人間不信様のハーレム世界
ドラゴンの上で
「おいらも連れてってください。必ずお役に立ちますっす」
ホグアは悠斗たちに追いつくと土下座をした。これが自分にできる精一杯の気持ちの表現だからだ。
「ああ、いいぜ」
悠斗はまるで彼女が来ることがわかっていたかのようにあっさりと受け入れた。
「ちょ、主!そんな簡単に決めていいのか?レイナもなんか言ってやれ」
「私は悠斗様がいいと言うならそれに従います。何の異存もありません。それにコネクトして空が飛べるようになるのはホグアさんぐらいしかいません。戦力アップには必要かと」
「ぬぬぬ、レイナがそこまで言うならまあ許そう。だが主は渡さんぞ小娘」
アリアはビシッとホグアを指差した。
「望むところっす。アリアリでも容赦しないっすよ〜」
もうどうにでもなれという感じだ。
「話はまとまったか?そろそろ出発しようか」
悠斗たちの後ろでは年寄りドラゴンが寝そべってずっと待っていた。
「ああ、すまないな」
仲間が一人増えて五人となったメンバーはその大きな背中に飛び乗った。
足元は全てゴツゴツとした赤い鱗。とても歩きづらいが文句は言ってられない。
悠斗は頭の部分に腰をおろして、他のみんなもそこに近いところで腰をおろす。
「では行くぞ。振り落とされんように気をつけろ」
大きく翼を広げて空へと羽ばたいた。
とても速く、肌で感じられる風はと心地よい。
下では大婆や他の集落のものが手を振って別れを惜しんでくれた。ホグアはそれに応えて大きく手を振ふる。
「みんな〜行ってくるっす〜」
彼女は別れを悲しんだりはしなかった。それよりもこれからの旅がワクワクしてたまらないのだ。
この先に何があるのだろう?
ホグアは目の前に広がる大地を見て、心を踊らせた。
「で、行き先はどこにする」
「それよりドラゴンの名前を決めようっす。呼び方がなくっちゃ困るっす」
「うむ、それはいいアイデアじゃな。各々意見を出し合って決めようか。主もどうだ?」
ホグアのいきなりの意見にアリアは乗り気だ。
「いや、いいよ」
確かに呼び方がないのは不便だが、勝手に名前を決めるのはなんか可哀想な気がして悠斗は参加を拒否した。
優雅に心の中で実況でもして暇を潰すさ。
「なら、三人で決めるか。誰かいい案はないか?」
レイナは勝手に数に入れられているが、彼女は彼女でなぜかやる気のようだ。アリアたちの方を向いて正座している。
「はいっす」
言い出しっぺのホグアが真っ先に手をあげる。
「よし、ホグアもうしてみよ」
どうやら進行役はアリア選手のようです。まあ、それが似合っていますしね。ホグア選手の案に期待してみましょう。
「ドラドラ」
あ〜と、単純、単純すぎる〜。
「却下、レイナはどうだ」
これはそうでしょうね〜。さて、レイナせはAIとかでなんかこう、いいやつを決めているのではないでしょうか緊張の一瞬です。
「オールドドラゴンマン」
「さらに言いにくくなっとるぞ! 却下だ」
確かにその通りです。それ以外言いようがありません。まさかレイナ選手のネーミングセンスがこんなに酷いとは知りませんでした。
「なら、アリアリはどうなんっすか! まだ何も意見聞いてないっすよ」
お〜と、ここでホグア選手がアリア選手を引きづり降ろそうと仕掛けた。アリア選手どうでる?
「ふふっ、聞いて驚くなよ。タイラント=D=レックスだ。どうだなかなかの出来だろ?」
「それもう人名だろ!」
堪らずに実況を放り出して口に出してしまった。だがこのまま放っておくとろくな名前にならない気がする。
「なんだ主。やっぱりやりたかったのではないか。遠慮せずとも我らは主が決めた名前なら文句はないぞ」
いや、自分の名前を決めてもいいよみたいな言い方だけどこれこの年寄りドラゴンの名前決めるやつだからな。
と、一言言ってやりたかったが、これ以上話をこじらせたくない。ここで普通のを言っておけばいい。
アリアはそれに従うと言ってくれたし、他の二人もそうしてくれるであろう。特にレイナは反対などしなさそうだ。
「んじゃ、お前らの意見を合わせてオラスっていうのはどうだ?」
ホグア、レイナ、アリアが出した名前の一文字一文字をとって合わせてそれらしいのを作った。
「オラス……なるほどいいやすいし覚えやすいな。さすが我が主だ。それに比べてレイナのは酷かったのぉ」
「ちょ、アリアさんやめてくださいよ。恥ずかしいじゃないですか」
アタフタとするレイナ。
「気にするなレイナ。誰にでも弱点はあるさ」
「なんか最近、レイナばかりに優しい気がするが気のせいか主よ」
「そんなことないさ。俺はアリアにもそうするぜ」
「おいらは? おいらは?」
ホグアは前に出て自分を指差してアピールする。
「もちろんホグアだ。お前たちは俺の大事な仲間だからな」
機械、ヴァンパイア、竜人。人間ではなく、人間でないからこそ悠斗は信じれる仲間たち。
もちろん今、名前が決まったオラスもだ。
仲間が増えてこの旅はさらに楽しくなってきた。人間不信だからといって止まってはいられない。
そんなものは何の理由にもならない。これからはこの世界の人間とも多く接するだろう。
そんな時、自分が人間不信だということは忘れて接しよう。それが克服の一歩となるだろう。
