妄想妹との日常
俺への疑惑
魔法、俺には光、闇属性を扱いやすいと言われた。つまり今の状況では俺はこの2属性を使えるということだ。
そして、この試合は魔法ありと言った。もしかすると俺は無意識に使っていたせいで魔法ありの試合になったのかもしれない。
などと考えているとニーナが「強化」などと呟いていて周りは「このレベルを無詠唱か......」と言っている奴がいる。魔法にはレベルがあってそれを知ることも出来るのか、と考えているとニーナはすぐそばに来ていた。普通の女子ではありえない速度だ。俺もさっきの要領で『強化』のようなものを使い、右からの攻撃を受け、後ろへ飛ぶ。
「やるね......クジョウくん」
これはさっきのジークようにはいかなそうだ。
「«我が手に剣を»」
ニーナが何かを言う。すると、ニーナの空いていた左手に赤い剣が現れる。アリなの? それ。
「私も二刀流なんだよね」
と、言い終わると次はこちらからいく。まずはその赤い剣がどれほど木刀と変わるかを知るためだ。
右の木刀で切りかかると赤い剣で受けてくる。
ジュッ、と音がする。なるほど火の剣というわけか。これじゃ、歯が立たんな。
だからこちらも真似をする。
「«我が手に剣を»」
右手を光、左手を闇の剣を扱う。するとーー
「2属性!?」「光と闇!?」「もしかして天才!?」
ーーなどと声がする。流石のニーナも驚いている。しかし、すぐに表情は戻る。凄いな。
属性の剣2本と1本ではこちらが有利かと思ったらニーナはいつの間にか火の剣が2本になっていた。こちらの準備のあいだに自分も、ということか。
ここからは一進一退の戦いが続いた。仕掛けては受けられ、仕掛けては受けられの連続であった。
しかし、今決着はつきかけていた。火の剣が焼くなら光は麻痺、闇は腐蝕といったところだろう。俺は片方の剣しか狙わなかった分、早くに左手の件を壊した。どうやら壊れても人体に損傷はないようだ。
決めに入る。相手に剣を精製させる時間など与えない。右手の甲に最大に集中して剣を投げる。ニーナは剣を盾にするがニーナごと吹き飛ぶ。す、すげぇ。
素早く移動して切って終わり、と誰もが思ったところにぼすっ、と音が響く。
お姫様抱っこをしたのだ。ニーナがその状況に理解すると真っ白な頬をピンクに変えて「あ、ありがとぅ」と、消え入りそうな声で言う。
そこからの記憶は無い。
気絶したらしい。
起きたのは翌朝で自分の部屋で横ではリュカが寝ていた。寝顔も可愛い。現在6時、教室へは8時で充分間に合うと聞いたので少し早起きだが眠気もないし起きておく。
それにしてもなぜ気絶したのだろう。自分が気絶したとも理解出来た。魔法の使いすぎで気絶は異世界物につきものだがそういうものか? それにあの時の俺の魔法はその前のより強さが大分違った。集中力の違いかその他か......。
「ふわぁ......あ、おにーちゃん起きたんだ......大丈夫? まあ......大丈夫だろうとは言われたけど......」
リュカが起きてきて眠そうな声で話しかける。
「ああ、おかげでこの通りピンピンだ。リュカが看病してくれたのか?」
「ううん。ニーナさんって女の子がここまで運んで診ててくれたの」
ニーナか。まあ、ニーナとの戦いの後に倒れたわけだし責任感じてるのかな? 別にいいのに、おそらく自分のせいだしな。
そして、学校に着くと俺は取り囲まれていた。
「クジョウ、なんでそんなに強いんだ?」「ニーナに勝っちゃうなんて......」「最後に魅せやがって」と質問やらを言われる。因みにあれは魅せてるんじゃない! 女の子を傷つかなくていいならそっちの方がいいそれだけだ。断固として魅せていない! はずだ。
「皆いっぺんに喋りすぎ、クジョウくんが困ってるよ」
質問攻めを止めたのはニーナだった。因みに今日は前髪をヘアピンで止めていてとても似合っている。
「クジョウくん、大丈夫?」
「うん、ありがとう。それと昨日のことも。リュカから聞いたよ。看病してくれたって」
「ど、どういたしまして。クジョウくんが元気になってくれて良かった」
ニーナはちょっぴり赤面する。なぜ? 看病は恥ずかしいことなのか?
「そういえばそのリュカちゃんってクジョウくんの妹? 結構遅くまでいたしちゃんと部屋に戻れたのかな?」
「あー、リュカは俺の妹。あと男子寮で2人で住んでいるんだ。魔法科だから授業で会うことはないと思うけど」
「流石に妹でも男と女で暮らすのは......それに可愛いし」
最後の方はうまく聞き取れなかったが、別に変ではないと思う。だって兄妹だし? それにーー
「別に良くないか? それに俺、リュカの事大好きだし」
ーーそういうわけだ。なぜか俺の事を奇怪な目で見てくる奴がいる。なにか不味いこと言ったか?
「ち、因みにそれは家族として? お、女の子として?」
「うーーん......両方かな?」
だって可愛い妹が好きだし妹は女の子だし?
