ネームイーター

河内三比呂

サイド 堀内洋児 4

 AM11:25 日野市内某飲食店内。

「安心してくれ。この部屋は貸し切りだから。」
 そう声をかけ、堀内は目の前の四人、『シルバーな俺達』のメンバーを気遣う。
 中でも、一番悲壮な顔している土方が口を開く。
「こんな・・こんなつもりじゃなかったんです・・。俺達はただ、アイツが。
《ネームイーター》が危ないんだって・・そう・・伝えたかった・・だけで・・」
 喉を詰まらせながら話す土方に、成瀬が背をさする。
 現在、『シルバーな俺達』は、彼らの動画が原因で被害が広がったのではないか?と疑われ、
 ネット上で炎上している。
 また、警察からも事情聴取と厳重注意を受け、四人は疲労と自責の念に苛まれているのだ。
「私はね、君たちの行いが悪かったとは思わないんだ。いや本当さ?
 そもそも、君たちに情報を教えたのは私なわけだし、本来、責められるべきは私だ。君たちではない。
 すまない・・私の安易さが君たちを苦しめてしまった。」
 その言葉に北沢が反応する。
「いや、オレ達こそ・・吉澤がやられそうになって、そんで冷静でいられなくて・・。」
「ボクも・・」
 吉澤も同意する。四人とも、本当に善意だったのだろう。
 一呼吸置くと、堀内は思い切って切り出すことにした。
「私も責任を感じているんだ。だから、本当は話さないつもりだったんだが、話すとしよう。
 実は・・私も《ネームイーター》に襲われたんだ。」
「「「「!!?」」」」
 驚く四人に、堀内は更に続ける。
「だが、私は無事だ。このとおりね。どうやら・・ヤツには弱点があったようで・・私は、
 運よくそれを行っていたみたいなんだ」
「ハァ!?じゃあアンタは、対処法を知っていながらオレ達に話さなかったのかよ!?警察にも!!」
 思わず声を荒げる北沢を吉澤が抑える。
「すまない・・。私も記者だ・・。ついスクープを・・いやこれこそ言い訳だな。だからこそ、

 償いというわけではないが、それを教えようと思うんだ。どうかね?」

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