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愛する人

ウミネコ

彼女の色は魔法

10時なるかならないかの朝の時刻。
その時間の四時間前から俺はハチ公前にいた。
何故?それは夜間バス乗って早朝着くようしていたからだ。
初夏といえど早朝は冷える。
でも昼に近い時刻なってくると暑い。
ユイアからのどこいるの?というメールが来てハチ公前と返す。彼女の返信には私もいるんだけど…と返ってきた。

それだけだった。
俺はすぐにユイアを見つけた。
缶のトマトジュースとコーヒーを手に待つ彼女。
すごく可愛しくあの頃とそう変わらない容姿…でも服装はもうね…側から見ておしゃれな人だった。

都会の洗練された雰囲気で仕事上がりの様子なのかオフィスカジュアルな格好でうとうとして待っていた。
それをなんというか周りの男たちは気にするように見ていた。

眠そうに目をこすりながらも健気に待つ彼女。
夜勤明けという彼女の話は本当のようだ。

彼女の前に歩み寄ると向こうもきがついたのか嬉しそうに駆け寄って。抱きついて久しぶり!
と嬉しそうだった。

たわいの無い話をしながら。逸れそうなるのが嫌で手を繋いで歩く。
さっきの眠気はどこにやら、本当に嬉しそうに話してくれる。
でもまあ互いに夜勤明けやら徹夜の移動のせいか疲れやすい…
少し休みたいから手を出さないって話をしてホテルに連れ込んだ。
まぁ…俺がシャワー浴びてるうちに彼女はベットの上でいちゃつく事なくストンと速攻寝てしまったが…その寝顔が可愛すぎた。

無垢な寝顔で幼い頃、授業中居眠りしてしまってる彼女を彷彿させる。
懐かしいなと思う。

これはこれでいいななんて思いつつも。向ける先のないどうしようもない色欲を弄ぶだけで、諦めて自分も眠った。どれぐらいしたかなと思いつつ目が覚めたのは水の音がしたから。

彼女がシャワーを浴びていた。
シャワーはガラス張りで、
曇ってて磨りガラスのようなってしまい見えない。
それでもシルエットは美しかった。
すらっとしてて、程よくでるところは出て、引き締まった脚やくびれがよくわかる。
綺麗な人だとつくづく思うし抱きたくなるものの他意の無い彼女はふつうに着替えたりして
「おはよう」と爽やかに笑顔だった。

どこか何か一線を感じた。
彼女は笑顔ながらにどこか瞳に宿るものは
怯えに近いものなのだろうか、それに
彼女との距離が地味に一歩遠いのだ。

「ユイア、ユイアが嫌なことはしない。でもハグはさせて?」ユイアに歩み寄るもユイアはそのまま後退して行く。
「…嫌よ…止まらなくなりそうでしょ」部屋の隅の壁を背に、逃げ場のなくなったユイア。
その表情は…困惑、恥じらいが混じった複雑な表情。俺を見ていない誰かを見てるかのようだった。誰かしらユイアの心を傷つけたかのような気がした。
「約束する。でも触れたいんだ…ハグだけでいいから…」優しく抱きしめる。ふわっと香るのはこのホテルの石鹸の匂いと、彼女の微かな女性なんだと思わせる色の匂い。
体が興奮してくるのがすごくわかる。
俺はその時思ったんだ。
他の女を抱こうとすら思えなかったし。
抱いてと迫られ一糸纏わぬ姿でも抱けずにいた理由…俺にとって彼女の体が良すぎるのだろう。

でも彼女を忘れればどうなんだろうか…
いやきっと忘れさせるほどいい女はきっといるでもユイアとしかしたくない。

恐らく…子孫残せない人となるんだろうと思った。
彼女の美しいうなじに俺の女と印つけたくてキスして…彼女からは俺の頬に彼女の小さな手によって大きな紅葉が俺の顔に現れた。

でも彼女を口説き、抱いた。

抱いたあと何かを言いかけた彼女は…他の男の名をつぶやき、フラッシュバック起こし怯えきって俺と認識しないで拒絶し始めた。力強く抱きしめ背中を撫でながら深呼吸をしてと促し落ち着かせてからひたすら彼女は謝り泣いて…あなたにもう会えないのかしらと呟いて…ホテルを飛び出した。
     言い表せない、何かへの怒りがこみ上げた。
それはなんだかわからない。守りたかった人が見ず知らずの人に傷つけられてるのがわかって…怒りがこみ上げた。
見ず知らずの傷つけた男が憎い。ぶん殴りたい…

彼女との時間はそれっきり…いや大学行って就職した後の何年か後までなかった。

その間、彼女が俺とは別の人と結婚し子供を産み、離婚していた。

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