天魔界戦

皇神凪斗

第4話 開戦

カインの魔法により判明した天界軍と魔界軍侵略者の現れる場所へ、待ち伏せすべく配置に着く人界軍。

ついにその時は訪れる。

突如現れる大きすぎる程に大きい魔法陣が二つ。
一つは白く清らかで、一つは黒く禍々しい。
その魔法陣を門として、続々と侵略者は現れる。
天使の大軍の最後列には一人、人間の倍ほどの身長を持つ天使が構えていた。
『メタトロン』その大きさと背中に無数とも思える翼を羽ばたかせたその姿から恐らく天界軍の最高戦力である事が伺える。
勿論、魔界軍にもそれに値する存在がいた。
『ベリアル』全身が黒く白い長髪を持つ女性のような悪魔。王冠のような角に黒い翼、炎に包まれたような身体が燃えてるようなその姿は悪魔だがとても美しかった。

メタトロンはその場にいる誰にでも聞こえるように大きな声を発した。
「愚かな人間・・・そして穢れた悪魔よ。降伏したまえ。
さすれば清らかな眠りを与える。」
ベリアルは静かな表情でそれに答える。
「貴様の慈悲なき言葉などいらぬ。直ぐにでも戦を始めよう。」
こっち人界軍は元からそのつもりだよ!
戦闘開始!!」
侵略者へ向けて人間達は手を向ける。
「まずは魔法により遠距離から攻撃・・・『終炎・千雨魔槍』!」
人界軍の内、魔法に優れた者が揃って魔法を放ち弾幕を張る。
いくら人間より優れた力を持つとはいえ、これだけの魔法を食らえばただでは済まない。
しかし、侵略者達も黙って魔法を受けるほど優しくは無い。
天使が数体前に出て魔防壁を貼る。そして、その隙間から別の天使が魔法を放ってくる。
「来い!『レーヴァテイン』!」
その魔法はロキが魔剣で吸収。又は魔法で相殺していく。
魔界軍に対してはアルマが対応する。
「そいつらには近づくな!俺が相手をする。」
そうしてロキの前に現れたのはラファエル。
「ほう?四大天使自らご指定とはな。」
「調子に乗るなよ。まともに遊べそうなのがお前ともう一人と言うだけだ。」
アルマも悪魔に囲まれていた。
「おいおい、お前らには四大悪魔とかいねーのか?」
「ツブス!ニンゲンハコロス!」
「話すら通じねぇぞ・・・。」

天魔界戦は続く。


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