陰キャ同士のラブストーリー

気まぐれ人

入学式

 俺たち3人は急いでクラスを確認して、同じクラスなのに驚きつつもクラスに行くと、幸いまだ先生はおらず。思わずガッツポーズをしてしまった。席を確認すると、陰キャの定着位置の一番窓側の一番後ろの席だった。しかも、                  
「隣の席ですね(チラッ)」             
「私は前の席だね(チラッ)」            
「そ、そうだな」               
奇跡的にも前の席は、赤羽で隣の席は片井さんだった。それはそうとなんで(チラッ)ってやってんの?                
 そんなことを考えていると先生が入ってきて慌てて席に座ると、先生が自己紹介が始めた。                     
「お前らの担任になった潮田だ。お前らが問題を起こしたら、力でねじ伏せるからな。せいぜい気を付けろ」              
 物騒な挨拶をした先生は潮田先生というらしい。荒々しい言葉からは考えられない小柄な体躯だが服の上からでもわかる筋肉がある。その背中からはゴゴゴゴという覇気が伝わってくる。                  
「早速で悪いが入学式があるから並べ」   
 俺たちは廊下に並び体育館に移動した。   
 体育館は俺の中学より大きく天井までどれくらいの高さがあるんだろう?という位天井は高かった。在校生は1000人弱位でコミュ障の俺には怖かった。片井さんを見ると、    
「(プルプル)」              
震えていた。俺は内心わかるよーわかるよーと連呼した。入学生が着席すると、入学式が始まった。校長の話、PTA会長の話、町長の話。その後は、入学生の名前呼び的なやつだ。噛まないようにしないと…。俺は「か」からだからすぐ呼ばれるって俺は思っていた。             
「赤羽 翔子」               
「はい」                  
翔子が一番最初となると呼ばれるのは早いな 
「赤嶺(あかみね) ゆい」                 
「はい」                 
「赤羅(あから) 様子(さまこ)」               
「はい」                       
「熱海(あたみ) 夢子(ゆめこ)」            
「はい」                     
うん?                   
「天野(あまの) 川子(かわこ)」      「はい」   
「雨野(あめの) 花子(はなこ)」            
「はい」                        
「雨宮(あまみや) 華子(はなこ)」        
「はい」                   
「雨…」                     
「あ」の人多すぎだろ てか「~子」も多いな~。そんなことに心のなかでつっこんでいると、                    
「影持 守」                    
「ひゃい」                   
 名前を唐突に呼ばれ、変な声で返事をしてしまった。穴があったら入りたい。そんなことを考えていると、              
「片井 恵」                 
「ひゃい」                   
 片井さんも同じ返事をしていた。片井さんおんなじ過ちを犯さないでよー。名前呼びが終わると生徒会長の話だ。だが俺は生徒会長の名前に耳を疑った。            
「生徒会長の片桐(かたぎり) 園子(そのこ)だ。みんなの入学を祝福する」       
 片桐 園子それは俺のもう一人の幼なじみの姉の名前だった…            
                          
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基本一週間に一回あげます。気まぐれなのであげないかもしれませんがご了承下さい

コメント

  • ゆき

    ついにきましたか‥‥幼なじみ(姉!)
    「あ」段の人多いですね‥‥笑。

    来週も楽しみにしてます。

    0
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