すると、皆が一斉に叫んだ。
「「「「「シスコンっ!!」」」」」
え?
そして、この試合は魔法ありと言った。もしかすると俺は無意識に使っていたせいで魔法ありの試合になったのかもしれない。
などと考えているとニーナが「強化」などと呟いていて周りは「このレベルを無詠唱か......」と言っている奴がいる。魔法にはレベルがあってそれを知ることも出来るのか、と考えているとニーナはすぐそばに来ていた。普通の女子ではありえない速度だ。俺もさっきの要領で『強化』のようなものを使い、右からの攻撃を受け、後ろへ飛ぶ。
「やるね......クジョウくん」
これはさっきのジークようにはいかなそうだ。
「«我が手に剣を»」
ニーナが何かを言う。すると、ニーナの空いていた左手に赤い剣が現れる。アリなの? それ。
「私も二刀流なんだよね」
と、言い終わると次はこちらからいく。まずはその赤い剣がどれほど木刀と変わるかを知るためだ。
右の木刀で切りかかると赤い剣で受けてくる。
ジュッ、と音がする。なるほど火の剣というわけか。これじゃ、歯が立たんな。
だからこちらも真似をする。
「«我が手に剣を»」
右手を光、左手を闇の剣を扱う。するとーー
「2属性!?」「光と闇!?」「もしかして天才!?」
ーーなどと声がする。流石のニーナも驚いている。しかし、すぐに表情は戻る。凄いな。
属性の剣2本と1本ではこちらが有利かと思ったらニーナはいつの間にか火の剣が2本になっていた。こちらの準備のあいだに自分も、ということか。
ここからは一進一退の戦いが続いた。仕掛けては受けられ、仕掛けては受けられの連続であった。
しかし、今決着はつきかけていた。火の剣が焼くなら光は麻痺、闇は腐蝕といったところだろう。俺は片方の剣しか狙わなかった分、早くに左手の件を壊した。どうやら壊れても人体に損傷はないようだ。
決めに入る。相手に剣を精製させる時間など与えない。右手の甲に最大に集中して剣を投げる。ニーナは剣を盾にするがニーナごと吹き飛ぶ。す、すげぇ。
素早く移動して切って終わり、と誰もが思ったところにぼすっ、と音が響く。
お姫様抱っこをしたのだ。ニーナがその状況に理解すると真っ白な頬をピンクに変えて「あ、ありがとぅ」と、消え入りそうな声で言う。
そこからの記憶は無い。
気絶したらしい。
起きたのは翌朝で自分の部屋で横ではリュカが寝ていた。寝顔も可愛い。現在6時、教室へは8時で充分間に合うと聞いたので少し早起きだが眠気もないし起きておく。
それにしてもなぜ気絶したのだろう。自分が気絶したとも理解出来た。魔法の使いすぎで気絶は異世界物につきものだがそういうものか? それにあの時の俺の魔法はその前のより強さが大分違った。集中力の違いかその他か......。
「ふわぁ......あ、おにーちゃん起きたんだ......大丈夫? まあ......大丈夫だろうとは言われたけど......」
リュカが起きてきて眠そうな声で話しかける。
「ああ、おかげでこの通りピンピンだ。リュカが看病してくれたのか?」
「ううん。ニーナさんって女の子がここまで運んで診ててくれたの」
ニーナか。まあ、ニーナとの戦いの後に倒れたわけだし責任感じてるのかな? 別にいいのに、おそらく自分のせいだしな。
そして、学校に着くと俺は取り囲まれていた。
「クジョウ、なんでそんなに強いんだ?」「ニーナに勝っちゃうなんて......」「最後に魅せやがって」と質問やらを言われる。因みにあれは魅せてるんじゃない! 女の子を傷つかなくていいならそっちの方がいいそれだけだ。断固として魅せていない! はずだ。
「皆いっぺんに喋りすぎ、クジョウくんが困ってるよ」
質問攻めを止めたのはニーナだった。因みに今日は前髪をヘアピンで止めていてとても似合っている。
「クジョウくん、大丈夫?」
「うん、ありがとう。それと昨日のことも。リュカから聞いたよ。看病してくれたって」
「ど、どういたしまして。クジョウくんが元気になってくれて良かった」
ニーナはちょっぴり赤面する。なぜ? 看病は恥ずかしいことなのか?
「そういえばそのリュカちゃんってクジョウくんの妹? 結構遅くまでいたしちゃんと部屋に戻れたのかな?」
「あー、リュカは俺の妹。あと男子寮で2人で住んでいるんだ。魔法科だから授業で会うことはないと思うけど」
「流石に妹でも男と女で暮らすのは......それに可愛いし」
最後の方はうまく聞き取れなかったが、別に変ではないと思う。だって兄妹だし? それにーー
「別に良くないか? それに俺、リュカの事大好きだし」
ーーそういうわけだ。なぜか俺の事を奇怪な目で見てくる奴がいる。なにか不味いこと言ったか?
「ち、因みにそれは家族として? お、女の子として?」
「うーーん......両方かな?」
だって可愛い妹が好きだし妹は女の子だし?
すると、皆が一斉に叫んだ。
「「「「「シスコンっ!!」」」」」
え?
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