腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

15話 1人が寂しいともう1人も寂しくなるよね

「お前…やりすぎだろ。」
帰ってきたサラに優が話しかけた。
「そう?相手がやる気だったからついね。大丈夫よ。街を焼くようなヘマはしないわ。」
「そこは心配してねえよ。」
「そう。」
「流石の強さじゃのう。魔神サラ、藤山優。」
「どうも…。」
「ああ。それよりどういう状況だ?」
「小宮陸を筆頭に処理に当たってる。時期に片付くじゃろうな。」
「そうか…。」


古代兵器ヒュベリオン
???「どうするの?ゲリスの奴あっさりやられちゃったじゃないの。」
???「想定内だ。奴が魔神に勝てるはずなどない。真の魔神などと馬鹿げたことを言っていたがな。」
???「あら?捨て駒に使ったの?ひどぉーい。」
???「なんとでも言え。我らの目的は彼らに戦いを行ってもらうことだ。」
???「そうね。次は誰を駒に使う気?」
???「お前が行くか?」
???「私も捨て駒〜?」
???「分かっているだろう?我らはハーディス様のために全てを捧げると誓った。」
???「分かってるわよ。ハーディス様に救われた命。今度は私たちが救うわ。」
???「…死ぬなよ。」
???「ふ…思ってもないことを。」


ピルーク王国
「おつかれ〜。小宮。」
「ふぅ…君が出てくれればもっと早く終わったんだろうがな。」
「俺出たらお前らの出番なくなっちまうだろ?だからあげたんだよ。」
「…はいはい。それはどうもありがとう。」
「バトラー。なんか食うもんねえか?」
優がバトラーに尋ねた。
「ただいま作り中ですよ。少々お待ちください。」
「…ああ。」
「…そう言えば君のパートナーのミーシェは料理のプロだったな。」
陸が思い出すように優に話した。
「ああ。…あいつの料理は美味いよ。」
「…しばらく食べれないんでしょ?どうするの?」
「…どうもしねえよ。」
「…そう?寂しくないの?」
「うるせえ。」
優は逃げるように2人から離れた。


「っ…くそ…。」
優は座り込む。
「あら?もう寂しくなったの?ユウ。」
「ベル姉さん…。」
「あなたが突き放したんでしょ?」
「分かってる…分かってるけどよ…。」
「これ。」
ベルは優に指輪を渡す。
「これは?」
「これは…いつだったかなぁ…いつかの誕生日にサラ姉さんがミーシェの魔力から作った魔石で出来た指輪よ。ミーシェったら付けずに飾ってたから…持ってきちゃった。」
「姉さん…。」
「これで少しは元気だしなさい。」
「っ…そうだな…。ベル姉さんはこんなことしてくれないと思ってたけど…元気出た。ありがとう。」
「私だってミーシェを泣かせたあなたにはこんなことしたくないわよ。でも…ミーシェを守るためなんでしょ?」
「ああ。」
「もう認めるわ。って言っても結婚した後に認めるのも変だけどね。ミーシェのこと絶対に幸せにしてちょうだい。」
「ああ…。なんか…急にミーシェに会いたくなってきた…。」
「ちょっと?しっかりしなさいよ?」
「ああ…分かってる。」



タイアリア帝国
「ユウ…。」
ミーシェはベッドに体育座りをして物思いにふける。
「わん!」
マシュマロがミーシェの前にちょこんと座り込んだ。
「ふふ…お手。」 
ぱひゅ!
しかし空振るマシュマロ。
「あはは…いつまでたっても上達しないね。」
「くぅん…。」
「えへ…やっぱりユウがいないと…寂しいな…!」
既に1週間近く会っていない優とミーシェ。 
ミーシェの目からは一筋の涙が零れた。
「っ…!ユウ…!」
ミーシェはマシュマロの首に着いていたアーティファクトで優の声を聞く。
「ふふ…会いたいなぁ…!」
「くぅん…。」
マシュマロはミーシェの手を舐める。
「慰めてくれるの?ふふ…ありがと。」
「わん!」
「明日はなにしよっか?することないから暇だね。」
「わふ…」
「そうだ!次にユウと来た時のために色々この国のことリサーチしとこうか!そうすれば…私が…案内…あれ?また涙出てきちゃった。あは…ダメだね…私…ちょっと会ってないだけで…こんなに…!」
「くぅん。」
ミーシェはマシュマロを抱き寄せる。
「くん…」
マシュマロはミーシェの涙を拭うように舐める。
「っ…ユウは…寂しく…ないのかなぁ?もし寂しがってなかったら…ぶん殴ってやるんだから…!」
「わん!」
「ふふ…。ああ…今日もユウがいないベッドで寝るのかぁ…。いつまでたっても慣れないね。ユウも同じ気持ちなのかなぁ?」
「わん!」
マシュマロはミーシェの腕の中に入り込む。
「ふふ…ありがとう。マシュマロ。…マシュマロ?くすぐったいよ…!」
マシュマロはミーシェの首元からネックレスを引き出す。
「これ…そうだね。ユウから貰ったんだよ?マシュマロはお留守番だったから遊園地行ってないもんね。今度はマシュマロも行こ?ユウと私とマシュマロの3人で。」
「わん!」
ミーシェはマシュマロを抱きしめて眠りについた。




久しぶりにクレイジークラスルームを更新しました。ぜひ読んでください。
遅くなっちった。

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コメント

  • パラミナス国王陛下

    発想がおもろい。

    1
  • ノベルバユーザー239382

    最近マシュマロが空気じゃない…( o̴̶̷᷄ ·̫ o̴̶̷̥᷅ )

    2
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