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愛する人

ウミネコ

きらきら星

客が来ないのんびりとした月曜の夕方。
一本の電話着信が着た。
「アートアクセサリー工房、きらきら星さんですか?私、菅谷孝也と言います。」丁寧な電話対応慣れてるようか聞きやすいトーン、優しそうな少し高めの声の男性だった。

「はいそうです。どうかしましたか?」
「ユイアに…あげる指輪を作りたいんです。」
「えっと…もしかして宇水唯愛(ウミズユイア)さん?」
「そうです。告白しようと思って…というか…プロポーズしよう思って…」
「そうなんですね。って彼女既婚じゃぁ…」

「え、何年か前に離婚してシングルマザーですよ。ユイア、この店にちょこまか行って愚痴を言って気に入ったのあれば購入すると言ってたから知ってるかと」
「いつもお一人で楽しそうに買い物してますよ。いやぁ彼女綺麗だからモテるね、違う男性が違う日に二人、ここ訪ねてユイアさんの気に入りそうなものは?なんて訪ねて来たんです。」
「そうなんですね。多分一人は長身痩躯な方では?」
「あ、そうですよ。」
「多分元旦那さんです。あと一人どんな人でした?ユイア、今事件に巻き込まれて…入院してるんです。犯人元彼じゃないかって…俺は思うのだけど…ユイア教えてくれそうないので…」
「来た人はほんと精悍な顔しててがっちりした多筋肉隆々の真面目そうな方でしたよ」
「やっぱり…」
「その人がどうしたんです?」
「ユイアのとは元彼でストーカーなって捕まったことある人なんです。」
「モテるのも…怖いものですね…」
「ですね…ペアリング制作教室の予約入れたいです。」
「日にちどうします?」
「明日行けますか?」
カレンダー見る。予定もない営業日だ。
「いいですよ。材料何にします?」
「普段つけてもいいやつで錆びないのがいいですね。ピンクゴールドとシルバーで、あと、小さな宝石…埋め込めれたらなと…思ってます。予算は2万円以内です。」
「わかりました。あなたの誕生日はいつですか?」
「9月12日です。よろしくお願いします。ではまた後日お伺いします。」

「よろしくお願いします。」

電話切ったあとふと彼女を思い浮かべる。
自分の娘と同じ歳のユイアさん。
彼女に似合う素材…ピンクゴールドで、シリトンと水晶かな…男性の誕生日もシリトン、守護石はサファイアかぁ…

どんなのができるんだろうかとワクワクして来た。


後日男性が来た。
どこにでもいそうな色白で小柄な男性にも見える。彼女の旦那さんたちは筋肉質なのに対し、彼はそうではなかった。
でも良く彼女をよく理解してるようだった。

「彼女たまーに驚くほどたくましくって男らしいからシンプルなもので!」
彼は繊細なデザイン画も持って来てたけど悩んだ挙句シンプルなものとなった。
それから彼女の幼い頃の話などしつつ作製。
彼の器用さはすごいと思うし才能に近いセンスある。

ほとんど手伝わずに終わってしまった。
出来上がった後、彼は満足気に代金支払い帰って行った。

彼女の幸せを話してる時…どの男性よりも一番願ってるように見えた。
彼女の元旦那さんらしき人は…彼女に恋してるものの、自分がいなきゃ彼女は生きてられないはずだし、みたいなこと言っていたが…さっきの彼は違った…

何か…ものすごい強かさと、しなやかさを感じた。
動物で例えるなら元旦那さんは馬のようにかけるイメージ
さっきの菅谷という人はとぐろを巻く大きな白蛇で虎視眈々と眺めてるイメージだ

彼女は野を駆ける虎に近い野生の猫。

なんというか…ユイアさんを取り巻く男性の中で菅谷さんが自分からして一番怖い人に見えた。

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