天魔界戦

皇神凪斗

第5話 戦準備

ゼツとムラサキに状況説明をする。
「へぇ、また面白れぇ事になってんなぁ。」
「だから何だってのよ。私には関係無いでしょ。」
「まあ、ロキが何の理由も無く。情で俺達を助ける訳ねぇだろ?」
「はぁ?私は嫌よ。天使と戦うなんて。」
「お前らに戦力的な期待はしてない。武器も全部没収されたみたいだしな。」
メルがビクッと反応する。
「あ、あの・・・すみません。」
申し訳なさそうにミストルティンを持ってる。
「別にいいわよ。返さなくて。それを奪われたのも私自身の力不足。私達の世界闇の世界じゃ欲しければ奪え・・・奪われた物は奪い返すしか無いの。だから私が奪うまでは貴方のものよ。」
「そういう事だ。大事に持ってな、嬢ちゃん。」
「あ、ありがとうございます!」
「・・・なんで礼を言われてんの?」

「それで?俺達に何の用だ?」
「あぁ。こいつらの事だ。」
ロキはカイトとメルを示した。
「ん?俺達だと?」
「正直、お前達が天使と戦うのは難しい。そこで、こいつらの指南を受けろ。
ゼツとムラサキは実力はともかく、技術は本物だ。」
「褒めてんのか褒めてねぇのか、どっちなんだよ。・・・まあ、それぐらいで借り脱獄のが返せるならいいか。」
「借り、ねぇ。」
「お前だって、ロキの気まぐれがなきゃまだ牢屋の中だったんだぜ?」
「・・・・・・はぁ。分かったわよ。」

「フッ。それで良い。では、とりあえず・・・腹ごしらえだな。」

「え!?早速指南じゃ無いんですか!?」

「腹が減った。戦など出来ん。」
「魔界じゃ、動物に似た何かの肉や果実に似た何かしか食べれませんでしたし。」
「俺達も脱獄したばっかだしな。」
「ふざけるな!時間が無いんだぞ!」
「お前達も食事ぐらい時間を割くだろ。」
カイトが突っかかるが反論できない。
「でも、どうするんですか?皆避難しちゃってますよ?
それに、あまり人目には触れられないですよね。」
「なら、お前達のギルドで良いんじゃないか?
今は出払っているだろうが、料理人がいない訳はないだろう?」
「まあ、そうですね。じゃあ、行きましょうか。」
「え?」

メルが驚く中、シャールが先導して行った。

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