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異世界召喚に巻き込まれたんだが、勇者がかなり弱くて人生詰んだ。

ノベルバユーザー210019

03 予想外すぎてまじで頭おかしいんじゃねぇの

「け、けけケンジさまっ!?」
慌てふためくステラだが、まぁとりあえず無視しておこう。なに、タクトが死んだだけの話である。
別に致死レベルの殴打をくわらしたわけではないのだ、そうだな言うなれば羽虫を屠るような程度、バシンッではなくぱしん。
しかしまぁ、現にタクトは死んでるんだが。 こいつはまたとんでもないことになった。なんとなくだがほとんど理解した。
というかもうほとんどわかってんじゃねーか!魔神に阻まれしってネタバレの極みかよっ!城之内、死す。レベルだろこれ。
とりあえずわきゃわきゃとやかましいそこのお姫様と話をしなきゃいけないんだが、いかんせんそこのタクトが目を覚まさない。
んー、まぁいいか。仕方ない。物語を進めよう。
「ステータス オープン」
見たまんま聞いたまんまで試しに使ってみたが、正常に作動しているようだ。これで俺にも魔力があるのはわかった。
さーて問題の阻害とやらは俺にも及んでいるのやら
ケンジ・イイジマ Lv5
固有スキル: 《物質加速化》あらゆる物質の時間を加速可能。《経験値微増》獲得経験値が僅かに増加。《能力値微増》獲得能力値が僅かに増加。《予定外イレギュラー》己に対するあらゆる状態異常、妨害スキルの無効化。触れた者の妨害を一部無効可能。
状態異常:なし
特殊ステータス:守護者。勇者に巻き込まれし者。魔神に抗えし因子。

結論からいうと120%今のタクトより俺の方が強い事がよーくわかった。というか、マジで本当にこりゃなんの冗談だ……
「ステラ、そこじゃちと遠いからこっち来い。ほんでこれ見て。」
「えっ、あっはい。予定外、ですか。やはり、ケンジさんは巻き込まれたのですね…」
「ちげーよ、そこじゃねぇ。もう今はそんなこたどうでもいいよ、目の付け所がちげぇ。魔神に抗えし因子。」
「魔神、ですか?タクト様のステータスにもその名前は入っておりましたね……」
「要するに俺たちは魔神ないしその手下ってやつを倒すために来たんだろうよ?規模でかすぎだわ。」
「その、じゃあ阻まれしということは…」
まぁ、考えられるのは一つしかないだろうな出来レースっていうのかなんというか。
こいつらは完璧に相手の手玉ってわけだ。勇者召喚なんてとっくに対処済みだったのだ。飛んだ茶番劇の勇者イケニエ。現にタクト死んでるし。いやこれは俺だった。
「こいつは死すべきして死んだって事。」
あ、起きた。
「んー?なんか後頭部が痒い…」
起きても別にこいつに話すことないよなぁ。
えいっ 「ひひぃんっ!?」
もう少し死んでもらうことにした。えっなになに?白状すぎないかって?死なねーってわかってんだから好きにするに決まってんだろ!あほか!
「け、ケンジ様その、勇者様はお友達なのですよね……?」
「友達じゃねー。幼馴染だ、いわば半身。だからなにしてもいーんだって、な?死んでも生き返るならちと邪魔だから死んでもらったほうがやりやすいし」
ものっすっげぇビビってるけどまぁいいか。とりあえずもう少し現状の把握をしたほうがいい。
「ステラ、今から推測を立てる。とりあえず黙って聞いてくれよ」
魔神…そいつは明らかに勇者を潰しにきてた。恐らく脚本シナリオ通りならタクトはもう既に死に絶えて息を吹き返すことは予定外イレギュラー
予定外は予定外にしか生み出せない。
はははっ全く傑作だなぁこいつは。魔神も、王国も勇者召喚は完全に一人を呼び寄せる物だと認識していたんだ。
しかし、それは間違いであった。直接触れている相手ならば同時に召喚可能、恐らくそういうことなのだろう。
なら今回起きてしまった予定外イレギュラーとは?
先ず何を隠そう俺という存在だろう。俺が存在してしまったことで全てが狂った繋がった
固有スキル:予定外イレギュラーそしてこの一文が今回の戦犯にして救世主。触れた者の妨害を一部無効化。
魔神というやつはとんでもなく厄介なスキル、しかも勇者単体のみに発動する固有スキルを持っていると考えで間違いはないだろう。
勇者召喚の儀を狙って、あらゆる妨害、そして弱体のそれを施した。結果は大成功。
状態異常:一撃確殺
恐らくこれが決まり手、タクトは召喚されてすぐに感じたストンッという着地のような衝撃を攻撃と判定され死亡した。
そこで死ぬはずだった・・・・・・
だが、そこに俺がいてしまったんだろう。そして、阻まれてしまった。
固有スキル:《絶対的蘇生》タクトに唯一残された固有スキル。
これを守ったのはイレギュラーだ。というか咄嗟に俺を巻き込んだこいつの強運と言うべきか?
タクト風に言えば、俺にしか出来ないことをやってのけたんだろうな、これは。
脚本シナリオは崩壊した。
「そ、そんな……それでは私たちは完全に踊らされていたという事なのですね…」
「まぁ、元の筋書き通りならな。とりあえずタクトの状況とその原因はわかったし、お前にどうする事も出来なかったのも理解した。」
「ですが、それだけです。私はあなた達を巻き込んでしまった。それだけは消す事のできない真実です。私は殺されても仕方のない事をしてしまったんです」
「殺すとかそんなこたしねーよ。俺だってさっきは感情的になってたんだ。確かにまだ全部許したりはできねーけどお前がどれほど大変だったかくらいはわかる。王家の重圧だとか、国を守る事とかそんなのはわかんねーし知りたくもねーけど、お前必死だったんだろう?じゃあもう否定はしねーよ。必死に運命に抗おうとしたから俺みたいな予定外が生まれたんじゃねーの?この国の召喚とかいうクソッタレな愚行を許したりはしねーけど、お前個人をいつまでも否定し続けるほど人間小さくねぇよ。お前はやる事やったんだし、とりあえず座っとけ。」
「ケンジ、様……でもっ!私、わたしっ!そのっ、きゃあっ!?」
「いいから座れっつってんだろ馬鹿」
こいつ俺らが来てからずっと凛々しさを絶やさずに立ち続けてるんだ。
普通このくらいの女子なら腰が抜けても仕方ないとは思わないか?それだけこいつは立派なんだ。だからもう座らしてやろうじゃないか。
というか俺が疲れたし座りたいの。なんで立ってんだよ馬鹿かよ。無理やり座らして俺もステラの正面に座り込む。
「うし、それじゃこれからの事決めっか?」
「えっ?それはその、私たちを助けてくれるん、ですか?」
「まぁ、タクトが生きてんだ。俺がとやかく言おうとそうなるのはもうわかってんだって、あぁチクショウッ!」
「あっ、ありがとうございますっ!」
あ、こいつ初めて笑ったな。いいじゃん、可愛い笑顔持ってんじゃねーか。
「うん……?」
「おう、おはようさん。おいタクト今から俺らがやる事ステラが教えてくれっからとりあえずお前もこっち来い」
「はいっ!それではタクト様、ケンジ様には私と一緒に学校へ通ってもらいますっ!」
「おう、頭おかしいんじゃねえのお前」

どうしてこんな無茶苦茶な脚本を良しとしたのか
俺には全くもって理解できん。







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