話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

愛する人

ウミネコ

浜辺の彼女

靴を脱いで
潮で濡れた波打ち際を歩くユイア。

彼女をもっと大切にし続けてれば今頃 ユイアは俺の嫁だったに違いない。

そんな気がしてならない。
現実はそうでもないが…
違う平行線の世界では多分そうだろうな。
荷物番しながらそう考えていた。

身勝手だろうけどね…

ユイアが波押し寄せたり引いたりしてるのを無邪気に一人遊んでいた。

少し離れて眺めてるけど、
ほんと小学校の頃の彼女と変わらない笑顔だった。

「ユイア、ジュース買いに行こー」
俺が声かけるとはーいと言いつつ潮が冷たいだのなんだの大はしゃぎしながら駆け寄って来た。

「孝也!見てみて足泥まみれなった!」
と言いつつ砂浜を突き抜け平気で岩場を駆け上る。
さすが元陸軍…にいた人というべきだろう足が速い。
というかみてて痛い!多少の傷が出来ても御構い無しだった。
「ゆい!車戻るぞ」思わず傷作るような岩場を走って欲しくない。
「え、なんで?」ユイアは近道なのに?と言わんばかりだった。
「痛くないのかよ」
「ふつーに痛いけど?」えへへと気の抜けた笑いをするが普通の人なら靴履くだろうよ。
「どんだけ…だよ」呆れていうこともない俺はユイアを岩場から離して遠回りしながら駐車場に向かう。
車着いてユイアを助手席に座らせる。
「ユイア、自分の体傷つけちゃダメ!せっかく綺麗なんだから。」傷の手当てしつつ小言言ってるとユイアははーいお母さんといじり始める。何言おうか少し考えてから
「お母さん?!ちがうやろそこは変態なおじさんだよ?」と言って手当てに使ったものやゴミを片付けた。
「え、なんで?」甘えるように俺を見る。
「ゆい、いい加減にしないと…連れ去るからな?」キスして抱きしめた。
「なんもしてないのに…」なんて言いつつも俺の服を掴んで「孝也、おじさんちがうでしょ?」
「…なんでもないオジーさん」
「また一段と老けてる!そこはおにーさん言わなきゃだよ?なんでかというと私が老けるでしょ?」と手を伸ばしてつねって俺の頰を伸ばした。
「ひはひ(痛い)」
「縦縦横横…丸描いてちょん!」いたずらな笑顔浮かべ人の頬っぺたで遊ぶユイア。
ムっとしたので仕返しに首すじを舐めるようなキスをする。
ユイアは耳元や首すじが弱いからそれされると感じてしまうらしく顔を赤らめていた。
「ユイア、あのな…ここ連れてきたのにもひとつ理由があるんだ。」
「ユイアは元カレと海に行ったのってあったよね?俺は元カレや元旦那さんたちよりも幸せなユイアの顔をずっと眺めてたい。あと、俺にはそばにいてロウソクの火を見る時のようにのホッとするユイアが必要なんだ。」
指輪を出して箱ごと渡す。
「ユイア、僕と遊びでもなんでもない真剣に交際と婚約考えて欲しい。」と言うとユイアが改まった真剣な顔をして「逆に言うけど私は貴哉と喜一以外は男じゃない思ってる。」
と言って指輪を受け取ってくれた。

「喜一さんは男なんだ?」ちょっとムッとした。
「一児のパパとして奮闘してるし、私の足を切った犯人を捕獲してとっちめてくれたもの。それに最近反抗期の息子と過ごしてる。異性としては見れないけど、息子からしてみりゃお父さんとしては漢だと思うよ。」にっこり笑って答えた。
「うーん…」
ユイア…それ言うならちょっとちがうかもだけど犯人と格闘して子供守った君の方が漢らしいと思う、たくましくて…。と思った。
「何か言いたそうだけどどうしたの?」
「なんでもないよ?今度君に服を買ってやろうなんて思ってないんだからな?」
「服?なんで服を買うのさ?」
「ユイアは軍に入った後服をほとんど捨てたんだよね?だからいつも同じ服なんだよね?」
「今年満期で軍生活から脱したけど、服でオシャレはしなくてもいいかなって思ってる。」
「なんで?」
「いつでもこの身一つと段ボール一箱で貴方の元に行けるから」真っ直ぐに俺を見て笑った。
「ユイア…なら俺のとこについてくる?」
「どうして?」
「俺の会社も転勤族、俺の…家くる?」
「夜伽でも?」彼女は笑って敢えてちがう意味で捉えた答え方をした。
「ゆい…そうじゃない」
「わかってるよ。でも私のようなワイルドキャットみたいな輩を家に引き入れるってどうゆうことかわかってるね?喜一の二の舞なるよ?」
「それはないよ。だからおいでのら猫さん笑」
「はーい」

二人で生きるけど彼女の転勤やら俺の転勤で何年間かまで俺らは完全に別居婚で過ごした。
子供できて数年は一緒いたもののそのあとも
互いの仕事で単身赴任で別居なる。それでもどっちかが買った家に子どもと住んでるから…問題はなかった。
それ以降
一緒にいるが結婚10年目なっても彼女は笑うと目元に小じわができるくらいで姿は変わらない。ほんと魔女のようにあまり年を取ってるようには見せない。
子供に少し厳しくも優しい母親としての役割んしっかりしてるおかげか、周りからしっかりしてると褒められる子なってる。
喜一さんとの子供とも仲が良い。14.15なったトワ君がお母さんに会いにきた時、俺らの息子、海が「トワ兄ちゃん」とよく懐いてる。
年の差があるせいかかなり可愛がってるようだった。

喜一さんも海の事をとても可愛がるようで懐いている。

ある意味一般概念を取っ払ったかのような家族だと思う。
ユイアだからこそできる事なんだろう。

「愛する人」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く