キミイロ日記、優しい嘘。

雪村 ましろ

17,参経素。ーまいぺーすー

「そ、そう言えば、カウンセリングお兄さんの所だよね?朝早くから仲良いね。」


「いや、カウンセリング担当は兄さんじゃないから。そもそも、あんな奴兄だなんて思わないし。」

話を誤魔化そうとして口にした質問が、時雨君の機嫌を損ねたようで。
…私、さらにやらかした?

そんな私の事はさて置きと、話を変える時雨君。

「あ、そうだ。さっき、朝早くとか言ってたけど、今11時過ぎだよ?」

「…ぇ?」

急いで時計を確認すると…

「11時…37ふ…ぅえぇぇぇぇ!?」

まさか…6時55分と勘違いしてた!!?

「嘘…」

しかも、11時30分を過ぎているということは…

「時雨君!ご、ごめんなんだけど、お母っじゃなくて、母親が来るからしばらく来ないで!あ、別に、時雨君がきらいとかそういう訳じゃないからっ!それと…」

続きを言いかけた時、嫌いじゃないならなんなんだ?と、心が囁いた気がして、赤面しながらも、お母さんは何時来るのか、今すぐ来てもおかしくない状況に、一刻を争い勢いに任せてひたすら喋った。

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