ずっと前から好きでした

ぺりん

好きなんだから

「おーい奈々ー生きてる?」
ぼーっとしていると隣の拓真が声を掛けてきた。
(やばい、今拓真に話しかけられたら泣いちゃう、、、)
「ぼーっとしてどうしたんだ、、って奈々!?どっか痛い?」
(ほら泣いちゃったじゃん。)
「なんでもないからほっといてよ」


ヒソヒソ、、ヒソヒソ、、、
「え、奈々ちゃん泣いてない?」
(やば、周りに気づかれ、、、)
「せんせーい奈々が気分悪そうなんで保健室連れてってきまーす」
「え?拓真?」
拓真はそう言うと私の手を引いて教室をでた。
教室を出る時の真奈美ちゃんの顔がすごく怖かった気がする、、、。


保健室
「で、なんで泣いてるの?」
「なんでもないよ」
「何でもないわけないだろ」
「だから何でもないって!」
「奈々ってそうやってすぐ誤魔化して大事な事言わないよな」
「そんなこと」
「転校する時だってそうだっただろ?俺に1番に言ってくれると思ったのに」
「だって、あの時は」
「分かってるよ。確かに奈々が俺の事好きだったことに気づかなくて真奈美と勝手に学校行ったりして悪かったと思ってる。」
「好きだったじゃないし、今も好きだし。」
拓真に聞こえないように小さな小さな声で言った。
「え?なんて?」
「なんでもないよ続けて」
「でもさ、真奈美と付き合ってる事と俺とお前が幼馴染だって事は関係ないじゃん」
「うん」
「だから言って欲しかった」
「あの時はごめん」
「またあの時みたいな事があったら悲しいからなんかあったら言ってほしい」
「そうだよね、、でも今回のはほんとに大丈夫だから」
「ほんとに?」
「うん、心配かけてごめん」
「分かった、じゃあ、俺授業戻るからお前もう少し休んどけ」
「うんじゃあね」


キーンコーンカーンコーン

結局この時間は全部休んだ。

ガラガラ

(ん?拓真?)
「、、、」
そこに姿を現したのは真奈美ちゃんだった。
「ねえ、あのさ人の彼氏に保健室連れて行ってもらって何様のつもり?」
「いや、あれは拓真が気を使ってくれただけで」
「てか拓真に関わるのやめてくれる?迷惑なんだよ」
(真奈美ちゃんすごく怖い顔してる)
「、、、理」
「なに?」
「それは無理、、、」
「は?意味わかんないんだけど」
「だっだってしょうがないんじゃん!!!好きなんだから!!」
言った後ですごい事を言ってしまった事に気付いておもわず口を抑えた。
(私何いってんの!!この人は拓真の彼女でこんな事言ってもしょうがないのに)
「ふざけんなよ!!!!」
真奈美ちゃんが掴みかかってきた。
「真奈美ちゃっやめて、、、」


「なっなにやってんだ!」
心配して保健室まで来た颯太が入ってきて真奈美ちゃんを止めてくれた。
なんとか真奈美ちゃんが私から離れた。
「言っとくけどあんたが拓真の事好きでも拓真はあんたの事好きになんないからね!!」
真奈美ちゃんはそう言い放って保健室を出ていった。

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