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愛する人

ウミネコ

どんな関係であろうと…

後日、ユイアの居る病棟へと向かう。
真っ白な病室に柔らかな花のような柔軟剤の匂いがした。

ユイアはベットに座らず、車椅子に座り窓の外の第2駐車場を見下ろして居た。

広い個室に入院期間の最初の3日はトワ君と過ごす事なってたらしく文字通りおもちゃ箱がひっくり返った状態のまま放置されていた。
部屋入る時、扉の音にユイアは気がついて俺をみた。

半袖なのもあるし化粧してないからはっきりわかる白斑、まだらな皮膚は誰よりも目を惹く。
「こんな醜い姿…みないで欲しかった。」
彼女は俯いて背を向けた。

「別に醜くは無いよ。それなら俺だって醜いさ背は君とそう変わらないし、皮膚は子どもの頃から…俺はアトピーではぼろぼろで生え際なんて後退して、彼女すら望めないんだから」
「いっそスキンヘッドにしちゃえば清々しいしモテると思うよ。」いたずらっぽく笑っていう彼女は相変わらず可愛らしかった。
「随分と進行してるんだね。前は腕にポツンと白くなってたぐらいなのに。」
「…知ってたの?」
「俺の女々しさは知ってるだろ?さらに言えばチキンで諦め悪いのが俺さ、君のためならできるだけのことはしたい、支えたいんだから君が例えよって電話かけてお迎え頼まれたときのこと大体は覚えてるよ」と答えると頭抱えて盛大なため息ついた
「それもそうね…大変だったよね、あの時はごめん…まぁ、君の諦めの悪さは三週回って好きよ笑」
「呆れて怒る気にもならないってやつかな。」
「そうともいうね笑笑でもあなたの短所も長所も私はいいと思う。お互い異性として会うタイミングの間が悪いだけよ。けどトワのこときちんと守らないとならないから恋とかどうだっていいもの。それにあなたは私に危害加えず何かあればどこからもなく来てくれる。」と笑って言った。
「今回は偶然だったけど、ね」
「ねえ、孝也あなたはなぜ私に拘るの?」
「お前しか…何故か愛せないんだ。他の人にない言いようのない魅力があるんだ。」

「私ね…小さな頃魔女に憧れてたなぁ、魔女って魅力的な人のことらしいし、幼い頃から私は貴方に魔法をかけちゃってたかしらね?」
冗談めいていうけど俺からしてみりゃそん通りだよ、そばいてなんとも言い難い癒されるような不思議な雰囲気、ほかの人に感じれない魅力があるから忘れれないし、欲しくなる。
「なぁ、今初見で出会ったとしても俺を男として見れる?」
「頭がハゲても、お腹が出ていようと幾つなっても君は君。きっと私は好きだよ?」
「スパイス効いた言葉が俺の胸に矢となって刺さるんだが…」ハゲ始めてるんじゃないかと気にしてたからショックで項垂れてるとデコピンが来た。
「パッと見て思うもん、ちゃんと寝てないでしょう?ご飯もしっかり食べてないでしょう?私いなきゃって言いたいんだよね?でもダメだよ。トワが大きくなるまで私は誰とも男性とは付き合う気はない。喜一さんともね!」
最後は般若のような怒った顔だった。思わず背筋が冷えた気がしてぶるっと体が震えた。
彼女はその後喜一さんへの不満を俺にぶつけた。
それもそうだよね、離婚前に大きな借金背負わされて軍隊に入ったりしてかなり苦労して完済し、気がついたら喜一さんに女いたらしい。別れたことになっててだ。
発覚して、その人と近々結婚する宣言…したものの、すぐに破局したらしいく今は私だけだから!って擦り寄ってるのがキモいとかなり憤慨していた。

