腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

17話 勝利の色

「あなた…今どうやって私の血を消したの?」
「さあ?」
「…」
「小宮…陸…!不要だ…!下がれ…!」
コリンが陸に告げた。
「そんな体たらくで何を言ってるんだ…。君は下がってろ。」
「そいつは…!俺の…!獲物だ…!」
「…この場合は逆でしょ?」
由希がコリンの前に聖域を貼る。
「…ここはりくに任せておきなさい。」
「っ…!くそ…」
そのままコリンは意識を失った。
「由希…頼む。」
「…ええ。気をつけてね。」
「ああ…。」
由希はコリンを連れてこの場から離れた。


「さて…こっちも始めようか。君は賞金首、血の教団幹部の血染めのキャシルで間違いないか?」
「あら、知っているの?」
「君の悪名はよく聞くよ。伊達に騎士団長をやっていないからね。」
「そう。それよりもさっきの質問に答えてもらえるかしら?どうやって私の血を消したの?私の能力は生き血。私が生きている限り死なない武器が売りだったのに…。どうやって消したのよ?」
「さあ?もう一度撃てばわかるんじゃないか?」
「…」
「まあ君より先に…


…僕から行かせてもらうけどね。」
「!」
ギンッ!
「いつの間に後ろに?!」
「さあね。ほら、ナイフの握りが甘いぞ?そんな握りじゃ藤山の足元にも及ばないんじゃないか?」
「っ…舐めないでちょうだい!ブラッドハント!」
「…黒。」
「!」
血は消えて失せた。
「また?!どうやって…」
「色魔法…青。」
「!…ガボ…!」
キャシルの顔の周りを水が覆う。
「ガボ…ボ…!」
キャシルは何とか抜け出す。
「ぶはっ!…何をしたの?!」
「…赤。」
「!」
キャシルの周りの地面が溶け出す。
「ここは君の血のおかげで赤で溢れてる。」
「赤…?」
「「ネタばらしをしようか…」」
「!」
陸の姿が2人に別れる。
「「「この魔法は色魔法。神級魔法さ。」」」
さらに3人に別れた。
「「「君には僕が3人に見えるし、聞こえているはずだ。」」」
「どうなって…」
「だがうち2つは偽物。君の見ている景色が変わっているに過ぎない。」
「!」
キャシルの後ろにいつの間にか陸が回り込んでいた。
「そして君の周りで赤く燃えているのは赤。赤が表すのは太陽さ。」
「分かるか?君が生き血の能力を使おうとすれば自らの体を太陽で焼くことになる…。」
「っ…。そして既にその能力も黒…全てを塗りつぶす能力で封じている。」
「!…そんな魔法が…?」
「分かるだろう?君にできることはもうない。だが幸運なことに僕達は君たち血の教団のことについて知りたくてね…。選ばせてあげよう。このまま僕に歯向かい死ぬか、捕虜となって僕達に情報提供をするか…どっちにする?」
「…わかり切った質問でしょ?私たちは死なんて怖くない…!」
「そうか…残念だよ。色魔法…紫。」
「!」
「君の口紅は紫だったよな?」
「何を…」
「紫が表すのは…なんだと思う?」
キャシルの口紅が溶けだし口の中へと入る。
「紫が表すのは…猛毒。」
「そんな…!嫌だ…!」
「なんだ…やっぱり死ぬのは怖いか?それはそうだろうね。死が怖くないものなんていない。不死鳥ですら死は怖いだろう。色魔法…灰色。」
「!…あ…ああ…ああああああああぁぁぁ!!」
「灰色が表すのは…恐怖。」
キャシルの目が灰色に曇る。
「死が怖いか?この魔法は君の恐怖を倍増させる…。」
「やだ…!やだあぁぁぁ!!」
「僕の部下に手をかけたんだ。これくらいしないとね…。」
「あ…あ…ああああああああぁぁぁ!!…ああ…あ…」
「さて…毒が回る前に殺そうか。」
陸はキャシルの首に剣を当てる。
「さようなら。血染めのキャシル。」
ズバ…

「っ…ふぅ…色魔法を連発したから少し疲れたな…。」
陸はその場に座り込んだ。


「さて…帰って藤山に自慢でもするかな。」




遅くなりすみません!なんとか間に合った!
これからは恐らくしばらくは優とミーシェのイチャイチャ回は見れないと思うので、見たいという方はぜひ!ぜひ特別編、「美少女転校生と始める学園生活」の方も更新しましたのでフォローとコメントよろしくお願いします!
短めですいません。

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コメント

  • 本大好き{デアラ}

    えぐっ

    1
  • ばけねこ

    なんなら黒で敵消せばよくね?
    って思ったけどそれは御都合主義って言う世界の理が邪魔をしてくるんだろうね

    1
  • かつあん

    やっぱり色魔法便利すぎでしょ!紫の絵の具投げつけて色魔法紫発動すれば死ぬじゃんwやっぱ小宮様神!

    4
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