ネームイーター

河内三比呂

「《ネームイーター》」

 遡ること数時間前。
 堀内の案内で彼が所有するマンションの一室に通された『シルバーな俺達』のメンバー・吉澤進は、元来の臆病な性格から、堀内から情報をもらった事とその堀内に妙な部屋に連れてこられた事実を朝倉にメールしていた。
 彼が行ったのは―それだけだ。

 足に自信があるとはいえ、衣装の動きにくさで足を取られ思うように進めない堀内に朝倉が追い付く。
「おっらぁあ!!」
 そして思いっきりタックルを食らわせ、その勢いで堀内は倒れ込む。
「はぁ・・逃がさないよー?ていうか逃がすわけないでしょー?・・雲川響也と山田愛芽の二人を殺したのはお前だな?」
「グッ・・だったら・・なんだ!!私は《ネームイーター》になった!!奪ったのだ!!!スクープだ!!!伝説だ!!」
「はぁ・・厨二病も大概にしなよー?まぁ奪ったってことは・・14件の不審行為については雲川の犯行っぽいねー?っていうのはまぁおいおいってことで・・お縄になってもらおーか?」
 近づく朝倉に、苦悶しながら最後の悪あがき・・大音量であの声を流す。
「名前ヲ教エロォオオオオオオオオオオ!!!!」
「・・っつ!!!?こんのクソ野郎!!!」
 取っ組み合いになるも、大音量と発光の眩しさで劣勢になる朝倉。
「ハハハハ!!死ねぇええええ!!!」
 近くに落ちていた石を手に殴りかかろうとした瞬間―何かに手を掴まれた。
「!?」
 驚く堀内の耳元にソイツはソッと声をかける。
「お前ノ名前はナーンダ?」

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