男の娘でも可愛ければいいよね!

煮干

16.相合相合傘

梅雨に入ると雨の降る日は多くなる…
なのになんでこいつら忘れてるの!
「理由を言え!まずは大空から!」
「健太君のに入ればいいかなって。」
「よし!入れない!次ぃー!」
全く、そんな顔してもダメだからな。
「不覚ながら急ぐあまりに忘れてしまいしました…。」
「よし!入れ!次ぃー!」
「あるけど、健太さんのに入りたいな。できれば健太さんのも…」
「使え!終わり!」
言わせないからな!
「健太君の馬鹿!僕とは遊びだったの?この十六年間は遊びだっていうの!」
「あれはもしかして…」
「別れだね。」
「「辛いわぁ~。」」
お前ら二人は隙あらばでてくるな!
全く、ため息がでる。
「これ使えよ。俺は幸のに入るから。」
「嫌だよ!健太君とがいいの!」
「わがまま言うな!」
「濡れてもいい!物のように扱われもいいからずっとそばにいたいの!」
「大空…」
「結婚、結婚、結婚、結婚。」
お前ら二人は帰ったんじゃないのかよ!
てか、なんで桃園さんいるの!?
呼ぶな呼ぶなギャラリー増やすな。
拍手とかしなくていいから!
「いくら大空君でも譲れない。健太さんは僕の傘に入るんだよ。」
おい、腕を引っ張るな。
「嫌だ!僕の傘だ!」
お前のじゃなくて俺のな。
あれ?桃園さんどうした?
「提案があるの!これをこうして…」


おい、なんでこうなった。
確かに二人の意見をうまくまとめてる。
その点はほめる。
けどな、なんで俺が傘と傘の間なんだよ!
身長が高いから頭入ってないよ!
肩はやけに冷たいしさぁ。
「誠…ごめんな。傘に入れられなくて…。」
「大丈夫です。僕は健太様のお背中が大好きです。」
やめて!
そっと頭を背中につけないで!
ドキッとしたじゃん!
お前ら二人はそれでいいのかよ…。
幸せそうだからまあいいか…。
帰ったらお風呂に入ろう。


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