腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

71話 幕開け

血の教団本部
「7大魔王がピルーク王国に辿り着いたようです。」
「…そう。ありがとう。下がっていいわ。」
「如何なさいましょうか?」
「…そうね…。そろそろ何かしらの成果を挙げないとあのお方は怒ってしまいそうね。」
「ピルーク王国に攻め入るということですか?」
「そうよ。でも情報からするにラギスもマリクも同じ男にやられているらしいじゃない…。」
「そうですね、しかしまだ魔族ということしか分かっておりません。」
「それでもあのお方はその事に腹を立てている。ならばあのお方の手を煩わせる訳には行かないでしょ?恐らく7大魔王の関係者よ。」
「はい。」
「全てはあのお方の為よ?…邪神ハーディスのみこころのままに。」


ピルーク王国大広間
「今回皆を集めたのは俺だ。」
「メイギスさん…。」
「今回集まってもらったのは、城の警備位置の確認のためだ。」
「確認?城を守るんでしょう?」
「この城には北門、南門、東門、そして西の正門がある。今回グループに別れてもらったのは4つに別れて守ってもらうためだ。」
「なるほど。ではそれを今から決めるということですね?」
「そうだ。お前達だけで決めれるか?」
「はい、任せてください。みんな、何か意見があるか?ないのならみんなの実力に応じて俺が…」
「待ってくれ!」
1人の男子生徒が手を挙げた。
「小林くんだよね?何かあるのかい?」
「藤山はどこを守るんだ?」
また俺の話題かよ…。
「そうだな…。メイギスさん、正門の警備は複数必要ですよね?」
「そうだな。10人位は欲しいな。もちろん俺たち騎士団も一緒に警備するが…」
「なら藤山は正門だ。お前のグループだけだと心配だからな。」
「へいへい。」
「正門の警備なんだが、光祐お前も当たってくれると助かる。」
「分かりました。あと5人位欲しいですね…。」
「僕達がやろう。」
「小宮…。」
「いいよな?松山、江ノ島。」
「…ええ。」
「優くん、頑張って守ろうね!」
「…ああ。」
「まあこれだけいればいいだろう。あとは実力が偏り過ぎないように均等に分けてくれ。俺は南門の警備にあたる。それも考慮してくれ。それからいざとなったらセバスさんも出るからな。」
あの人が出るのか…。
ユウたちのグループは正門を守ることとなり、ほかのグループも振り分けが終わり今日の会議は終了した。


ユウ&ミーシェ&アイside
「さてと…アイ、空間魔法を。」
「ええ。これで外から聞こえることも見えることも無いわ。」
「ありがとう。それで、あいつを連れてきてくれるか?」
「分かったわ。」
しばらくしてアイは1人の男と共に戻ってきた。
「お久しぶりです、ユウ様、ミーシェ様。」
「久しぶりだな…バトラー。」
「元気そうでよかったよ、バトラー。」
「はい。そちらも相変わらずのようで。」
「…あれからどうだ?軍は集まったか?」
「はい、3000万人程の軍が完成しました。」
「そうか。恐らく近いうちに血の教団が行動を起こす。」
「はい。」
「そのタイミングを測って俺達も動く。いいな?軍の指揮はお前に任せるぞ、バトラー。」
「はい。」
「ユウ…私は?」
「お前はまだバレない方がいい。状況に応じて大罪魔法を使ってくれ。」
「分かった。」
「7大魔王の所には俺とベルフェゴール。お前が行く。」
「ええ、わかった。それでもルシファー以外の魔王も侮れないわ。全員強力な大罪魔法を持ってる。」
「分かっているさ。だがあっちは血の教団との戦争で疲弊しているだろう。その隙を狙うんだ。」
「ええ…」
「分かった…」
「…心配する必要は無い。必ず復讐しようぜ?…みんなで…!」
「なんかユウやる気が凄い…。」
「そうね…。何かあった?」
「ま、まあな…。」
あんな話を聞いたんだ。何とかしてあげたいと思うのは普通だろ…。
「でも7大魔王には大罪魔法が効かないのよ?それはどうするか考えてあるの?ユウさん。」
「それは心配するな。秘策がある。」
「秘策?」
「まあお楽しみってことで。」
「?」
「大丈夫。失敗はさせないさ。俺とミーシェにその姉であるベルフェゴール、お前が加われば失敗はない!バトラーや魔神軍もいるしな。」
「そう…だね…!」
「…ええ、やりましょう!」


