君なんてダイキライ!

那月 綾

願い

君達に質問する

神様はいると思いますか?
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「わ〜、可愛いぬいぐるみだね!」

「でしょ!」

「どこに売ってんの?」

「えーっとね、私の家の近くにある…」
くだらない。たかが、ぬいぐるみで騒ぐなっての。
「…里美も行かない?」

「え、いーよ!私も欲しいなぁっておもってたの!」
別に欲しくないっつの。一人で行けないのか?
「じゃ、放課後、寄り道して行こ〜!」

「うん!」
あー、本当にくだらない。退屈。無理して笑うの馬鹿らしい。もう嫌。
ついでに、いま、猫かぶり中である。
「そう言えばさ、あのコンビニにあるアイス、美味しかったよね!」

「うんうん!もう一度食べたい!」
どこ行っても同じだろ。
「それな!」
そんな時、私の神様が現れた。
「春香さん!待ってよ〜!」

「お前は着いてこなくていいだろ!」

「……はぁ…めんどい」
あの子は誰だっけ?同じクラスなのに…
「ねぇ、あの女子、誰だっけ?」

「え?…ぁ〜、秋山春香さんだよ?」

「クラスの人の名前ぐらい覚えなよ!」
うるさいうるさい、クズの塊で出来てる女子が!
「でも、あの子ずるいよねぇ。」

「うんうん!」

「?…なんで?」

「なんでって…だってあの子、神崎くんと明井くんとずっといるし、話もしてる。独り占めしてるもんだよ!」

「神崎くんと明井くんは、みんなのもの!いや、女子にとっての宝だからね!」

「へぇ」
独り占めはしてないと思うな。あれは無理やり懐かれた犬って感じだわ。やっぱ、こいつらも見たまんま言ってんだ。クズ以下だな。
「…ちょっと…ごめん」

「え?…里美?」

「?どうしたの?」
私は、藤崎 里美(ふじさき さとみ)嘘の塊だ。でも、そんな私でも神様がいた。
「あの〜…秋山さん?」

「え……あ、はい。……?」

(え…)
振り向いた、秋山春香さんを見た私は目を疑った。秋山さんの周りがキラキラと光っていて眩しい。
「か…」

「「「…か?…」」」
私は我慢出来ずに
「可愛い〜〜〜!!♡♡」

「「「…は?」」」

「うぉっ!」
春香さんを抱きしめて持ち上げた。
「春香さんっ!」

「里美さん!何やってるんですか!」
二人の男子、神崎と明井は戸惑ってオドオドとしていたが私には関係ない!春香ちゃんに触れるだけで
(軽い〜…ちっちゃい〜!はぁー。…幸せ。)

「ちょ!やめて下さい〜!!」

(何!この人!…誰!?)
私は、小さい頃から…天にいる神様に
『私の神様を下さい!』
と言っていた。私の願いは自分の神様が欲しい。それだけは譲れない願い。だから、私は春香さんを見てこの人だってすぐに思ったんだ。今の私は嬉しすぎてやばい!だって
やっと、見つけたんだもん…私の…神様…!

もし、誰かに「神様がいると思いますか?」と質問したら私は迷いもなく…

『はい!!』
と答えるだろう。

今日、春香ちゃんと出会って、そして、今日から
私の中の神様は秋山春香ちゃんっ!

何度だって言える!

私にとっての神様は春香ちゃん!

「もう〜……やめで〜」

「里美さん!」

「おい!里美!春香さんを下ろせ!」

「えー、やーだね!」

「「はぁ!」」

(はぁー、また、変な人に懐かれたのかなぁ〜( ´꒳`;)
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新キャラ女子!登場!
藤崎 里美
嘘ばかりを言う、腹黒い女子。
猫かぶりしてみんなを騙す。なのに
男女問わず人気あり。
美人。と男子。
可愛い天然女子。と女子。
秋山 春香を神様と思っている。
成績も10位以内。運動神経もそこそこいい。
でも、汚れるのは嫌な、ちょい潔癖症。

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