異世界召喚に巻き込まれたんだが、勇者がかなり弱くて人生詰んだ。

ノベルバユーザー210019

05 そりゃおめさんあれだぜ

「そういう登場の仕方、本当地雷臭いんで帰ってくれませんかね」
「まぁまぁ、そう邪険にしないでくれ少年」
そりゃするだろうに。嫌に長い白ひげに丸メガネでThe賢者みたいな格好した老爺が現れて危機感を覚えない日本人がいるわけねーだろうが、お前どこのダン◯ルドアだよって突っ込みたいわ。
まずいこれは本当にまずい。俺のこういう予感ってのはすこぶる的中する。如何にかして脚本シナリオ改変できないだろうか。
「が、学園長様っ!どうしてここにっ!?、」
「ふぉっふぉっ、使用感の儀について殿下からお聞きしていましてな、何やら面白そっゲフンゲフン。ワシに手伝える事があるかもしれぬと思い馳せ参じたのですぞ」
「おい面白そうって言ったろ今」
「そうなのですか、では今まで父上と?」
「ふぉ、ふぉっふぉ…勿論ですなちろっと忍びこんだとか、面白かったから盗み聞きしていたとか決してそういうアレではありませんゾォ?」
怪しさ120%じゃねーか!
こいつ一番ダメなやつだ、好奇心でなんでもオーケー出しちゃうタイプだ。
つーか王城の警備ガバガバじゃねーか!
「そうだったのですねっ!学園長様、少しお願いがあるのですが……」
「おうちょっと待てステラお前は純真無垢な馬鹿たれか!」
「じゅ、純真無垢なんてそんな…恥ずかしいです。」
「耳にコンクリ流してんの?そうなの?」
「いわずともわかりますぞ?そこの喧しい少年と、何やら息してない少年を我が学園に編入させたい、そうですな?」
何ドヤ顔で決めてんだクソジジイさっき盗み聞きしてたって言ってたじゃねーか!
「ーーっ!?さすが学園長様ですっ!やはりわが国の誇る最高位魔術師にわからない事などないのですねっ!」
「そりゃ滅亡もするわ」
もう魔神とか関係なく滅亡もんだろこの国。
「ん、んんっ?なんか知らん人増えてっぷろぎぃっ!?」
「……。」
もう誰もタクトに対して誰も反応すらしない。一応こいつ主軸なんだがなぁ、まあいいよな。
「そこの喧しい少年、ウチに来るのは嫌かね?」
「あんたが出てきたせいで軽く最初の数倍は拒否感が増えたのは言わなくてもわかるよね」
「何故じゃっ!?」
「そういう所だよハゲ!」
「ま、まぁ説明くらいは聞いても損はないと思うんじゃが、きいてはくれんかの?」
まぁ実際問題その学園が一番現実的。俺、いや俺たちはこの世界を知らなすぎるしそれを学ぶ云々に関しては何の非もない。だが何も勉強したくないだけで拒否してる訳ではない。
「なぁ爺さん一つ質問していいか?それの返答次第ではあんたの話きくよ」
「ん?構わんよ。どんときたまえ」
「2年だ。仮に俺たちが学校に行くとしよう。2年で俺とそこで死んでるソレはーー」
神を殺す事ができるか・・・・・・・・・・?》

残り2年でこの国、いや恐らくこの世界は滅亡する。そしてその首謀者は恐らく魔神。タクトの召喚を妨害し虫ケラに仕立て上げた張本人。俺たちはあと2年でそいつと頂上決戦しちまう。腐っても神の名を語るようなバケモンとやりあうんだろ?
だったら強くなれる保証がないとなぁ。
「……まぁ、できん事はなかろうが。そこはお主達のポテルンシャル次第じゃろうて」
「ふん、つまらん答えだなジジイ。まぁいいや、そこはさほど気にしてないんだわ実は。それじゃあ質問に戻るけどさっ」
「えっ?今のじゃないんですか!?」
ばっかやろうそんなわけねーだろ俺が聞きたいことは一つだけだっつーの。
「かわいい彼女できる?」
場の空気が凍るってのはなかなかに快感なものだと感じました        けんじ
ーーーーー
別に何もおかしいことは言っていないだろうが、学校に通うんだろ?しかも異世界だろ?かわいいこいっぱいいるんだろ?あん?なら彼女くらい作ってもいいじゃねーかっ!
なのにそれを見損ないました、だのワシの見込み違いだったかの、だの
なんだこいつら、本当クソッタレだな!
睨まれると興奮するってのは多分失言だったけど。
「なぁ、タクト。お前ならわかってくれるよな?」
「えっ?なに?ホームランバーはチョコに決まってんだろバカかよ」
はい、眠らせました。
「それで爺さんよぉ、一応俺たちにはさだいぶ時間がないんだよな。ステラもそこは考えてんの?2年って相当短けーよ?なんかさ、俺的には勇者が相当強いって事を前提にした考えにしかおもえんのよ、残り少ない時間を学園生活に費やすって俺らの知っている学校じゃそれほどの価値がないって発想になるんだわ、固定概念。だからよ俺はその学園の有用性ってやつをしりてーなーってそう思うんだけどな、どう?」
なんだこいつ少しびっくりしたような顔して本当に見損なってんじゃねーよ美少女め。
「そう、ですね。いきなり学園へ通うと言われましても困りますよね。なら尚更学園長様の話を聞いてみませんか?」
「ああ、うんぐうの音もでない。はいはい聞きますわ。オーケーちょっと待って」
ちゃっちゃとこいつ生き返らすとします。はい加速しちゃってー
「んー、お?ずっと起きてたはずなんだけどなんか久しぶりに起きたような気がするのはなんで」
「そりゃおめさん、あれだぜプラシーボ効果だ」
そういうことにしとこーぜ勇者さんよ。










「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く