「ねえユウ、今日はベルちゃんと一緒に寝ていい?」
「え…。そ、そうか…いい…ぞ。」
「ふふふ…心配しなくても明日は一緒に寝るから。ね?」
「むー…。」
「ね?」
「…寂しいなぁ?」
「そ、それは…」
「…俺の事はもうどうでもいいですか?」
「そ、そんなこと…」
「なら証明してくれ。」
「うー…目…閉じて…」
「お、おう…。」
唇に柔らかい感触を覚えた。
「…どう?」
「…なんか余計1人で寝たくなくなってきた。」
「えー?でもベルちゃん待ってるし…。」
「冗談だ。行っておいで。ミーシェの補充も出来たし、俺はマシュマロと寝る。せっかくもう1人のお姉さんが戻ってきたんだもんな…。」
「わん!」
「ありがとう、じゃあ二人ともおやすみなさい。」
「おやすみ。」
「うん。…私の補充ってなんだろう?」
最後にぼそっと言ってミーシェは去って行った。
「さて、寝るか、マシュマロ?」
「わん!」
「ご主人様の少し元気になってよかったな?」
「くぅーん。」


「別にユウさんのところで寝てもよかったのよ?」
「んーん。今日はベルちゃんと一緒に寝る。」
「そう…。でも何があるか分からないから、アイの姿で寝るからね?」
「うん。大丈夫。」
「そう。ユウさん寂しがらなかった?」
「凄い駄々こねてた。」
「ふふふ。相変わらず可愛い人ね…。」
「うん…。」
「ユウさんのどこが好きなの?」
「え?そ、それはぁ…優しくて…私の事よく見ててくれて…そうだ!服も選んでくれたんだよ?」
「へぇ…どんな服?」
「確かアイテムボックスの中に…あった。」
「こ、これは…露出の激しいドレス…メイド服…。」
「可愛いでしょ?」
「ええ、…明日ちょっとユウさんとお話しなくちゃ行けないわね…。」
「それからエルフの里に行ったんだけど…その時私暴れちゃって…そんな時助けてくれたのがユウ。」
「へぇ…そんなこともあったのね…。」
「うん。それにユウは…お姉ちゃんと似た感触がするんだよね。だから寝てる時抱きついちゃうの。」
「それは…ユウさん大丈夫なの?」
「ユウは別に大丈夫だって。それに最近はユウの方が甘えん坊さんだから。」
「…何となく想像できるわね。…でもなんだかんだでお似合いじゃない。頑張るのよ?」
「うん。」
「おやすみ。」
「うん。おやすみ…。」


翌日、緊急事態の為勇者達は大広間に集められていた。
「何かあったんですか?」
「落ち着いて聞いてください。今朝、メイギス騎士団長が意識不明の状態で発見されました。」
「な!」
「…嘘…。」
「メイギスさんが?」
「胸に刺さっていたナイフには血の教団のマークが着いておりました。詳しいことは魔王様が調べておりますが…近いうちに血の教団が攻めてくるでしょう。皆さん、覚悟しておいて下さい。」

面白いことになってきたなぁ…。


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遅くなってすいません。今日は色々忙しく、こんな時間になってしまいました…。
フォローorコメントよろしくお願いします!

誤字修正
聞かない→効かない
教えてくださった方ありがとうございます。

コメント

  • キャベツ太郎

    め、メイギスゥゥゥ!

    0
  • ノベルバユーザー170875

    面白くなってきた

    2
  • 魔王の頂点

    「ご主人様が少し元気になってよかったな?」なのに
    「ご主人様の少し元気になってよかったな?」になってますよ~

    2
  • ノベルバユーザー252836

    血の教団ねー、ユウはもう復讐やめたのか?その辺の話をまとめて欲しかった

    1
  • 黒林檎

    おもしろくなってきたぁーで吹いた

    2
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