人類滅亡と水の国
Ⅹ
家の鍵が開いていたから、母か誰かがすぐに帰ってくるだろうと思っていたが、数日たっても、母は、家族は誰も家に帰って来なかった。
「あぁ、どうも。どうかされましたか?」
隣の家のおじさんに誰も帰って来ないことを話した。
「そんな馬鹿な! あぁ、ほら、お母さん、家事をなさってるじゃないですか」
おじさんの指を指す方を見たが、何も見えない。首を傾げると、おじさんは顔を顰めた。
「御家族が、あなたのことを酷く言っていた理由がなんだか分かる気がします。私は、嘘をつく人間が一番嫌いでね」
そう言うと、おじさんは、つ、と姿を消した。驚きに声を漏らすも、誰も答えるものはいなかった。
小さな世界には、誰もいなくなった。
「あぁ、どうも。どうかされましたか?」
隣の家のおじさんに誰も帰って来ないことを話した。
「そんな馬鹿な! あぁ、ほら、お母さん、家事をなさってるじゃないですか」
おじさんの指を指す方を見たが、何も見えない。首を傾げると、おじさんは顔を顰めた。
「御家族が、あなたのことを酷く言っていた理由がなんだか分かる気がします。私は、嘘をつく人間が一番嫌いでね」
そう言うと、おじさんは、つ、と姿を消した。驚きに声を漏らすも、誰も答えるものはいなかった。
小さな世界には、誰もいなくなった。
「文学」の人気作品
-
-
1,128
-
193
-
-
145
-
266
-
-
115
-
59
-
-
37
-
42
-
-
20
-
2
-
-
19
-
39
-
-
17
-
24
-
-
17
-
13
-
-
14
-
43
コメント