天魔界戦

皇神凪斗

第40話 力を合わせれば

アルマはミカエルに向かって突進。
カイトがその後ろから追う。
「『光魔の盾』!」
アルマは盾を二つ作り出し、一つをカイトへ投げ渡す。
「『天の雫』」
ミカエルが左手を振り払うと、空中に光が舞う。
その光は適当に散らばった後、アルマ達に向かって飛んでいく。
アルマとカイトは盾で防ぎ、くぐり抜けてきた光はロキが『魔防壁』で防ぐ。
「『灰炎の鋭弾』」
ロキの左手から白い炎が放たれる。細く短い形を成しミカエルの光を弾きながら飛んでいく。
「『天装剣』」
ミカエルは剣に光が纏わせロキの魔法を弾く。
その間にアルマとカイトは接近し剣と槍を振るう。
ミカエルは剣を盾で、槍を剣で防ぐ。
「『神炎』」
グラン達と戦うウリエルが振り返りもせず手のひらを後ろに向け青い炎を放つ。
青い炎はアルマとカイトの後ろから襲い掛かる。
「『宿り木』!」
炎の前に進み出たメルが神器で守りを張り、神炎を防ぐ。
「チィッ!」
アルマは盾をミカエルの顔に叩きつける。
その一瞬にカイトは槍をミカエルの腹部に突き刺そうとするが、鱗に弾き返される。
「邪魔だよ。」
ミカエルの剣先から水がしたたるように光の玉が零れ落ちる。
それは地面と触れた瞬間に爆発を引き起こす。
ミカエルの視界を覆う土煙から水が飛び出す。咄嗟に盾で受け止めるが水で身体が濡れる。
「何だ・・・攻撃?陽動?」
「『切り裂け』!『トリアイナ』!」
カイトが上から下へ槍を振り下ろす。
「しまった!」
ミカエルの盾が二つに割れ、左腕の鱗が大量に剥がれる。
「そこだ!」
カイトの傍からアルマが飛び出し拳を構える。
「『白輪 天壊』!!」
アルマの拳がミカエルの左腕へ伸びる。

しかし、その拳が届く前にミカエルの足がアルマの腹部を捉える。

「カハァ!」
アルマの身体が後ろへ────
────飛ばなかった。

「『金剛樹』!」
アルマの足元から生えた黒い樹木がアルマの背中を受け止め、後方へ飛ぶのを阻止した。

「グッ!・・・うおおおぉぉぉぉ!!!」
「なにイィぃぃぃぃ!!!」

アルマの拳がミカエルへ命中する。


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