劇場型エースだなんて言わせない!
第1話 彼女をライバルと決めた日
六回裏、ツーアウト満塁。リードはわずかに一点。
いつものわたしらしいピッチングと言ってしまえばお粗末だが、結局この回もランナーをためてしまった。
しかも打席には、天才野球少女と評判の佐藤絢郁。
ここまでのわたしと彼女の対戦結果は、センター前ヒット、四球、サード内野安打。
いいようにやられっぱなしだ。ここくらい、しっかり抑えたい。
わたしは精一杯、自分の一番いい球を投げた。一番自信のある、低めのスプリット。
――いつもなら、これで空振りが取れていたんだ。
コースも完璧。ちゃんと狙い通りに投げられた。
ボールは真っ直ぐ進んでいき、打者の手元で急激に落ちる。そしてそのまま、ミットに収まる……はずだった。
しかし無情にも、金属バットは快音を響かせて、わたしの渾身の一球をレフト線へ弾き返していった。
……逆転タイムリー。
わたしの夏は、ここで終わってしまった……。
いつものわたしらしいピッチングと言ってしまえばお粗末だが、結局この回もランナーをためてしまった。
しかも打席には、天才野球少女と評判の佐藤絢郁。
ここまでのわたしと彼女の対戦結果は、センター前ヒット、四球、サード内野安打。
いいようにやられっぱなしだ。ここくらい、しっかり抑えたい。
わたしは精一杯、自分の一番いい球を投げた。一番自信のある、低めのスプリット。
――いつもなら、これで空振りが取れていたんだ。
コースも完璧。ちゃんと狙い通りに投げられた。
ボールは真っ直ぐ進んでいき、打者の手元で急激に落ちる。そしてそのまま、ミットに収まる……はずだった。
しかし無情にも、金属バットは快音を響かせて、わたしの渾身の一球をレフト線へ弾き返していった。
……逆転タイムリー。
わたしの夏は、ここで終わってしまった……。
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