実力主義の異世界生活〜トップランカーへの道〜

ふある

1章転生 1話異世界へ

外から上がれ込む熱気と蝉の声で暑さが何倍にも感じる昼間

パソコンにかじりつき、補修の課題を黙々と進めていた。期限が明日までということもあり必死こいて課題を終わらせた。今までで1番頑張ったかもしれない。そんな自分偉いと心の中で呟いた。

外からの熱気も蝉の声も気づけば無くなっていた。外から来るのは生暖かい風と鈴虫の鳴き声。

課題を終わらせていたせいか無性にお腹が減ってきた。

(冷蔵庫に何かあったっけ?)

と考えながら扉を開けて母さんを呼ぶ。

「母さんー!飯冷蔵庫はいってたっけー?」

反応がない、なにかの用事で出かけたのかもしれないと階段を降りていく。階段も終わりに差し掛かろうとした時台所から物音がした。

「母さんいるなら返事くらいしてよ」

と言いながら台所に行くと台所に佇む母さんがいた。

「母さん、なんで固まってるの?返事してくれ…れば」

そこまで言いかけた時に母さんの足元にヌルッとした液体がこぼれてることに気が付いた。
困惑して何が何だか分からなくなった。

今まで無言だった母さんが俺に向かって話している。声は出てなかったが口の動きを見ているとなんとなく分かってきた。

「う、し、ろ?」

と言ってた気がして振り向いた瞬間、黒いジャケットに黒い帽子、黒いズボンを履いた男がこっちを見て笑っていた。

ヤバい、逃げないとと思ったが気がついたらお腹がやけに温かいことに気が付いた。一瞬パニックになったが死んでしまうという考えよりかまだしたいことがあったという考えで頭はいっぱいだった。

(まだまだやりたいこと沢山あったな…親孝行もしてないし、課題やらずに友達と遊んどけばよかった。悔やんでも悔やみきれないな)

そんなことを思うと何故か涙がこぼれてきた。
次第に意識が遠のいていく、徐々に真っ暗になってどんどん真っ暗にそしてどんどん明るくなっていく…明るくなってる!?

気が付くとワンルームの何も無い部屋にいた。
ただ1人を除いて…


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