するよ!」
「「明日!?」」
今日何度レイシーに驚かされただろうか。本当にやってくれるよ。。だから愛おしい。君の意志に我は従う。
「そう、急で悪いけど随分前から僕は計画を建てていたんだ。未来視で明日の研究者の挙動はバッチリさ!  未来視の可動範囲に感謝だね!」
そう言ってにっこりと笑った。笑顔が眩しいのである。心が浄化されていくとはこの事であろうか。。我と同じことを思っているのかサクヤも黙ってレイシーに恍惚とした表情を見せている。
「それで続きなんだけど、サクヤのスキルの【瞬間移動】で、研究所を脱出したあと異世界に行こうと思ってるんだ!  
異世界に行くには宇宙空間を【瞬間移動】の時に必ず通ると思うんだ。その時に異常気象や異常空間に耐えるために二人に僕のスキル【バリアー】を【付与】スキルで付与するよ!
そして、三人で新天地で暮らすんだ!」
ああああああああ!!!!  レイシー!!!  
我は、いえ!  私は貴方に一生掛けてついて行きます!!!  この命は貴方のため!!  全てを貴方に捧げます!!!!
俺はその時、、その瞬間からレイシーの魔の手に掛かっていたのかもしれない。
もしかしたらその前からか。そう考えるだけでゾッとする。何時から狂っていたのか。なぜ気づけなかったのか。
前を思い返せば挙動がおかしかった。レイシーに会う度にどこかで頭がクラっとしたりと。だが気づけなかった。俺たちはレイシーを許さない。
全てをあいつに狂わされた。レイシーさえ信じなければこんな事にはならなかった。こんな哀しみを抱くことすらなかったんだッ!
サクヤとは分かれ別の道を歩んだ。だが、レイシー!!  お前さえいなければ!  こんな人生ではなく悲しみもなく、人形として死ねた筈の研究所の方が天国じゃないかッ!
許さないぞ、レイシー。俺はこの事に気づいた。必ずサクヤにこの事を説明し、仲直りしてやる!
お前の思惑通りになんか、動いやるものか!!復讐してやるッ!  この手でぶっ殺す!!
そう叫びながら俺は一枚の封筒を握り潰した。だがこの考えこそレイシーの思い通りではないかと、疑心暗鬼に陥る。これは精神系スキルと記憶系スキルの禁忌の力なのかも知らない。
彼は、笑顔でとんでもない事を言い放った。
「「えぇぇ!?!?!?」」
「実験体00810」たち、二人で驚愕することしかできなかった。
「だ、脱出って言ったってここの地図もなければ研究者の場所だって……あっ!」
「やっぱり「実験体00398」は賢いね!  そう僕のスキル【未来視】を使うんだ!  僕の【未来視】は説明した通り『仮定した未来をどこまでもマナが続く限り』見えるんだ!」
なるほど、そうか。
さっき教えた我のマナに【共有】スキルを使って「実験体00041」に共有させる。これでどこまでも未来を視ることが出来るって言うことであるか。これは凄く強いのではないのであるか?  む、だが我には腕輪が…。
色々と考えていたが、結局は腕輪のせいで何も出来ない。そう考え、諦めた。
「話の腰を折るようで悪いのだが、我にはこの腕輪があってな。マナが操れないだ。済まぬ。」
そういった瞬間腕輪が{ガギィィィン!!!}と甲高い音を上げ粉々に崩壊(・・・)した。
「「え?」」
我だけでなく「実験体00398」も何が起きたか理解できなかった。それもそうだろう。なんの前触れもなく真っ黒でビクともしない腕輪が壊されたのだから。
「あぁ、そう言えば言ってなかったね!  僕の【バリアー】は応用することが出来てね!  こんな風に攻撃にも使えるんだよ!」
そう言ってにっこりと微笑んだ。いや、ほくそ笑むの方が似合うような笑い方をしていた。
「そ、それって!!  ずるいのです!!  せこいのです!!  ありえないのですぅ!!!!!」
そんなことを言う「実験体00398」に「実験体00041」は笑うだけで対応していた
「あぁ、そうだ計画を話す前に名前を……そう!  真名を作らないか?」
「名前……か、友人がつけてくれる名前。うむ!!  良いなそれは!」
「名前なのです?  うーん、うーん……」
「実験体00398」はうーん、うーん、と唸っていた。かくいう俺も悩ましている……そうだ!  これは名案だ!
「いいのを思いついたであるぞ!」
「ほんとかい!」
「ほんとなのです!?  どんなのです!?」
「聞いて驚くが良いのである!!実験体というのを使って我がジツ、「実験体00041」ケン!「実験体00398」タイだ!」
「「却下(だね)(です!)」」
二人にそう言われてしまった。何故なのだ、この痺れるようなセンスが分からない残念な奴らだったのだな。
だが、センスだけで突き放したりはしないぞ!  友人だからな!