広い大地を見渡して次の目的地を考えた。レイナがいう神となる為の旅の次の目的地を。
ホグアは悠斗たちに追いつくと土下座をした。これが自分にできる精一杯の気持ちの表現だからだ。
「ああ、いいぜ」
悠斗はまるで彼女が来ることがわかっていたかのようにあっさりと受け入れた。
「ちょ、主!そんな簡単に決めていいのか?レイナもなんか言ってやれ」
「私は悠斗様がいいと言うならそれに従います。何の異存もありません。それにコネクトして空が飛べるようになるのはホグアさんぐらいしかいません。戦力アップには必要かと」
「ぬぬぬ、レイナがそこまで言うならまあ許そう。だが主は渡さんぞ小娘」
アリアはビシッとホグアを指差した。
「望むところっす。アリアリでも容赦しないっすよ〜」
もうどうにでもなれという感じだ。
「話はまとまったか?そろそろ出発しようか」
悠斗たちの後ろでは年寄りドラゴンが寝そべってずっと待っていた。
「ああ、すまないな」
仲間が一人増えて五人となったメンバーはその大きな背中に飛び乗った。
足元は全てゴツゴツとした赤い鱗。とても歩きづらいが文句は言ってられない。
悠斗は頭の部分に腰をおろして、他のみんなもそこに近いところで腰をおろす。
「では行くぞ。振り落とされんように気をつけろ」
大きく翼を広げて空へと羽ばたいた。
とても速く、肌で感じられる風はと心地よい。
下では大婆や他の集落のものが手を振って別れを惜しんでくれた。ホグアはそれに応えて大きく手を振ふる。
「みんな〜行ってくるっす〜」
彼女は別れを悲しんだりはしなかった。それよりもこれからの旅がワクワクしてたまらないのだ。
この先に何があるのだろう?
ホグアは目の前に広がる大地を見て、心を踊らせた。
「で、行き先はどこにする」
「それよりドラゴンの名前を決めようっす。呼び方がなくっちゃ困るっす」
「うむ、それはいいアイデアじゃな。各々意見を出し合って決めようか。主もどうだ?」
ホグアのいきなりの意見にアリアは乗り気だ。
「いや、いいよ」
確かに呼び方がないのは不便だが、勝手に名前を決めるのはなんか可哀想な気がして悠斗は参加を拒否した。
優雅に心の中で実況でもして暇を潰すさ。
「なら、三人で決めるか。誰かいい案はないか?」
レイナは勝手に数に入れられているが、彼女は彼女でなぜかやる気のようだ。アリアたちの方を向いて正座している。
「はいっす」
言い出しっぺのホグアが真っ先に手をあげる。
「よし、ホグアもうしてみよ」
どうやら進行役はアリア選手のようです。まあ、それが似合っていますしね。ホグア選手の案に期待してみましょう。
「ドラドラ」
あ〜と、単純、単純すぎる〜。
「却下、レイナはどうだ」
これはそうでしょうね〜。さて、レイナせはAIとかでなんかこう、いいやつを決めているのではないでしょうか緊張の一瞬です。
「オールドドラゴンマン」
「さらに言いにくくなっとるぞ! 却下だ」
確かにその通りです。それ以外言いようがありません。まさかレイナ選手のネーミングセンスがこんなに酷いとは知りませんでした。
「なら、アリアリはどうなんっすか! まだ何も意見聞いてないっすよ」
お〜と、ここでホグア選手がアリア選手を引きづり降ろそうと仕掛けた。アリア選手どうでる?
「ふふっ、聞いて驚くなよ。タイラント=D=レックスだ。どうだなかなかの出来だろ?」
「それもう人名だろ!」
堪らずに実況を放り出して口に出してしまった。だがこのまま放っておくとろくな名前にならない気がする。
「なんだ主。やっぱりやりたかったのではないか。遠慮せずとも我らは主が決めた名前なら文句はないぞ」
いや、自分の名前を決めてもいいよみたいな言い方だけどこれこの年寄りドラゴンの名前決めるやつだからな。
と、一言言ってやりたかったが、これ以上話をこじらせたくない。ここで普通のを言っておけばいい。
アリアはそれに従うと言ってくれたし、他の二人もそうしてくれるであろう。特にレイナは反対などしなさそうだ。
「んじゃ、お前らの意見を合わせてオラスっていうのはどうだ?」
ホグア、レイナ、アリアが出した名前の一文字一文字をとって合わせてそれらしいのを作った。
「オラス……なるほどいいやすいし覚えやすいな。さすが我が主だ。それに比べてレイナのは酷かったのぉ」
「ちょ、アリアさんやめてくださいよ。恥ずかしいじゃないですか」
アタフタとするレイナ。
「気にするなレイナ。誰にでも弱点はあるさ」
「なんか最近、レイナばかりに優しい気がするが気のせいか主よ」
「そんなことないさ。俺はアリアにもそうするぜ」
「おいらは? おいらは?」
ホグアは前に出て自分を指差してアピールする。
「もちろんホグアだ。お前たちは俺の大事な仲間だからな」
機械、ヴァンパイア、竜人。人間ではなく、人間でないからこそ悠斗は信じれる仲間たち。
もちろん今、名前が決まったオラスもだ。
仲間が増えてこの旅はさらに楽しくなってきた。人間不信だからといって止まってはいられない。
そんなものは何の理由にもならない。これからはこの世界の人間とも多く接するだろう。
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