腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

62話 小宮&松山side 強さの成果

「…陸…どうする?」
「とりあえず相手の出方を伺って…!、由希!」
「…え?」
陸は由希を押し倒す。
「…ちょ、こんな時に何して…!」
すると先程まで由希のいた地面がオーパーツゴーレムのレーザーにより溶けていた。
「間一髪だったな…。」
「…ひえぇ…。すごい威力…。」
「ホロビヨ…。」
「っ…来るぞ!由希!聖域を!」
「…言われなくても!サンクチュアリ!」
レーザーは由希の作り出した聖域に阻まれる。
「畳み掛けるぞ。」
「…ええ。スピリットフォース!」
2人のステータスを倍にする。
「…まだまだ行くわよ?神鳥の加護!」
「これは…。」
「…ふふ…この魔法はね、飛行付与よ。」
2人の背中に精霊の羽が宿る。
「なんでもありだな…精霊魔法。」
「…行きましょう。」
「ああ。ダークフォース。」
陸は聖剣に闇属性魔法を付与する。
「…私が注意を引く。陸はその間にとどめを!」
「ああ!」
「…」
オーパーツゴーレムは聖域の中にいる陸と由希に向かい何発をレーザーを放つ。
―――由希、そろそろ限界。聖域が壊されちゃう。
「…ありがとう、ニキ。陸、そろそろ聖域が壊れる。壊された瞬間上に飛んで。」
「分かった。」
バリィン!
「…今よ!」
陸と由希は勢いよく飛び上がる。
「これが飛行付与…。」
陸は空に立つ。
「…行くわよ…。エレメントスピリット!」
「ブラックエンド。」
巨大な闇の玉と4色の精霊の玉がオーパーツゴーレムを襲う。
「今のうちに畳み掛ける!」
「…ええ!エレメントサンクチュアリ!」
オーパーツゴーレムの周りを4色の魔法陣が囲む。
「グアァァ!!」
4色の聖なる光がオーパーツゴーレムの肉体を吹き飛ばす。
「…陸!」
「ああ、任された。」
陸は核から放たれるレーザーをかわし、核に近づく。
「…エビルスラッシュ!」
陸の放った斬撃が核を捉えた。



「はあ…はあ…。」
「…やったの?」
「だから…フラグを…立てるんじゃない…。」
「…ふふ…ごめんなさい…。」
「ま、さすがにもう起きない。核はバラバラに砕いたからな。」
パチパチパチ…
「「!」」
木々の隙間から手を叩く音が聞こえた。
「誰だ!?」
「そう警戒するな。」
木々の隙間から金髪の長髪の男が現れた。
「俺はこの最果ての洞窟のダンジョンマスター。」
「…ダンジョンマスター?」
「ここ、最果ての洞窟はこの世界に7つあるダンジョンのひとつ。このダンジョンのマスターが俺だ。」
「そのダンジョンマスターが僕達に何の用だ?」
「君たちは素晴らしい。見事このダンジョンを制覇してみせた。」
「…制覇…?」
「オーパーツゴーレムの強さ…少し疑問に思っただろう?オーパーツゴーレムはレジェンド級だがレジェンド級じゃない。」
「は?」
「現在分かっている魔物の階級はレジェンド級が1番上だ。しかしそれより上がないためレジェンド級として括られている。オーパーツゴーレムの強さは他のレジェンド級の魔物より頭一つ抜けている。」
「…」
「君たちは見事オーパーツゴーレムを倒してみせた。」
「次の相手はお前ということか?」
「まさか。言ったろう?制覇だと。俺じゃ君たちの相手にもならないよ。まさかオーパーツゴーレムをこんな簡単に倒すとは思わなかったからね。」
「…これでクリアってこと?」
「こんなに簡単でいいのか?」
「簡単?そんなわけないだろう?…君たちが強すぎるんだ。」
「僕達が…強い?」
「君たちはなんのために力を求める?」
「僕は…守るためだ。守るために…力が欲しい。」
「ならばその気持ちを見失わないことだ。いつだって勝負を分けるのは…気持ちだ。」
「…気持ち…。」
「さてと、クリア報酬をあげようか。僕からさずけられるのは神級魔法。」
「神級魔法?」
「…そう言えば私の精霊魔法も…。」
「そうだな…神級魔法について説明しておこうか。神級魔法というのは神界で作り出された魔法の事だ。あまりの強さに下界に住む神には作り出すことの出来ない魔法だ。君の精霊魔法は霊神ハーレが作り出し、精霊王に託した魔法だよ。」
「神級魔法というのは…強いのか?」
「そうだね…最上級魔法のざっと500倍は強いね。」
「強くなるためなら…貰う。」
「分かった。でも授けられるのは1人だけなんだ。」
「…陸。陸が貰って?」
「由希…いいのか?」
「…ええ。私にはニキもいるし。」
「…分かった。ありがたく僕が貰うことにする。」
「君でいいんだね?小宮陸。」
「ああ…頼む。」
「僕がさずけるのは…色魔法。」
「「色魔法?」」
「この魔法はその名の通り色を司る魔法だよ。」
「色?」
「ま、効果は使ってみてのお楽しみだ。これで俺の使命は終わり。これからも君達の精進に期待してるよ。」
「ああ…ありがとう。」
「さらばだ…小宮陸…松山由希…。」
ダンジョンマスターは光の粒子となって消えた。


「クリア…か。」
「…なんか…実感湧かないや…。」
「そうだろうね…。」
「…私達…強くなってるのね…。」
「当たり前だろう?そのためにここに来たんだ。」
「…菜々が心配だわ…。」
「そうだね…早いうちに戻ろうか。」

―――主。
「ん?レイ?どうした?」
―――急いだ方がいいかもしれない。勇者のうちの一人…桝谷康太と藤山優が接触した。
「「!」」



スフラン共和国。
「コウタ、知り合いなの?」
勇者、桝谷  康太ますたに  こうたに1人の女性が問いかける。
「アンナ…逃げるんだ。」
「コウタ?どうしたの?」
「いいから!」
怒鳴られ、女性は足早にその場を去った。
「久しぶりだな…桝谷。」
「っ…藤山…!」
「幸せな時間は…ここまでだ。」
「…っ…」
「ひっそりと隠れて幸せに暮らせると思ったか?俺はお前らなんて殺そうと思えばいつでも殺せる。」
「っ…ふざけんな…ふざけんなぁ!!なんなんだよお前!俺が…俺が何したってんだ!」
「…」
「お前の勝手な復讐に俺を巻き込んで…せっかく…せっかく守りたい人が出来たのに…!」
「…言いたいことはそれだけか?」
「…っ…!」
「説得なんかに応じる気は無い。お前がなんと言おうと俺の気持ちもやることも変わらない。お前を…殺す。」
「っ…!」
「どうする?潔く殺されるか?それとも…やるか?」
「っ…くそおぉぉー!!」
「…お疲れさん。」



…ザシュ…!





明日はクリスマス特別編を2日に渡って出します!お楽しみに。
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コメント

  • にせまんじゅう

    一応聞いたれy…やっぱ即死で

    0
  • ノベルバユーザー282310

    藤山が悪役に見えるんだが…

    3
  • トゥルントゥルン5331

    藤山はいつ神級魔法手に入れんのか楽しみ

    3
  • かつあん

    レイって万能ですなー。
    色魔法とはなんでしょう?

    1
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