ネームイーター

河内三比呂

サイド ??? 2

 翌朝 AM8:00 日野市某所。

 画面に映るボーカロイド・音芽ヒビキ。
 水色の髪に赤い瞳の十代少女のような姿をした、彼女の最大の特徴は「学習する」ということだ。
 あらゆるデータから学習し進化する。
 己で最適解を見出し、より良質な音を産み出すまさに新世代型であり、これからは彼女の時代だと自負している。

 事実、あの事件からヒビキへの注目はかつてないほど高まっている。
 理由は彼女が歌った楽曲「ネームイーター」だ。
 物語風のこの楽曲に登場する怪物「ネームイーター」と日野市で発生した事件の内容が酷似しているのだ。
 発表当初は二桁も行かなかった再生回数は倍以上となり、
 コメントもゼロだった頃が嘘のように溢れかえっている。
 まぁコメントの大半は、事件との関連性を推測するものがほとんどなのだが。
 予想を超える反響は、思いのほか心に迫るものだった。
 だからこそ、思うのだ。
「これからだ。そうだ、これからだ!!!」
 半ば言い聞かせるように、それでいて決意を込めて誓う。
 必ず、成功させてみせると。

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