ネームイーター

河内三比呂

サイド 堀内洋児 2

 同日 同刻 日野市内某駐車場。

 堀内は車内で、椅子を倒し寝転がっていた。
「外れだったかな?」
 不穏で不気味な一連の事件の影響は、この町を静寂へといざなっていた。
 まばらどころか人の気配すら感じられない駐車場で、彼は思案する。
(当ては外れた。かと言って今動くのもリスクが高すぎる。さて、どうしたものか・・)
 とりあえず気晴らしにラジオを付ける。
 瞬間耳に入った情報に目を見開いた。

<~~白いコートの不審人物に追われていると110番通報があったとのことです!
繰り返します!
白いコートの不審人物に追われていると・・あ、今最新情報が・・どうやら通報者の男性は無事保護されたという事です!繰り返します!
通報者は無事です!!が、不審人物は逃走中!
警察は、現在、総力を挙げて不審人物を追っているとのことです!
みなさん、落ち着いてください!
不審人物は現在逃走中です!
今、一人でいる方はすぐに人が多い場所に移動してください!
一人で室内にいる方は戸締りをしっかり行ってください!繰り返します~>

(なんだって!?)
 白いコートが、《ネームイーター》が現れた。その事実に動揺しながら、
 冷静になれと自分を落ち着かせる。
(どうする?まずは・・いや、リスクがでかすぎる!とにかく、情報だ。情報を得なければ!)
「スクープを得るのは私だ!」
 気合を入れる。そして、倒していた座席を起こし、車を走らせた。

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