でも彼女は優しいのだろう。
結局は息子のためにと言いながら喜一さんを心から憎んではないようだった。

「ねえユイア、一つ言ってもいい?」
「なあに?」
「今は叶わないとは思う。けど俺は君を愛してる。この先の生涯ずっと。」
「ありがとう。孝也は友達として私も大好きだよ?」困ったように笑って応えてくれた。今は…それでいい。
ユイアも子どもを第一に思っていきてる。
恋愛とかどうでも良さそうにしてながら慎重な姿勢なのだ。

少しの時間俺にはもどかしい沈黙が来て俺はそれを破った。
「傷が治ったら…何処か連れてくよ。飯でもどう?なんなら好きなとこにでも連れてでもいいよ?」
「私ね海が見たい。」
「いいよ。連れて行く。」
「ありがとう。リハビリ頑張るわ!」
「頑張れ!あと…目をつぶって欲しい。」
「え、なんで?」と言いつつ素直に従う。
ユイアをベッドまで抱き抱えてベッドの端に座らせ、キスした。
「ほんとは押し倒していじめたいところだけど。ユイアの望まないことだからしない。
でもキスとハグはさせて?」と耳元で言った。
ユイアの耳がどんどん赤くなる。
耳元にもキスして力少し込めて抱きしめた。
「俺、ユイアこれから言うことマジだからちゃんと聞いて!ずっとすき。ユイアが望むのであればなんでもする。生涯かけて俺はユイア以外結婚する気ないから。」
ユイアは腕の中でフリーズして居た。
どう反応するべきなのかわからないと行った風だった。
そしてユイアに小さな箱を二つ渡した。
「御守り!防犯ブザー二つな!赤い方のテントウムシ型のブザー、これ鳴らしたら俺の携帯にメールくるんだ。あとジーピエス機能あるからね?同じ型の色違いで青い方は君の携帯にメールくるようなってる。トワ君に渡してね。」
「ありがとう。トワはダンゴムシとかテントウムシ好きなんだよ、多分気にいるはず。」
となんか俯いて肩を震わせていた。
「たくさんここらは悪い狼がいるからね。君達が笑って暮らせれるといいなと思って…俺ができることこれしか思いつかなかった。」というと拍子抜けたか「うーんなかなかセンスがいいね。小学生を持つ親かよ!普通だったらリングか思うのになぁ…」とよく見たらお腹抱えて笑っていた
「君はまるでワイルドキャットだからね…法の綱に繋いだらいつかストレス溜まったりするでしょ?」
「お前は野良猫だから法律の箱に入れても引っ掻きまくられるから飼えんって喜一さんも言ってたなぁ…」苦笑いしながらぼやいていた。
「俺は待つよ。どんなに年取ろうとも今世でなくともね」
「ブザーありがとうね。こんなプロポーズ風の防犯グッズプレゼントとはね、やっぱり孝也だね。友人として飽きないわぁ…」友人という言葉を強調して言っていた。
きっと、期待させるならきちんと男気見せろってことが言いたいんだと思うが俺は…そんなの言えない。
「君がよければ…ドレス着せてやるよ?」
「それは…ない!だって着るだけじゃ意味ないもの」苦笑いして首を横に降る。そして深く呼吸をしてから真っ直ぐ俺を見つめた。
「今世とか言うのであれば来世夫婦かしらね?
貴方って呼んで寄り添って…私、貴方からの言葉待ってるのよ。」
冗談ぽく笑ってベッドに寝そべった。
「さて君の可愛い笑顔見れたし、そろそろ行かないとだから。また来るよ。」
彼女の頭を撫でておでこにキスした。
「またね」ちょっと寂しいのを我慢して笑っていうような表情で手を振ってくれた。

病棟を出てからとあるお店に電話をかけた。
彼女も俺も待ってばかり…このまま彼女の横にいる"友人"じゃあダメだ…きっと彼女の中で今は…過去に過ちがあった友人なだけ。

男としてやっぱり見せなきゃかな…。なんて思ったから。

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