腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

29話 ユウ&ミーシェside ユウ、デレデレ大作戦

魔神領大広間。
そこに、サラ、ベルフェゴール、ミーシェの三姉妹が集まっていた。
「で?急に集めてどうしたの?ミーシェ。」
「ユウさんは呼ばなくていいの?」
「今回集まってもらったのは…極秘プロジェクトについてです。」
「極秘プロジェクト?てかなんで敬語?」
「フフフ…それほど重大なプロジェクトということです。」
「で?そのプロジェクトっのは?私やサラ姉さんにも関係あること?」
「フフフ…そのプロジェクトは…」
「「プロジェクトは?」」
「題して!」
「「題して?」」
「ミーシェのユウ、デレデレ大作戦です!」
「「…は?」」
「んふふ…実はね、昨日ユウと遊びに行った時ユウがすっごいデレてくれたの。」
「…」
「…それで?」
「その時のユウがそりゃあもう可愛くって可愛くって…ずっと見てたいなぁって思ったわけですよ。」
「…」
「…で?」
「でって?」
「私たちに関係あるの?それは。」
「だ、だってどうしたらユウがデレてくれるかわかんないんだもん!」
「適当に甘やかしときゃいいのよ。そんなのは。」
「わ、私もそう思って昨日の夜…」


「ユウ、今日は私に抱きついて寝ていいよ?」
「は?」
「え?」
「バカ言ってないでとっとと寝るぞ。」
あ、そっち向いちゃうの?
「むー…えい!」
ユウの脇腹をつつく。
「なんだよ?」
「ふんっ!」
「はあ?」
「おやすみ!」
「お、おやすみ。」


「…って言うことがあったんだよね。」
「じゃあ昨日の昼はなんでデレたのよ?」
「そ、それが分かんなくって…。」
「それで何としてもユウさんのデレた姿が見たいと?」
「うん…。」
「残念だけど私たちにできることは何も無いわね。」
「そうね…。」
「そんなぁ…。」
「根気よく甘やかしてみれば?」
「うん…そうしてみる。」
姉妹会議?はお開きとなった。


ミーシェはユウの元へ戻った。
「お、ミーシェ。どこいってたんだ?」
「ちょっとお姉ちゃん達とお話してたの。」
「ふーん。」
「ご飯にする?」
「そうだなぁ…食べたいかも。」
「すぐ作るね!」
「ああ、よろしく。」


よーし!まずは胃袋を掴んで…。
「ユウ、肉じゃがだよ。あーん。」
「ん…」
え?それは食べるんだ…。
「お、美味し?」
「ああ、最高。」
「よ、良かった…。」
「ああ…遅くまで本読んでたからな…。美味い料理はありがたいよ。」
「そ、そう?疲れたらいつでも言ってね?」
「ありがとう。」
「うん。」
「ごちそうさま。美味しかったよ。」
「は、早いね。もう食べ終えちゃったの?」
「ああ、美味いからな。」
「あ、ありがと。」
あれ?思いのほか…いい感じ?


「俺は少し昼寝しようかな…。」
あ、そうだ!
「わ、私の膝…使う?なんつって…ははは…」
「いいのか?」
「え?」
「お前の膝枕超寝やすいんだよ。」
「も、もちろん!」
「じゃあお邪魔して…。」
「うん。おやすみ。」
「ああ…おや…すみ…。…くー…」
寝るの早…。
あれ?デレてくれてる…。でも昨日の夜は…まさか…。


その夜。
「…ユウ、抱きついて…寝る?」
「は?」
「…だよね…。」
「…夜はお前の番だろ?」
「え?」
「ほ、ほら…来いよ。」
「あ、うん。」
「おやすみ、ミーシェ。」
「うん。」
ユウの体に手を回す。
「夜が私の番って…どういう意味?」
「だ、だから…昼間は俺が甘えてるから…夜はお前が…な?」
「ユウ…。変なの…。」
「う、うるせえ…俺はわがままだからな!甘えたいし甘えられたいんだよ!」
「…ふふふ。」
「な、何笑ってんだよ?」
「…可愛いー!」
「ばっ!離せ!」
「んふふー。だーめ。私が甘える番なんでしょ?」
「そ、それは…そうだけど…。」
「じゃあ今日はこっち向いて寝て?」
「そ、そんなことしたら…俺の…」
「俺の?」
「…理性が…。」
「そんなの関係ないっ!こっち向いて寝なさいっ!」
「わ…分かった…。」