そんなことを心の中で思いながら悲しみに打ちひしがれていた。
「あ!  これこそ名案なのです!  閃いたのです!  電球が頭の上で光るのです!!」
図書室にある本で閃いた時に使われる表現をし、皮肉を込めて言い放った「実験体00398」に「実験体00810」は悲しみのどん底へ誘(いざな)われる。
「ほう?  それは楽しみだね」
「えっと、最近習った語呂合わせを使うのです!   例えば……私の下三桁の398を語呂合わせして、「サクヤ」「実験体00041」の下三桁を合わせてレイシー。「実験体00810」を使ってヤトなのです!」
「なるほど!  語呂合わせかぁ、僕じゃ思い浮かばなかったよ!  レイシー……か。
いい名前だね!  僕は気に入ったよ!  これからレイシーを名乗ることにするよ!」
「うむ、我も異論はないのである!  これから我はヤトと名乗るぞ!  レイシー、サクヤこれからもよろしく頼む!」
「みんな喜んでくれてよかったのです!  こちらこそ!  なのです!」
そうして我らは今後名乗る名前を決めてもらった。友人から貰った大切な名前。世界一の宝物だ。我はレイシーとサクヤに感謝しなければな。
あぁ、この気持ちは何だろうか。幸せというのだろうか。これからこの三人でこれから此処を脱出し、新しい所で過ごすのか。
物凄く幸せだな。この幸せが続けばいいのに。
そういった時には、いやそう言う前から三人で過ごす事など叶わないことを知らないのは当然であった。
この結末は全て一人の手のひらで踊らされてる、ただの茶番のような物なのだから。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「さぁ、気を取り直して脱出の計画を説明するよ!」
そう言ってレイシーは周りを見回した。
「もうだめなのです……眠いのです。。。」
「すまぬ、我も眠いのである。。」
睡魔が襲ってきている。消灯時間からどれくらい経ったのであろうか?  二時間ぐらい経っていると気がする。
時計は暗くて何も見えないので宛にならない。ちなみに消灯時間は二十二時と年齢的には遅めだ。
だが、色々あるのだから仕方ないのである。授業に風呂、飯、研究、etc…
「ん?  眠いのが無くなればいいのかい?  なら。」
そうレイシーが言った途端眠気が吹っ飛んだ。
「「えぇ……」」
我らはもう驚くを通り越して呆れていた。
「これも【バリアー】の応用だよ」
そう言って笑うレイシーに呆れと憧憬(どうけい)のような感情が混ざった目で見ていたと思う。本当にレイシーは凄い。誇れる友人だ。
「それじゃあ今度こそ!  って実はもう計画は練ってあるんだよね……」
そう言いながらアハハっとわざとらしい笑い方をしていた。
「「はぁ!?」」
これには驚いた。ならば何故我らを呼んだのであるか。。。意図が理解できないのだ。だが、我にも理解できない考えの元この発想に至ったのであろう。だが、ヤトには理解できなかった。だから質問をした
「計画が練れているならば一人で逃げられたのではないか?」
当たり前の事を我は質問した。だが質問したあと後悔した。もしも「あ!  そうだね!  じゃあね!」と言われたら我は立ち直れないであろう。だが、レイシーは
「そんなの決まってるじゃないか!  僕らは友達だろう!?  僕だけ自由になって、二人にはここで自由を縛られる生活をして欲しくないんだよ!」
あぁ……本当にレイシーはなんて良い奴なんだ。もうレイシーとはずっと居ていたい。そう思えるほど我はレイシーに心酔していた。
「ううううぅぅぅッ!!!  嬉しいです!!  私たちをそんな風に思ってくれるなんて!」
「当然じゃないか!」
「さぁ、話を戻すよ。僕はさっき言った通り計画を練ってある!  明日決行するよ!」
「「明日!?」」
今日何度レイシーに驚かされただろうか。本当にやってくれるよ。。だから愛おしい。君の意志に我は従う。
「そう、急で悪いけど随分前から僕は計画を建てていたんだ。未来視で明日の研究者の挙動はバッチリさ!  未来視の可動範囲に感謝だね!」
そう言ってにっこりと笑った。笑顔が眩しいのである。心が浄化されていくとはこの事であろうか。。我と同じことを思っているのかサクヤも黙ってレイシーに恍惚とした表情を見せている。
「それで続きなんだけど、サクヤのスキルの【瞬間移動】で、研究所を脱出したあと異世界に行こうと思ってるんだ!  
異世界に行くには宇宙空間を【瞬間移動】の時に必ず通ると思うんだ。その時に異常気象や異常空間に耐えるために二人に僕のスキル【バリアー】を【付与】スキルで付与するよ!
そして、三人で新天地で暮らすんだ!」
ああああああああ!!!!  レイシー!!!  
我は、いえ!  私は貴方に一生掛けてついて行きます!!!  この命は貴方のため!!  全てを貴方に捧げます!!!!
俺はその時、、その瞬間からレイシーの魔の手に掛かっていたのかもしれない。
もしかしたらその前からか。そう考えるだけでゾッとする。何時から狂っていたのか。なぜ気づけなかったのか。
前を思い返せば挙動がおかしかった。レイシーに会う度にどこかで頭がクラっとしたりと。だが気づけなかった。俺たちはレイシーを許さない。
全てをあいつに狂わされた。レイシーさえ信じなければこんな事にはならなかった。こんな哀しみを抱くことすらなかったんだッ!
サクヤとは分かれ別の道を歩んだ。だが、レイシー!!  お前さえいなければ!  こんな人生ではなく悲しみもなく、人形として死ねた筈の研究所の方が天国じゃないかッ!
許さないぞ、レイシー。俺はこの事に気づいた。必ずサクヤにこの事を説明し、仲直りしてやる!
お前の思惑通りになんか、動いやるものか!!復讐してやるッ!  この手でぶっ殺す!!
そう叫びながら俺は一枚の封筒を握り潰した。だがこの考えこそレイシーの思い通りではないかと、疑心暗鬼に陥る。これは精神系スキルと記憶系スキルの禁忌の力なのかも知らない。
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