妄想妹との日常
魔法陣!?
意味不明。
家から出たら光が差してどこかわからない木下にリュカと2人でいた。
この世界、ファンタジー的なものだと今は解釈しておく。それにしても......
「今、ドラゴン? みたいなのいたよね……」
「おにーちゃん、ここ、どこ?」
「それはなお兄ちゃんにも分からないんだよな」
「とりあえずーー」
グゥ~、俺が近くを歩かないか? と、提案しようとした時、俺のエンジェルから可愛い可愛いお腹の音が聞こえたではないか。
「ーー飯だな」
あれ? ちょっと前にケーキ食べたよな? それとも別腹なのか......。しかももうひとつおかしい点、今の音で近くにいた狼? 的なやつがよだれダラダラでやってきたぞ。こういうのって優れているのは嗅覚じゃ? そして誰もリュカの声が聞こえないと言っていたのに何で腹の音が聞こえているんだ?
そ の ま え に......
「逃っげろー!!!!!!」
俺はリュカを抱えて走る。リュカは軽いからべついいいんだが......この狼、速くない?
頭に1本の角生えてるし結構尖ってる。ぶつかったら死ぬな。
「あ、あそこに逃げ込もう!」
数十メートル先に見えた家に逃げることにした。それより今の俺のスピード速くないか? これが火事場の力ってやつ?
「す、すいません!」
ドアを勢いよく開け中に入った。ドアを閉めようとした時、もう狼はいなかった。
家の中には誰も見えず、近くには本が杜撰に並べられていた。その中から1冊をとるとーー
「なになに? 『魔法の原点』」
ーー本の表紙に書いてあるのは日本語だった。まあ、中身は別だろうけど。
「あ、あれ?」
ピラっ、ピラっ、ピラっ......
「なんだ......これ?」
中には三角形2つを逆向きに重ねて円で囲う単なる魔法陣だけだった。しかも300ページくらい全部に。
「おにーちゃん何してるの? モグモグ」
「なんか変な本を見つけて開いてみたけどなんにも書いてなくて......って勝手に人の家のものを食べない!」
「いいじゃん! おにーちゃんも食べる?」
「食べねーよ! 第一腐ってたらどうするんだ? お腹壊すぞ」
「多分腐ってないと思うよ。温かいし出来たてふっくらだから食べてもいいよって言われたし」
「そうか、なら俺も食べよーか......じゃねーよ! それ誰に言われたんだよ! つーか先にそれ言え!」
もう何もかも理解が追いつけなくて少しヤケになってしまう。実は家に人がいてこんな変な本もあって。
トンっ、と魔法陣に手をつくと激痛が走り、意識は一瞬で飛んでいった。
「おじいさん! これすっごく美味しい!」
「そうか、そうか喜んでくれて何よりじゃ」
エンジェルと知らない声がする。いつ寝たっけ......そういえば!
バサッ、布団が音を出す程の勢いで起きる。
「あ、おにーちゃん起きた? びっくりしたんだよ~私、でもねこのおじいさんが助けてくれたの」
だ、そうだ。あの時の痛みも消えている。
疲れていたのだろうと思いもう一度右手を見る。痛くない。治療のためか右手の甲には例の魔法陣があった。
....................................。
「何だこれーーーー!!」
「どうしたんじゃそんなに声を荒らげて」
「手の甲に魔法陣が......!」
右手を差し出す。するとおじいさんはふぉっふぉっふぉっ、と笑いだし当然かのように語り出す。
「お主、あの魔法陣に触ったじゃろ? その魔法陣は元から魔法が使える者ならさらに強くなり、使えなかった者は使えるようになる。反応を見る限り魔法のことなどこれっぽっちも知らんという顔じゃな。少し付いてこい」
部屋の隅にある暖炉を押すと隠し階段が出てきた。マジで何者このじいさん。
「魔法にはそれぞれ属性というものがあってじゃな。火、水、風、土、光、闇の6属性じゃ。また、基礎魔法は無詠唱でもいいが、上級魔法や極魔法は英称が必要じゃ。まあ、初心者はたいてい基礎魔法しか使えんがな、ふぉっふぉっふぉっ」
隠し階段の奥には長い通路がありその道中、魔法というのを説明してもらった。そんなことをしていると奥から光が指していた。そこにはーー
「うわー! 綺麗!」
ーーリュカが叫んでしまうほど綺麗な湖に中心まで掛かっている橋その先端には直方体の石があった。
「あの橋の先に見えるじゃろ? あれは魔力石と言ってな自分の魔法属性を調べるんじゃよ」
「一気に知らないことが頭に入ってきてパンクしそうですよ」
「ほれ、魔力石の上に手を置いてみよ」
言われたとうりにすると魔力石が光り、静まると黄色と紫色に光っている玉が浮いていた。
「ほう! これは珍しい。お主は光と闇の2属性を上手く扱えるということじゃな」
なんかそういうことらしい。
「お主、剣は得意か?」
「あ、はい得意ですけど」
実は元々剣道をやっていて中学で全国大会に進んだことはある。確か4位だったけどな。
「では、お主、学校に入るつもりは無いか?」
と、そこに......
「おじいさん! これは何属性?」
虹色に光るたまが浮いていた。それを見たおじいさんはと言うとーー
「め、女神様!!!!」
ーー土下座をした
「ええええぇぇぇー!?!?!?」
家から出たら光が差してどこかわからない木下にリュカと2人でいた。
この世界、ファンタジー的なものだと今は解釈しておく。それにしても......
