34歳気弱なサラリーマン、囚われの美少女お姫様始めました
第29話 ハザードとハーリーの戦い
知の暴君ハザードは、剣を振る暁の騎士団隊長メアリを簡単に押しのけ、怯えるクロちゃんの二の腕を強く掴んだ。
「痛いっ」
クロちゃんの声に反応して、動かなかったハーリーが言った。
「クロ様を離してください。コナンの王子ハザード様。
クロ様は乱暴に扱ってよいお方ではありません。」
ハザードは無言で杖をハーリーに向けて一振りした。
杖から炎の柱が上がりまっすぐに伸びて、ハーリーを包む。
彼の体は燃え上がった。
「ハーリーさん!!」
クロちゃんは何とかハザードの手を振りほどこうとする。
「離して、ハーリーさんが死んでしまう!」
「お任せを!」
メアリが自分のマントを脱ぎ、ハーリーの身体を覆った。
「ハーリー殿、大丈夫か?!」
炎が消えたのを見計らってマントを取ると、そこには全く無傷のハーリーがいた。
「お前は…」
ハザードがハーリーを見る。
ハーリーは美しい顔で不敵に笑い、両手を大きく広げた。
「がああああ!!」
周りの空気を震わせ、ハーリーのしなやかな身体が変化する。
人狼の末裔ハーリー
身長は2.5メートルほどに伸び、体は光り輝く銀の毛に覆われて、巨大な狼になった。
瞳だけは知的さを残したままで。
人狼ハーリーは、驚くべき速さでハザードを襲う。
ハザードは掴んでいたクロちゃんの腕を離し、杖で応戦した。
ハーリーがその牙をハザードの首に突きたてようとすると、ハザードは杖から氷の盾を生み出す。
ハザードが雷の矢を放ち、ハーリーは爪で切り裂いた。
2人よりも、周りの壁や床が崩れ始めている。
クロちゃんの頭上に大き目のレンガのかけらが落ちて来た。
「あぶない!」
メアリが剣でかけらを叩き落としたのでクロちゃんに怪我はなかったが、ハザードはハーリーがクロちゃんを見て戦いから気をそらしたのを見逃さなかった。
ハザードはハーリーに背を向け、クロちゃんの頭上に向かって雷の矢を放つ。
天井が崩れ、大量の石がクロちゃんとメアリに降り注ぐ。
素早い動作でハーリーはクロちゃんとメアリを抱き抱え落石を避けた。
そのハーリーの横腹を狙いハザードは氷の剣を放った。
「ぐっ…」
「ハーリーさん!!」
ハーリーの横腹から血しぶきが飛ぶ。
倒れたハーリーにトドメを刺すかのようにハザードが杖を向けた時、崩れた天井からレオが降って来た。
構えた大剣でハザードに斬りかかる。
「コナンの王子、ハザード!我が城に何の用だ!」
「カナンの王子、レオ。先に我が姫を奪ったのはお前だ。
返してもらいに来た。」
「我が姫?」
クロちゃんは怪我をしたハーリーを抱き抱えつつ、嫌な予感でいっぱいになっていた。
「痛いっ」
クロちゃんの声に反応して、動かなかったハーリーが言った。
「クロ様を離してください。コナンの王子ハザード様。
クロ様は乱暴に扱ってよいお方ではありません。」
ハザードは無言で杖をハーリーに向けて一振りした。
杖から炎の柱が上がりまっすぐに伸びて、ハーリーを包む。
彼の体は燃え上がった。
「ハーリーさん!!」
クロちゃんは何とかハザードの手を振りほどこうとする。
「離して、ハーリーさんが死んでしまう!」
「お任せを!」
メアリが自分のマントを脱ぎ、ハーリーの身体を覆った。
「ハーリー殿、大丈夫か?!」
炎が消えたのを見計らってマントを取ると、そこには全く無傷のハーリーがいた。
「お前は…」
ハザードがハーリーを見る。
ハーリーは美しい顔で不敵に笑い、両手を大きく広げた。
「がああああ!!」
周りの空気を震わせ、ハーリーのしなやかな身体が変化する。
人狼の末裔ハーリー
身長は2.5メートルほどに伸び、体は光り輝く銀の毛に覆われて、巨大な狼になった。
瞳だけは知的さを残したままで。
人狼ハーリーは、驚くべき速さでハザードを襲う。
ハザードは掴んでいたクロちゃんの腕を離し、杖で応戦した。
ハーリーがその牙をハザードの首に突きたてようとすると、ハザードは杖から氷の盾を生み出す。
ハザードが雷の矢を放ち、ハーリーは爪で切り裂いた。
2人よりも、周りの壁や床が崩れ始めている。
クロちゃんの頭上に大き目のレンガのかけらが落ちて来た。
「あぶない!」
メアリが剣でかけらを叩き落としたのでクロちゃんに怪我はなかったが、ハザードはハーリーがクロちゃんを見て戦いから気をそらしたのを見逃さなかった。
ハザードはハーリーに背を向け、クロちゃんの頭上に向かって雷の矢を放つ。
天井が崩れ、大量の石がクロちゃんとメアリに降り注ぐ。
素早い動作でハーリーはクロちゃんとメアリを抱き抱え落石を避けた。
そのハーリーの横腹を狙いハザードは氷の剣を放った。
「ぐっ…」
「ハーリーさん!!」
ハーリーの横腹から血しぶきが飛ぶ。
倒れたハーリーにトドメを刺すかのようにハザードが杖を向けた時、崩れた天井からレオが降って来た。
構えた大剣でハザードに斬りかかる。
「コナンの王子、ハザード!我が城に何の用だ!」
「カナンの王子、レオ。先に我が姫を奪ったのはお前だ。
返してもらいに来た。」
「我が姫?」
クロちゃんは怪我をしたハーリーを抱き抱えつつ、嫌な予感でいっぱいになっていた。
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