腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

42話 小宮&松山side 悪夢の化身

「…由希、みんなを連れて逃げろ。」
「…!…ドン…?」
由希たちの前に立ちはだかるのは討伐ランクSS+のナイトメアウルフ。
「グルル…!」
「俺がくい止める。」
「ドン!ダメです!」
ポチが叫ぶ。
「いいんだ、どの道俺は長くない…。早いか遅いか…だろ?」
「っ…でも!」
「…みんな…行くわよ…。」
「!、由希…でも!」
「…状況をよく見なさい…。あっちはSS+のナイトメアウルフ6体。頑張っても私たちじゃ勝てない。」
「由希…頼んだぞ…。」
「あなた達はドンの気持ちを無駄にしないで。」
「っ…ドン…嫌です!こんなの…!」
「いいから行け!」
「っ…ううっ!」
ポチを含めた6匹は走り出した。
「…ドン。」
「由希…お前も早く…」
「…後でね?」
「っ…!」
由希は走り出した。


「ふん…後でなんて…あるはずないのにな…。」
ドンは6匹のナイトメアウルフの前に立ちはだかる。
「馬鹿が…1匹で何が出来る?」
ナイトメアウルフが問いかけた。
「足止めぐらいはしてやるさ。」
「舐められたものだ…。…やれ。」
合図と共に一斉に飛びかかるナイトメアウルフ。
「ぬおおおおお!!」
(あとは頼んだぞ…お前ら…!)
ドンとナイトメアウルフが衝突した。


「ううっ…ドン…!」
「…今は嘆いてる場合じゃない。急ぎなさい。」
「…」
「グルル…!」
「!」
由希達の前に1匹のナイトメアウルフ。
「…っ…まだいたのね…。」
「由希…。」
「…私たちで何とかするしかないわね…。」
「グアァン!!」
「ひっ…ひいっ!」
「…慌てないで!」
ギンッ!
由希の剣とナイトメアウルフの爪が衝突した。
「由希…」
「…数はこっちの方が優勢よ。落ち着いて。」
「で、でも!」
「…明日から私もドンも居ない。あなた達で何とかするしかないのよ?」
「っ…!」
「…ストームフォース!」
「由希…」
「…みんなで力を合わせて戦うのよ。あなた達なら出来るはずよ!」
「由希…みんな…やろう!」
「シンデレラ…。」
「そう…ですね!」
「ズビ…指示は任せたっすよ…シンデレラ。」
「やるしかないね…!」
「私も…やるわ!」
「ええ!」
「…皆…存分に戦いなさい!身体強化!」
由希は6匹に身体強化魔法をかけた。
「由希、ありがとう!」
「グアァ!」
「ビッグ!左に回り込んで!」
「おう!」
「グア…!」
「でやっ!」
ポチが爪から斬撃を飛ばす!
「グアッ!」
ナイトメアウルフはそれを打ち消す。
「今です!ハナタレ!」
「うす!がァ!」
ハナタレが後ろから回り込みナイトメアウルフの首に噛み付いた。
「グア…ァ!」
「ぐっ…!」
「ハナタレ、そのまま抑えてて!」
「了解したっす!」
「ねぼすけ、ティアラ!行きますよ!」
「ええ!」
「うん!」
「ビッグ!ハナタレと一緒に抑えていてください!」
「おう!」
ビッグはナイトメアウルフの腕に噛み付いた。
「ガァ!!」
「はあ!!」
3匹で同時に顔に爪を立て切り裂く。
「ガァァーー!!」
「シンデレラ!頼みました!」
「ええ!!」
シンデレラの爪が光り輝く。
「ライトニングクロウ!!」
同時に、ビッグとハナタレが飛び退く。
「ガァ…!」
「はぁー!」
ザンッ!
シンデレラの爪がナイトメアウルフの首を捉えた。
「グア…ア…!」
ナイトメアウルフが横たわる。
「…や、やった…の?」
「やりまし…た。」
「ズビ…やったすよ!シンデレラ!」
「え、ええ。」
「シンデレラ…!」
6匹は歓喜する。
「…ふふ、やれば出来るじゃない。」
「由希…由希のおかげよ!」
「…そんなことないわよ…。強く…なってるじゃない。」
「由希…。」
「ふん…随分と呑気な奴らだなぁ?」
「!」
「…構えて!」
先程のナイトメアウルフの群れだ。しかし5匹しかおらず、1匹足りない。
「…!…ドンは?」
「ふん…手こずらせてくれたぜ?何しろ俺らの仲間を1人で倒しやがった。」
「…っ…!そう…。」
「そんな…!」
「よくも…!ドンを…!」
「おいおい、その数で俺らの相手をする気か?」
「…っ…」


くっ!…どうすれば…。
このままじゃ…ドンのした事が無駄になっちゃう…。
「行くぜ?こっちは1人やられてイラついてんだ。ストレス発散相手になってくれよ!」
5匹は一斉に飛びかかってきた。
「…みんな!避けて!」
ドゴーン!
「…くっ!」
「おいおい!かわしてんじゃねえよ!つまんねえだろうが!」
「…きゃっ!」
由希はその強靭な爪を受け止めるが、吹き飛ばされてしまう。
「…っ…みんな…!」
「オラァ!」
「がっ!」
「させません!」
ポチがナイトメアウルフに飛びつく。
「雑魚が…」
ザンッ!
「ぐわっ!」
「 ポチ!」
どうすれば…っ…!
6匹のブラッドウルフ達は懸命に立ち向かうがあしらわれてしまう。
「…このままじゃ…!はあ!」
「人間はすっこんでろ!」
「…きゃあっ!」
由希は壁に衝突し、意識を失う。
「由希!そんな…!」
「てめえらは自分の心配してろ…ククク…」
「っ…!」


駄目…起きなきゃ…あの子達が…。
しかし体が動かない。
ドンが…作ってくれたチャンス…私は…
「大丈夫?おねーちゃん。」
?、あなたは…誰?
「怪我してるよ?」
分かってるわ。でもあの子達が…
「おねーちゃんは、強いんだね。」
そんなことない…私は…弱いよ…あの子達を…守れない…
「私たちの魔法…使う?」
え?
「使って…みない?」




遅くなり!
すいません!

フォローorコメントよろしくお願いします!

コメント

  • かつあん

    大事な戦闘シーンが面白い名前のせいでちょっと頭に入ってこないですねぇw(嘘ですけど)
    松山さんはどんな進化をするのか!?楽しみですねぇ〜

    4
コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品