天魔界戦

皇神凪斗

第四点五章 第1話 昇格試験

天魔界戦を乗り越えロキ達がグランギルドに入ったのだが・・・

「くたばれやおらぁ!!」
不可視の衝撃インパクト

ドォンッ!と言う音と共に襲いかかった男が弾け飛んでいく。
その光景を見もせず、ロキはスプーンの上の生クリームを口に運ぶ。
「素晴らしい!これこそが俺の求める甘味!」
「ロキ!もう五つ目ですよ!いい加減にして下さい!」
シャールはロキからパフェを取り上げようと手を伸ばすが、鉄壁の守りで阻止する。
「俺が悪いのでは無い。注文されたからと言って一々作るマスターが悪い。」
「また意味のわからないことを!」





そんな光景を横目にアルマ達はグランの呼び出しを受け、ギルドマスターの部屋へ向かう。
「それにしても急な呼び出しだな。最近は管理政府が街の復旧で忙しくてこっちに依頼を流す暇も無いって話だろ?」
「うーん。まあ、大体検討が付くけどグランさんから直接聞いた方が良いだろうし・・・
悪い話じゃないと思うよ。むしろ、アルマ君の好きな話じゃないかな?」
「?」
目的地へ到着し、レイジが扉を叩く。
「グランさん。入っても?」
「あぁ、いいぞ。」
扉を開けると、書類の山とペンを走らせる音が響く。
しかし、ペンを走らせているのはグランではなく。秘書の方だった。
「お疲れ様です。」
「あぁ、早速だがお前達
昇格試験を受けてみないか?」
「昇格試験?」
「そうだ。お前達は知らないだろうがこのギルドでは依頼が二段階に別れている。
対象に戦闘能力が無かったり、命の危険性が少ない下級依頼と
対象の人数が多く、場合によっては最悪のケースが予想される上級依頼。
本来、お前達がこなしてきた『黒死竜』や『天魔界戦』は昇格試験をくぐり抜けた者に依頼すべき案件だった訳だ。」
「だったらわざわざ試験なんてやらなくても良いんじゃないか?」
「確かにやるまでもなくお前の実力は把握出来てる。
だがこれもルールだ。いくら実力があっても特別扱いは出来ん。」
「それなら・・・。」
アルマはカイトとメルに視線を送る。
「受けるに決まっている。」
「でも、一応内容を聞いた方が・・・。」
「あぁ、試験の内容なら僕が─────」
「それについてだがレイジ。今回は例年とは違う試験を行う。

・・・お前達でも苦戦するかもな?」



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