テイムの力が凄すぎました

クラクラ

30. 聖章祭…2!

「惜しかったね〜」

「…いえ、正直決勝まで行けるとは思ってませんでしたから」


なんとアレンは準決勝まで突破して、前回優勝者と決勝を争った。
黒華さんや高木さんも3回戦まで善戦を繰り広げたらしく、プレッシャーがかかってきた…。

「それでは、代表戦に出場する選手は集合してくださーい!」

「そ、それじゃ、行ってくるよ」

「堅すぎですよ! 本当に大丈夫ですか!?」

そんなの僕が1番聞きたいよ…。





「代表戦は学年混合ですので、同じ学年同士もあれば、3年生対1年生なんてこともあるので下克上を見られる可能性も大いにあります!
それでは対戦カード、オープン!」


えーと、加藤加藤………あった。
相手は、3年生ゆのりーぜろって…さん。
ん? ユノ・リーゼロッテ…どこかで聞いたような。

「まさか対戦相手が加藤くんとは。よろしくお願いしますね」

「え、副会長!…てことは、ユノさんって」

「えぇ、私ですよ。運命的な出会いとは思いませんか?」

「…ぼくいまからこうさ「特に理由もなくクラスの代表が逃げたら余計に目をつけられるでしょね」…お手柔らかにお願いします」

「ふふ、やはり君は面白いですね。それではまた後でお会いしましょうね」

…なんとなく遊ばれてる感がどうも苦手だ。

「いやー、ユーキも運がないな!」

「お前も人の事言えないだろ」

すると、ガイルと和也がこちらに向かってきた。

「人の事言えないって…ガイルは誰と戦うの?」

「生徒会長だ!すごいだろ!」

なぜか自慢気に話してるのは置いておいて…僕よりもやばくない?

「こ、怖くないの?」

「んー。強い奴と実力比べしてーなーとか思ってたから好都合だな!」

うん、ガイルは誰よりも物語の主人公に向いてると思う。

「ガイルの持ち前のポジティブさはともかく、和也は?」

「俺も3年生だ。ま、お前達ほどの実力者では無いと思うが」

良いくじに誰も当たってないじゃん。

「俺が第5試合、優樹が第7試合でガイルが最後だったと思う。全員が次に進めるようにベストを尽くそうぜ」

「そうだな!和也と優樹の戦いぶりが楽しみだ」

「…うん。その通りだね。お互い頑張ろう!」

 








「カズヤ選手、辛くもなんと1回戦突破ー!今年の1年生は何かが違うのかぁ!?」

…勝っちゃったよ。本当に僕の周りはすごい人ばかりだと痛感してしまう。
僕も最善は尽くしたいな。


「優樹様、調子はいかがでしょうか」

「緊張はしてるけどなんとか頑張ります…って、なんでミュートがいるの!?」

もしかして選手だったりして…

「いえ、介護係に入っているので今回の大会には出場していません」

「そうなんだ。…いつも心読みながら会話するのやめてね。あといきなり現れるのも」

「できる限り善処します」

「いや簡単に直せるでしょ!?  」

いつもペースを乱してくる…。

「それでは、優樹様の勝利を祈っています」

「あ、ありがとう!」

最初からこんな真面目ならいいのに。







「さぁ、続いては! 期待の新星、加藤選手。そして生徒会副会長、ユノ選手の登場です! 」


副会長が入ってきた途端にすごい歓声がとぶ。
相変わらず生徒会の人達は人気だなぁ…。


「加藤くん。さぁ、遠慮はいりません。お姉さんの胸に飛び込んでください!」

「…勝つ気でいきますから」

「無視ですか。それはそれで悲しいですが…そうですね。私も完封するぐらいの思いで参ります」







「この試合も目が離せませんね!それでは、バトル…スタートです!」

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