異世界転生かと思いきや昔話の世界に!

えだまめもち

ここはどこだろうか?

ふぁ〜、よく寝た…⁉︎
いつも通り目が覚めた、と思っていた。
あれ、いつもと違う…
『ここはどこ…?』
こいつ、頭おかしいのか?
と思う人もいるのかもしれないが、本当にここがどこかわからないのだ。
なぜなら…
辺りが暗すぎて周りが見えないのだ!!
とりあえず落ち着け。
まず状況を確認しよう。
ここはどこだ?暗いな。夜、ではなさそうだ。
それよりここは狭すぎるな…
硬いものというよりかは果実のようなものに覆われている感じだな。
・・・まて、今オレとんでもないことをさらっと言わなかったか?
果実に覆われている?それってまずおかしいよな。
もしかして、今流行ってるラノベの異世界転生か⁉︎
植物に生まれ変わったって可能性もあるが、それは薄い、というかゼロに等しい。
なぜなら手足がついているからだ、しかも全裸で。
まあ、そこはいい。
次に五感を確認しよう。
視覚、は暗いしわかんないから放置で。
触覚は、あるな。
にしてもオレ小さいな、赤ちゃん位じゃないか?
嗅覚、これもあるな。
桃の香りが飽きてきた、外の空気が吸いたい。
聴覚、これはどうだろう、試しに自分の声を出してみた。
その時、信じられないことが起きた。
「あー」
何気なく出した声が幼さすぎる。そんなことはあっていいはずがない。そしてわかった。わかってしまった。つまりオレは、
「異世界で赤ちゃんになぜか転生し、でかい桃の中に入っている」
というのが今の現状か…
・・・・・・だがまて、何故転生したんだ?記憶をたどれ、竹富乱斗!!


オレ、竹富乱斗は本来引きこもっていた。
が「ある用事」ができてしまって出掛けていた。
まあ、食料が切れただけなんだけけれども。
両親もどっかいっちゃったし、姉も最近顔あわせてないし、じいちゃんとばあちゃんも親についていったし。
そんな訳で引きこもりのオレが外に出るなんて、死ににいくようなもんだし、このまま死のうかなって思った。
けど、結局欲に負けてスーパーで買い物してた。
まあそこは問題あったっちゃあったけどなかったことにしておこう。
その後の方が問題だ。スーパーから出てしばらくして変な奴に会った。
あんまし覚えてないけど、刀持ってて、はちまきしてて、旗つけてて、着物で、きびだんご持ってたな、結構覚えてるな、オレ。
まあ、そいつに刀で切られたんだっけ。
そん時なんか言ってたな、あいつ。確か・・・
「よろしくね」
それを思い出した時、背筋が凍った。
そういえば桃太郎らしき姿してたな。
ってえ!?おかしくない?
今の時代桃太郎なんかいないし、いるとしてもコスプレでしょ!?
ていうかまずそもそも本の世界だし…
ただ、その説が一番有力なんだよな~。
「よろしく」=「主役任せた」ってことでしょ?
いやムリムリ、鬼なんか相手にならん。
ま、一応そういうことにしておこう。
あー、ちょっと眠くなってきた、少しだけ寝るわ。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品