「今、ドラゴン? みたいなのいたよね……」
「おにーちゃん、ここ、どこ?」
「それはなお兄ちゃんにも分からないんだよな」
「とりあえずーー」
グゥ~、俺が近くを歩かないか? と、提案しようとした時、俺のエンジェルから可愛い可愛いお腹の音が聞こえたではないか。
「ーー飯だな」
あれ? ちょっと前にケーキ食べたよな? それとも別腹なのか......。しかももうひとつおかしい点、今の音で近くにいた狼? 的なやつがよだれダラダラでやってきたぞ。こういうのって優れているのは嗅覚じゃ? そして誰もリュカの声が聞こえないと言っていたのに何で腹の音が聞こえているんだ?
そ の ま え に......
「逃っげろー!!!!!!」
俺はリュカを抱えて走る。リュカは軽いからべついいいんだが......この狼、速くない?
頭に1本の角生えてるし結構尖ってる。ぶつかったら死ぬな。
「あ、あそこに逃げ込もう!」
数十メートル先に見えた家に逃げることにした。それより今の俺のスピード速くないか? これが火事場の力ってやつ?
「す、すいません!」
ドアを勢いよく開け中に入った。ドアを閉めようとした時、もう狼はいなかった。
家の中には誰も見えず、近くには本が杜撰に並べられていた。その中から1冊をとるとーー
「なになに? 『魔法の原点』」
ーー本の表紙に書いてあるのは日本語だった。まあ、中身は別だろうけど。
「あ、あれ?」
ピラっ、ピラっ、ピラっ......
「なんだ......これ?」
中には三角形2つを逆向きに重ねて円で囲う単なる魔法陣だけだった。しかも300ページくらい全部に。
「おにーちゃん何してるの? モグモグ」
「なんか変な本を見つけて開いてみたけどなんにも書いてなくて......って勝手に人の家のものを食べない!」
「いいじゃん! おにーちゃんも食べる?」
「食べねーよ! 第一腐ってたらどうするんだ? お腹壊すぞ」
「多分腐ってないと思うよ。温かいし出来たてふっくらだから食べてもいいよって言われたし」
「そうか、なら俺も食べよーか......じゃねーよ! それ誰に言われたんだよ! つーか先にそれ言え!」
もう何もかも理解が追いつけなくて少しヤケになってしまう。実は家に人がいてこんな変な本もあって。
トンっ、と魔法陣に手をつくと激痛が走り、意識は一瞬で飛んでいった。
「おじいさん! これすっごく美味しい!」
「そうか、そうか喜んでくれて何よりじゃ」
エンジェルと知らない声がする。いつ寝たっけ......そういえば!
バサッ、布団が音を出す程の勢いで起きる。
「あ、おにーちゃん起きた? びっくりしたんだよ~私、でもねこのおじいさんが助けてくれたの」
だ、そうだ。あの時の痛みも消えている。
疲れていたのだろうと思いもう一度右手を見る。痛くない。治療のためか右手の甲には例の魔法陣があった。
....................................。
「何だこれーーーー!!」
「どうしたんじゃそんなに声を荒らげて」
「手の甲に魔法陣が......!」
右手を差し出す。するとおじいさんはふぉっふぉっふぉっ、と笑いだし当然かのように語り出す。
「お主、あの魔法陣に触ったじゃろ? その魔法陣は元から魔法が使える者ならさらに強くなり、使えなかった者は使えるようになる。反応を見る限り魔法のことなどこれっぽっちも知らんという顔じゃな。少し付いてこい」
部屋の隅にある暖炉を押すと隠し階段が出てきた。マジで何者このじいさん。
「魔法にはそれぞれ属性というものがあってじゃな。火、水、風、土、光、闇の6属性じゃ。また、基礎魔法は無詠唱でもいいが、上級魔法や極魔法は英称が必要じゃ。まあ、初心者はたいてい基礎魔法しか使えんがな、ふぉっふぉっふぉっ」
隠し階段の奥には長い通路がありその道中、魔法というのを説明してもらった。そんなことをしていると奥から光が指していた。そこにはーー
「うわー! 綺麗!」
ーーリュカが叫んでしまうほど綺麗な湖に中心まで掛かっている橋その先端には直方体の石があった。
「あの橋の先に見えるじゃろ? あれは魔力石と言ってな自分の魔法属性を調べるんじゃよ」
「一気に知らないことが頭に入ってきてパンクしそうですよ」
「ほれ、魔力石の上に手を置いてみよ」
言われたとうりにすると魔力石が光り、静まると黄色と紫色に光っている玉が浮いていた。
「ほう! これは珍しい。お主は光と闇の2属性を上手く扱えるということじゃな」
なんかそういうことらしい。
「お主、剣は得意か?」
「あ、はい得意ですけど」
実は元々剣道をやっていて中学で全国大会に進んだことはある。確か4位だったけどな。
「では、お主、学校に入るつもりは無いか?」
と、そこに......
「おじいさん! これは何属性?」
虹色に光るたまが浮いていた。それを見たおじいさんはと言うとーー
「め、女神様!!!!」
ーー土下座をした
「ええええぇぇぇー!?!?!?」
コメント