「こっち向いてる?」
「向いてるよ。」
「ふふふ…そっち向いちゃダメだからね?」
「ああ。」
あの…俺スキル夜目が働いてるんで…超ドキドキするんだけど?!
ていうかミーシェも絶対見えてるよね?!
「えい。」
ミーシェはユウの脇腹をつつく。
「…なんだよ?」
「ふふふ…ユウはここがよく効くねぇ。」
「寝ろよ…。」
「やだよ〜。夜は私が甘えられる時間だしね〜。」
「俺は寝るからな?」
「どうぞご自由に〜。」
「おやすみ。」
まったく…こいつは。
そろそろ張り裂けそうなんですが…。
「ねえ、ユウはさ…」
「ん?」
「ユウは復讐が終わったら…あっちの世界で暮らすの?」
「…」
「私はもう…一緒に居れないかな?」
「…そんなこと気にしてたのか?」
「だって…」
「ばーか。俺がミーシェ無しで生きていけるわけないだろ?」
「え?」
「もう決めたよ。確かに俺はあっちの世界に戻る。やり残したこともあるからな。でも…俺はこっちで暮らす。」
「ユウ…。」
「それにあっちの世界にはお前もついてきてくれるだろ?」
「うん…。」
「こっちでは金も沢山あるしな。マシュマロもいる。何よりミーシェがいる。俺は…お前と一緒にいたいよ。」
「そ、そう?あ、ありがと…。」
「ああ。」
「ふふふ…夜はデレないんじゃないの?」
「う、うるせえ。」
「ふふふ…おやすみ!」
ミーシェはユウと逆の方を向く。
「ん?いいのか?」
「…」
「?…おやすみ。」


不意打ちだ…。
ミーシェの顔は真っ赤になっていた。
慣れたと思ったんだけどなぁ…。
「ん〜〜!」
ミーシェは足をバタバタさせる。
「どうした?」
「…ユウ…ずるい。」
「は…」


ミーシェはユウの口を塞いだ。
「…私の方が…ユウと一緒にいたいもん…。」
「…はは…なんだそりゃ…。…ていうか…耳。」
ミーシェの耳は結界魔法が無くなり、エルフ特有のものになっていた。
「寝る時くらい…いいじゃん。ユウの前だし。」
「ふーん…。…触ってみていいか?」
「え?あ、ダメ!私耳は弱くて…」
ふに…。
「あ…」
ふにふに…
「柔らかいな…」
「ユウ…ダ…メぇ…。」
「ならお前が昼間姉さん達に話してたデレデレ大作戦ってのを話してもらおうかな。」
「!、き、聞いてたの?!」
「どうする?」
ふにふに…
「んっ!…な、何でもない…よ?」
「そうか?ほれほれ…」
「ん〜〜…」
「うーん…これでもダメか…なら…」
かぷ…
「へ?ちょ!?ユウ〜!」
優はミーシェの耳を甘噛みする。
「ダメぇ…」
「タダでさえ理性が張り裂けそうなんだ。俺の好きにさせてもらうぞ?」
「ダ、ダメぇ…!」
いつまでも夜更かしする二人でしたw



翌日。
2人は旅支度をしていた。
「もう行っちゃうのね…寂しいわ…。」
「また帰ってくるよ。お姉ちゃん。」
「ユウさん、ミーシェの事よろしくね?」
「…またかよ。」
優は再び三姉妹のお別れ劇場を見ていた。
「どこまで行くの?」
「新しい国だ。俺達が目指すのは…スペーン共和国。ピルークの近くだな。」
「なんでまたそんな所に?」
「何でも勇者がいるらしいからな。」
「!…生き残りの…。」
「そゆこと。じゃ、行ってくるよ。」
「気をつけてね…。」
「絶対帰ってくるのよ?」
「うん!バイバイ!お姉ちゃん!ベルちゃん!」

目指すは新たな地スペーン共和国。
のんびりまったりとした旅を再開する2人だった。

―――――――――――――――――――――――――――――――
今回の話は少し過激なイチャラブ回ですね…。
これからは小宮&松山sideを2、3話、ユウ&ミーシェsideを1話のペースで投稿していきます。
ユウ&ミーシェsideは今回の内容の通り、まったりとしたイチャラブ回です。
というのも小宮&松山sideはかなりグロ注意や過激だったりするのでw
休憩感覚で読んでください。

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コメント

  • ノベルバユーザー515118

    小宮様…松山さんと…ツンデレプレイ((殴

    0
  • ノベルバユーザー366207

    ぶっちゃけゆうsideだけがいいなw

    0
  • ダイアーさん

    え?もしかして小宮達もこういうことするの?

    3
  • 花屋敷

    頑張ってください

    2
  • 黒鉄やまと

    小宮とユウ仲直りしてほしい

    2
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