腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

5話 ユウ&ミーシェside デート

アギリシ王国の外れにある酒場。
その地下に闇ギルドと呼ばれる殺人を仕事としたものが集まるギルドがあった。
「ミーシャちゃん、1杯どうだい?」
「あ、嬉しいけど…これから仕事なの。」
「そっかー…残念だなぁ…」
「て言うか普通に誘ってるけどこいつ未成年だからな?」
「殺人を仕事にしてるユウキから言われたくないねぇ。」
「うるせえ、お前もだろ?」
この闇ギルドに慣れてきたユウとミーシェは最初は信用していなかった同業者と接する機会が増えたため、会っては話をするようになるほど距離が縮まっていた。
「それにしても…1ヶ月前はこんなガキがと思っていたのに…今はこの国を騒がせる殺し屋に成り上がるとはねぇ…なあ?魂喰らいさんよぉ?」
「うるせえ。次その名前で呼んだら殺すぞ?」
「おお、怖い怖い…今日の仕事はなんだ?」
「賞金首だよ。」
「ふーん。たまには暗殺の仕事もやってみたらどうだ?なかなか稼げるぜ?」
「そうだな、考えとくよ。」
「気をつけろよ?お前は俺達のギルドのエースなんだからな。」
「ご心配どーも。行ってくるよ。」


「ユウ〜?私も行かなきゃダメ?」
「行きたくないのか?」
「昨日ちょっとマシュマロの寝顔見てたら気づいたら朝になってて…寝てないんだよね…。」
「お前、マシュマロ好きすぎ。」
「ユウに言われたくないもん。」
「まあ心配するな。すぐ終わらせるさ。」
「どこにいるの?」
「さあな…。だが俺にはグランスペルEXがあるからな。」
「じゃあこの辺でとっとと殺しちゃってよ。」
「無茶言うな。場所もわからないやつどうやって…」
「そんな時の為のグランスペルEXでしょ?」
「それもそうだな…サーチ…いた…呑気に酒飲んでやがる。」
「そのまま殺せないの?」
「人が多すぎる。」
「ここに連れてくるとかは?」
「待ってろ…強制転移。」
目の前に賞金首の男が現れた。
「うそ?!ほんとに出来ちゃうの?!」
「あ?誰だ?てめえら。」
「お前は賞金首、猫舌のヤンダスでいいのか?」
「なんで知ってやがる?!」
「お前もなんで賞金首になったのか気になるところだが…死ね。」
男の首を切り裂いた。
「…殺せちゃったよ。」
「そ、そだね…。」
「戻って飯でも食うか!」
「そうだね!」


「聖金貨1000枚か…。まあいい仕事したかな。でも…一日はかかると思ってたのにな…。時間が余ったな。どうする?」
「なら久しぶりに遊びに行こ!」
「どこにだよ?この辺の店は食べ歩きしただろ?」
「むー…なんで私とのデート=食べ歩きなのぉ?!」
「違うのか?」
「失礼な!」
「行きたいとこあんのか?」
「なんか近くにユーエンチってのが出来たらしいんだよね…。」
「遊園地ぃ?!だってここは異世界のはずだろ?」
「ユウの世界のものなの?」
「ああ、まあな。」
「ならユウが私をエスコートしてね?」
「…行くだけ行ってみるか…。」


「ソウ·ゾウシン遊園地にようこそ!おひとり様金貨1枚になりまーす!」
「…これ作った犯人分かったわ。…あのクソガキ…。」
「ねえ!あの乗り物何?!面白そうだよ!!」
「あれはジェットコースターって言ってな…。まあ面白いが…高いぞ?恐いぞ?って聞いてねえし。」
「ユウ!早く早く!」
「おう。」
そう言えば遊園地って久しぶりだな…。5歳の時に母さんに連れてってもらって以来だ。
しかもミーシェと…。
なんか…楽しくなってきたな…。
「よーし…ミーシェ!今日は全部乗るまで帰らないぞ!」
「ほんと?!やったぁー!」


「ううっ…しくしく…ユウの馬鹿…。」
「俺はちゃんと高いって言ったからな?」
ジェットコースターに乗り、泣いているミーシェである。
でも俺としては可愛い姿が見れて満足です!
「気を取り直してメリーゴーランドでも乗らないか?」
「…何それ…?」
「馬に乗って回るんだ。俺には楽しさはよく分からないが…まあ面白いと思うぞ?」
「馬?!乗る乗る!行こ!」
「お、おう…」
変わり身早いな…。


「きゃはは!ユウ!見てる〜!」
「おう、見えてるよ。」
「馬に乗ってる私どう?!かっこいい?」
「ああ、かっこいいよ。」
めっちゃ可愛いです…!
「次あれ乗る!」
「あれはコーヒーカップだな…。」
「どんなの?」
「グルグル回すんだ。」
「楽しそう!」
「行くか。」
「うん!」


