女神に拾われた俺は女神の為に頑張ろうと思う

熊きち

第15話 決着そして和解

「さて、仕切り直しだ…かかってこいよゴブリンロードさん」

「グアアアアアッ!!」

棍棒を振り回しながら突っ込んでくるゴブリンロード、魔物化した今なら受け止められるはず
両手でガードして棍棒を受け止める

「魔物化しても、これはキツいぞ」

しっかりガードしたが割と衝撃がスゴい、
外傷は無いが足が少し地面にめり込む程だ

「次はこっちの番だ!」

俺はゴブリンロードの後に回り込み腰あたりを斬りつける

「グアアアッ!!」

斬りつけた所にきちんと切り傷ができている

「よし!ちゃんと攻撃通るなこのまま押し切る!」

俺はゴブリンロードの足元を必要に狙っていく

「どうだ!立てないだろ!」

「グアア…」

ゴブリンロードは地に膝をつけている、勝ったな
するとゴブリンロードは雄叫びをあげた。

「グアアアアアアア!!!!」

ゴブリンロードは棍棒を使って立ち上がる
すると今度は棍棒を捨てて構える

「武器捨ててもいいのか?こっちから行くぞ!」

動いたその時クラっと視界が揺れた。

「まずい、そろそろ全身魔物化もしんどいか…」

ゴブリンロードの拳が飛んでくる、棍棒とは比べ物にならないくらい速く
俺の腹部に直撃する

「ぐはぁっ!」

4.5メートル吹っ飛ばされ止まった
痛い、めっちゃ痛い格闘術のスキルは持ってなかった筈なんだけど…

「めっちゃ痛いじゃねーか!こっちも拳で行ってやらぁ!」

ゴブリンロードと暫く殴り合いが続く…
ゴブリンロードの右ストレートを躱しカウンターを入れる、魔物化して俺の背丈が大きくなってるからまだ殴り合えるが、大きくなって無かったらキツかったであろう、少し上に飛んでゴブリンロードの顔面に回し蹴りを入れる

「グアアア!」

ゴブリンロードの体勢が崩れ倒れる

「殴り合いじゃ俺のが強かったな!」

俺は剣を拾い構える

「俺もそろそろヤバいから決着付けさせてもらうぜ!じゃあな!」

ゴブリンロードは負けを悟った顔をして静かにその時を待っていた
少しためらったがそれでもトドメを刺しに行く
ゴブリンロードの首を飛ばし決着が付いた

「ヤバ、倒れる…アイリスの所に行かないと」

俺はギリギリの所でアイリスの元に付いた

「アイリスさん倒しましたよ、あとそろそろ俺限界なんであとたのみます」

俺は魔物化を解いてその場に倒れる

「シロ…お前魔族なのに、すげぇよ人間のために戦って、俺達が裏切るかもしれないのにこーやって目の前で倒れるって」

それからしばらくたって目が覚めた

「んん…ここは?」

「おお!シロ起きたかい?!」

「村長さん、ヒスイも」

周りを見渡すとアノート、リディにゴードンそれにアイリスまでいる

「みんな揃ってどうしたの?」

するとアイリスが言った

「みんなにお前が魔族だって言ったよ」

「そうですか…皆さんすいません、魔族って事隠してて」

「いいんだよ!この村を救ってくれたじゃないか!それに私の娘を救ってくれたしね」

「お兄ちゃん、あの時はありがとう!」

それは叫び声が聞こえて助けた子供だった

「村長の娘さんだったんですね」

「そうさ、もし君がホントに悪い奴だったら助けて無いと思うしね」

「お兄ちゃんかっこよかったんだよ!サッて現れて敵を一瞬で倒したんだ!」

「そうかそうか、お兄ちゃんは悪い魔族に見えるかい?」

「ううん!全然!」

「ほらね、娘もそう言ってるだからシロ君ホントに感謝しているよ」

「ありがとうございます!村長さん俺この世界の事全然知らなくて魔族だって知られたら怖くて、それで人間の姿で近付いたんです…」

「そうだったのかい、所で今の君の姿が何時もの姿なのかい?」

俺はいつもの格好にもどっていた、ちっちゃな角に可愛い羽

「えぇ、そうです」

「お兄ちゃん!その羽触ってもいい??」

「ああ、いいぞ気が済むまで触ってくれ」

「やった!」

それから子供たちに色々な所を触られた、羽はもちろん角も触られた、調子に乗った俺は羽を魔物化してやった

「見てろ〜この羽もっと凄いことになるぞ!」

「見る!」

(魔物化)
俺は羽をイメージしながら魔物化する
すると悪魔味の凄い翼になった

「スゲェェェェ!カッケェェェ!」

男の子がそう言ってきた

「少年!このかっこよさが分かるとはいい目をしているな!」

また子供達に触られる、するとヒスイと戯れていた村長が言ってきた

「そうそう、アイリスから聞いたと思うが私は魔術師だ、魔法使いとも言われている、そこでヒスイに治癒の魔術を教えておいた、この子は覚えが早くて凄いね魔術ってのは何年も修行してやっと使えるようになるのに…」

「ヒスイ、やっぱりお前凄いのな…」

「キュピ!」

「村長さん一泊してもいいですか?明日旅立とうと思うんですが…」

「泊まっていくのは全然構わないよ、にしても旅立つなんてどうしたんだい?」

「ゴブリンロードと戦って分かったんです、今の自分じゃ魔王に勝てないって、もっと強くならいと行けないってだから色々な所を回って行こうかなって」

「なるほどね…いいんじゃないかい?私も今の魔王は好かないからね、シロみたいにいい魔族も居るんだ、それをみんなに広めて来なさい」

ありがとう村長さん!短い時間だったけど長く感じたキーナ村だった

「さっ、今日は宴だよ!みんな集まって食べまくるぞ!」

「「うおおおおお!村長さんありがとおおお!!」」

周りの大人達が騒いでいる、やっぱりこの世界の人間は好きだ、なのに魔王ときたら、

「色々疲れたな、ヒスイ今からは楽しむぞ!」

「キュピ!」

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品