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冥界の王が転生してヤンデレ嫁から逃げ…られなかった件。

エルトベーレ

九話 勉強会

「スーマ様、その勉強会とやらに、わたしも連れて行ってください」
「なんだ、唐突に」
うっかり口を滑らせた途端にこれだ。
ハデス様も疲れるわけだ。


「だって、あの女のところにお行きになるのですよね? 何かあっては困ります。ですから何かあればすぐ殺せるように、わたしも一緒に行きたいのです」
「その理由はダメだ。もっと可愛い理由にしてくれ」
「スーマ様と一緒にいないと、不死であるわたしでも死んでしまいますので……」
「よし、いいだろう」
彼女にうるうるした目で上目遣いをされると弱かった。ハデス様譲りだと信じたい。



「崇馬、どうしてそれも持ってきたの?」
蘭はあからさまに嫌なそうな顔をする。まぁ、当然だろう。この間あんなことがあったばっかりだし。
「このわたしを物扱いとは、殺して……ひゃうっ!」
ちょうどオレの手にフィットする大きさで、相変わらず柔らかい。さすがに神乳だけある。
「ペルセポネ、約束」
「わかってますよぉ……。不意打ちはズルいです……」
今日は連れて行く代わりに、神の権能を使わないと約束させていた。


「崇馬、これなんだけど……」
「ああ、これは……」
ついて来たはいいが、退屈なようで、ペルセポネはオレの膝を枕にして眠ってしまった。こうしていると、猫みたいでかわいいな。
おかげで殺伐とした雰囲気にならず、勉強を進められた。


「ねぇ、崇馬。……そいつと別れたいとか、思わないの?」
オレはふと、視線を下げる。
長い黒髪から覗く、安心しきった寝顔。穏やかな呼吸に合わせて胸がゆっくり上下する。そのか弱くも可憐な姿は、無垢な少女のようなはかなさを感じさせる。ペルセポネは、永遠の少女なのだ。
「思わないかな。ちょっとやり過ぎなところはあるけど、この子はこの子でかわいいし」
「ふーん……」
「さ、もうちょっと、やっちゃおうぜ?」
「うん」


帰り道、ペルセポネはカップルのようにオレの腕に自分の腕を絡めて寄り添ってきた。ハデス様とは夫婦なんだし、ペルセポネにとってみれば、これくらい普通か。
「ペルセポネ」
「なんですかぁ?」
オレの呼びかけに、彼女は微笑みを浮かべながら小首を傾げる。それが愛らしくて、オレはそっと、彼女の額にキスをした。
「急に、どうされたんですか……?!」
「かわいかったから。つい、な」
今のはオレの意思だったのだろうか。それとも、ハデス様の悪戯か。いずれにせよ、彼女を愛おしく思っていることに違いはなかった。

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