「おえぇ…!」
「ユウ…大丈夫?」
「ぜぇ…ぜぇ…お前は…よく…平気だな…あんだけ…回転させといて…うぷ!」
「ちょっ、ユウ…」
「おえぇ!!」
「ユウー!!!」


「あれに入ろう。」
「あれは…何?」
「お化け屋敷だ。」
「やめとく。」
秒殺で断りやがった…。
別に?ラッキースケベとか期待してないけど?何か?
「いいじゃん、入ろうぜ。」
「絶対怖いもん!やだよぉ…。」
「…そう言えばお化け屋敷を抜けたところに美味しいアイス屋さんがあったっけな…。」
「!…それは本当かね?ユウ。」
んん?どうしたのかな?
「あ、ああ。でも早く行くにはお化け屋敷を通るしかないな。」
「!…遠回りすればいいじゃん!」
「売り切れてるかも…。」
「う、うう…わ、分かったよ…。行くよ。」
恐怖よりアイスクリームをとったよ、この娘。
「そうと決まれば行こう!」
「うう…うん。」


よくある怪しげな音楽が流れる道を2人は恐る恐る進んで行った。
「何か来たらユウ…ぶっ殺していいからね?」
「ダメに決まってんだろ…。それとレディーがそんな物騒な言葉使うんじゃない。」
「だってぇ…。」
「ほら大丈夫だから行くぞ。」
「う、うん…。」
すると影からベタな貞子が出てきた。
「おお…。ちょっとびびったな…ミーシェ?」
「い…」
「ミーシェ?」
「いやぁぁぁぁぁ!!!」
「どわっ!落ち着け…ミー…」
ミーシェは大剣を取り出していた。
「馬鹿!しまえ!!」
「こ、来ないでえ!!」
貞子さんは逃げていった。
ごめんなさい…本当にごめんなさい!
「もう居ないから!落ち着け!」
「ふふふ…そういう事ね…。敵を倒すアトラクションなのね?」
「ちょっと?ミーシェさん?」
「かかってきなさい!私は逃げも隠れもしないわ!」
ダメだー…完全に動転しちゃってるよー!
「違うって!落ち着け!」
するとミイラ男風の人が飛び出してきた。
空気読めよ!
っていかん!ミーシェに殺される!
「いやぁぁぁぁぁ!!!!!」
おい!?さっきまでの威勢はどうした?!
ミーシェはそのままユウに飛び込んできた。
お…これは…。
「い、痛たたぁ…。」
「ご馳走様。」
「え?」
優の顔はミーシェの胸に埋もれていた。
「いやぁぁぁぁぁ!」
バキィ!
…まてい!バキィ!っておかしいだろ?!普通パーン!だろ?!


「ご、ごめんね?ユウ…。」
「いや、いいんだ。誘った俺が悪かった。ほれ、アイス。」
「わぁ!ありがとう!…うーん!美味しい!」
「だろ?」
「もう日が暮れるね…。」
「だな。…最後に…あれ、乗らないか?」
「ん?」
「観覧車だ。ちょっと高いけど…。最後はあれ乗るってのが鉄の掟みたいなものなんだ。」
「そうなの?なら乗る…。」
「そうか…。なら行こう。」
「うん!」


「うっ…高い…。」
「大丈夫か?無理すんなよ?」
「うん。ありがとう。でも…綺麗な夕日…。」
「そうだな…。」
「ユウ。」
「ん?」
「今日は連れてきてくれてありがとう!すごく楽しかったよ!」
夕日に照らされたミーシェの笑顔はとても可憐なものだった。
「っ〜〜!」
「ユウ?」
「プレゼントがあるんだ。」
「え?」
ユウはミーシェの首に手を回した。
「これは…ネックレス?」
「ああ、ミーシェに似合うかなぁ?って。」
「…本当に…ありがとう!ふふふ…嬉しい…!ねえねえ?似合ってるー?…ユウ?…!」
優はミーシェにキスをした。
「…ユウ?」
「最後に…ここで…キスするのが定番なんだ。」
「ふふふ…何それ…」
ミーシェと優の重なった姿が夕日に照らされ、影となり映し出された。

――――――――――――――――――――――――――――
イチャイチャ回です。
一部の人は胸糞注意です!
めっちゃどうでもいい話ですが、昔ある遊園地に行ったんですよ、そこのお化け屋敷が鏡張りになっててですね、全然怖くなくて、でも鏡張りのせいで出口が分からない!と思ったら入り口の隣にありました!申し訳ないがつまんな!って思ってしまった。それだけです。
投稿遅れてすいません。明日も頑張りますん!
フォローorコメントよろしくお願いします!

コメント

  • にせまんじゅう

    わかるwww

    0
  • トクさん

    次回 非リア復讐編

    3
  • ノベルバユーザー239382

    なんだそのお化け屋敷(´^ω^`)ワロチ

    3
  • ノベルバユーザー217383

    いやぁ。よかったですねぇ。(リア充は爆発すべし。慈悲はない。)

    3
  • ノベルバユーザー206269

    ご馳走様ですwww
    クソガキが珍しくいいことしてるw

    2
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