腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

22話 小宮&松山side 最果ての脅威

ロキア帝国北部の森。
「由希!ブレス来るぞ!」
「…ええ!」
二人は目の前にいるドラゴンのブレスをかわした。
「まさかこんな所にグランドドラゴンの子供がいるなんてな…。」
「…まあそれだけ最果ての洞窟に近づいてるってことじゃない?」
「そうだな。」
「…来るわ。」
「ああ!ストームフォース!」
「…援護するわ!身体強化!」
由希は陸に身体強化の魔法をかけた。
「いいぞ…風神斬!」
「グギャア!!」
「くっ…」
ブレスと陸の風神斬が衝突した。


「ふう…子供と言ってもさすがレジェンド級だな。」
「…はぁ…はぁ…そうね。」
2人で力を合わせ、何とかグランドドラゴンの子供を倒すことが出来た。
「さあ、少し休んだら行こう。」
「…ええ。」
「怪我はしてないよな?」
「…大丈夫よ。少し擦りむいただけだから。」
「どれ、見せてみろ。」
「…大丈夫だって。」
「いいから。お前はすぐ無茶するだろ?」
「…まあ陸には見せていいか…。」
「え?…ちょっ、何してるんだ?!」
由希は陸の目の前で服をまくり始めた。
「…え?だって私が擦りむいたの背中だもん。」
「そ、そういう事は先に言え…。」
「…でも…痛いな。」
「くっ…仕方ない。見せてみろ。」
「…うん。」
「これは…少し火傷も混ざってるな。薬草塗るから、しみるけど我慢しろよ?」
「…うん。…っ…」
「よ、よし、これで大丈夫だ。」
「…ありがとう。」


「結構奥まで来たな。」
「…そうね。」
すると鬱蒼とした蔦に囲まれた大きな穴を見つけた。
「ここは…」
「…もしかしてここ?」
「どうだろうな。入ってみるか?」
「…そうね。」
「気をつけろよ?何が待ち受けてるか分からないんだ。」
「…ええ。」
二人はその洞窟に1歩足を踏み入れた。いや、踏み入れてしまった。


「!」
「…!」
「す、凄い殺気だ…。」
「…禍々しい空気ね…。」
「!…由希!後ろに避けろ!」
「!」
由希はその場から後ろに飛び退いた。
ドスッ!
さっきまで由希がいた場所に槍が刺さった。
「…槍?」
「まだまだ来るぞ…。」
陸は洞窟の奥に視線を移す。
そこには槍を持ったキングゴブリンの群れが不気味に笑っていた。


「…陸。」
「ああ、構えろ。来るぞ…。」
「グギャアァガ!!」
一斉に槍を投げてきた。
「…魔結界!」
「いいぞ!ストームフォース!」
陸は剣に風を纏わせ、斬りかかった。
しかしキングゴブリンはそれをかわし、新たな槍を突き出してきた。
「!」
肩に槍が少しかする。
「ぐっ!」
「…陸!」
「大丈夫だ。だが…。」
「…ええ。」
強い。
レジェンド級のグランドドラゴンとは違う圧倒的な強さではなく洗練された強さだ。動きの一つ一つに隙がない。
「これは…参ったな。」
「…身体強化!」
「由希?」
「…私も一緒に行く。援護してるだけじゃ嫌だもん。」
「そうだな。頼む。」
「…アイスフォース。」
「行くぞ!」
「…ええ!」


「はぁ…はぁ…数が…多すぎる。」
「…そうね。」
まだ20体程のキングゴブリンが槍を構えていた。
「来るぞ!」
「…ええ。」
何とかかわすことが出来たが、二人は傷だらけである。
「これ以上長引かせるのはまずいな。」
「…そうね。」
「注意を引いてくれ。魔法で片付ける。」
「…分かったわ。マジックバレット!」
由希は魔力の玉を数発作り出し、キングゴブリンの群れに放った。
魔力の玉が爆発し、煙がキングゴブリンの視界を塞いだ。
「いいぞ…ハリケーン!」
「グッ…グギャキャ!」
「グギャー!」
キングゴブリンは中にまいあがる。
「風神斬!」
風の斬撃がキングゴブリンを襲った。
「あと2体!頼む!」
「…ええ、真·五月雨切り!」
「ク…ギヤー!」
「グギャ…!」
「助かった。」
「…ええ。」
「何とか倒せたな。」
「…ええ、体中痛いけど。」
「これが最果ての洞窟の魔物の強さか…。」
「…しかもまだ入口。奥に行けばもっと強い魔物が待ってるのね…。」
「こんな所でへこたれちゃダメだ。休んだら進むぞ。」
「…ええ。」


「結構入り組んでるな。」
「…S級冒険者も寄り付かないわけだね。」
「はぐれるなよ?」
「…うん。」
「!…魔物がいる…。」
「…あれは…。」
目の前にはブラッドウルフの子供がいた。
「…マシュマロちゃん?」
「違う。同じブラッドウルフだが別のだ。」
「…可愛い。」
「おい、変な気を起こすなよ?」
「…う、うう…分かってるわよ。」
「さあ、僕もアイツを殺すのは気が引ける。とっとと行くぞ。」
「…うん。…触るくらい大丈夫じゃない?」
「よせ。」
「…はい。」
渋る由希をよそに二人はさらに入り組んだ道を進んで行った。
しかし目の前にはまたもブラッドウルフの子供がいた。
「…うう…これって触れってことじゃない?」
「絶対ない。とっとといくぞ。」
「…うん…。」


「おかしいな。」
「…そうね。ブラッドウルフしか居ない。」
さっきから二人はブラッドウルフの子供にしか会っていなかった。
「どうなってるんだ?」
「…可愛い。」
すると1匹のブラッドウルフの子供がこちらによってきた。
「…あれ?こっちに来たよ。」
「気をつけろよ?いくら子供と言ってもS級の魔物だからな。」
「…ええ。それにしても…きゃわいい。」
「きゃ?」
「…な、なんでもない。」
「「!」」
2人の背中をとてつもない寒気が襲った。
「!、由希!」
「…!」
ドゴーン!!
二人はギリギリで躱し、その場に目をやる。しかしそこには既に地面はなかった。
「…でかい…。」
その場には巨大なブラッドウルフが立っていた。
「なるほど…こいつらの親ってわけか…。」
「…手強そうね。」
「そうだなこいつは…!」
「…陸?」
「なんだと?」
「…どうしたの?」
「レベル…1000?」
二人の間にさらなる脅威が立ちはだかった。

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早めに出すって言っておいて遅めに出すスタイル。(遅くなってほんまに申し訳ねえです。)
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誤字修正
さいの洞窟→最果ての洞窟
教えてくださった方ありがとうございます。

「腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

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コメント

  • 紅鮭師匠

    中に舞い上がったは宙では?

    1
  • 自称クズ

    頑張ってください〜

    1
  • 垂直抗力(元ラノベ大好きサムライ)

    小宮様|応援隊|*’v`)ノ*’v`)ノ*’v`)ノ ガンバレェ!!

    1
  • 勝長

    小宮様のセリフ、『さいの洞窟』ではなくて、『最果ての洞窟』では無いですか?間違ってたらすみません。
    ここから感想
    小宮様と松山さんが一緒に戦う姿を想像すると、なんだかかっこいい!ユウとミーシェペアに負けないくらいの強さを手に入れてほしいですね!

    7
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