ラブコメで幼馴染が報われない法則について
第69話 重大な選択ほど先延ばしにしてしまう法則について
「まさかあんたとデートすることになるなんてね。こんなのリリエルには見せられないわね」
新堂から頼まれたのは次回、理想のデートスポットについて取材しようとしているのでは一人では嫌だというのでそれを代わりにやってくることだった。
「俺だってそうだよ。もし二人に出くわしたら修羅場確定だ」
だが背に腹はかえられぬ。
とりあえず、新堂に指定されたデートスポットを回る。写真を撮りつつ、記事にするための感想等をメモに書き連ねる。
そうしていると昼時になったので適当な店に入ることにした。
「そういえばこの際だから聞くけど、あんた結局あの二人のどっちのことが好きなの?」
「二人とも好きだけど」
即答したがクリムはそうじゃないと言いたげな表情を浮かべる。
「それは幼馴染としてでしょ。私は異性としてどうなのかを聞いてるの」
「昔からずっとあんた一緒にいるから家族みたいなもんだし、あまり異性として意識したことないな」
「本当に? リリエルから聞いてるわよ。良いご身分よね。いわゆるハーレムってやつかしら」
「別に良いもんでもないっての。そっちはどうかは知らないけど、何かを選ぶってことは何かを選ばないってことだからな」
その選ばれなかった者のことを思うとどうしても選べなくなってしまう。そもそも俺なんかに選ぶ権利なんてないというのに。
「ふ〜ん。でもそれって問題を先延ばしにしてるだけじゃん。いつかは答えは出さなきゃいけないだし」
彼女の言う通りだが、蓮は何も言えなかった。優柔不断だというのは重々承知しているがやはりどうしてもどちらかを選択するなんて出来ない。
「はぁ、もうデートって雰囲気じゃないわね。十分取材は出来たし、今日はこれでお開きにしましょうか」
「ああ、そうだな」
予定よりも早く終わってしまったせいでやることがなくなってしまい、どうしたものかと頭を悩ませていると背後から思い切り叩かれる。
「な〜に、暗い顔してんだ?」
「潤香!? どうしてここに?」
「いや〜、暇だったからちょっと買い物にな。そしたらお前がいたからビックリだよ。しかも女連れとは、隅に置けないな」
「そんな良いもんじゃないって」
落ち着けるところで事情を説明するとことに。
「なるほど、そいつはキツイな。まあお前は昔からそういうところあるからな〜」
「そういうところ?」
「自分のことよりも他人を優先するところだよ。それはお前の魅力だと思うが時には足枷にもなるぜ。現にお前苦しそうじゃん」
「だったらどうしたら良いんだよ?」
「そんなの簡単だ。自分に素直になれば良いんだよ。俺みたいにな」
「……最後の一言は余計だったけど話せて少しスッキリしたよ。ありがとな」
「おう、今度飯奢れよな」
やはり持つべきは頼りになる親友ということか。ようやく、これから何をしたら良いかが決まった。これからは俺の計画を大きく改変させなくては。
新堂から頼まれたのは次回、理想のデートスポットについて取材しようとしているのでは一人では嫌だというのでそれを代わりにやってくることだった。
「俺だってそうだよ。もし二人に出くわしたら修羅場確定だ」
だが背に腹はかえられぬ。
とりあえず、新堂に指定されたデートスポットを回る。写真を撮りつつ、記事にするための感想等をメモに書き連ねる。
そうしていると昼時になったので適当な店に入ることにした。
「そういえばこの際だから聞くけど、あんた結局あの二人のどっちのことが好きなの?」
「二人とも好きだけど」
即答したがクリムはそうじゃないと言いたげな表情を浮かべる。
「それは幼馴染としてでしょ。私は異性としてどうなのかを聞いてるの」
「昔からずっとあんた一緒にいるから家族みたいなもんだし、あまり異性として意識したことないな」
「本当に? リリエルから聞いてるわよ。良いご身分よね。いわゆるハーレムってやつかしら」
「別に良いもんでもないっての。そっちはどうかは知らないけど、何かを選ぶってことは何かを選ばないってことだからな」
その選ばれなかった者のことを思うとどうしても選べなくなってしまう。そもそも俺なんかに選ぶ権利なんてないというのに。
「ふ〜ん。でもそれって問題を先延ばしにしてるだけじゃん。いつかは答えは出さなきゃいけないだし」
彼女の言う通りだが、蓮は何も言えなかった。優柔不断だというのは重々承知しているがやはりどうしてもどちらかを選択するなんて出来ない。
「はぁ、もうデートって雰囲気じゃないわね。十分取材は出来たし、今日はこれでお開きにしましょうか」
「ああ、そうだな」
予定よりも早く終わってしまったせいでやることがなくなってしまい、どうしたものかと頭を悩ませていると背後から思い切り叩かれる。
「な〜に、暗い顔してんだ?」
「潤香!? どうしてここに?」
「いや〜、暇だったからちょっと買い物にな。そしたらお前がいたからビックリだよ。しかも女連れとは、隅に置けないな」
「そんな良いもんじゃないって」
落ち着けるところで事情を説明するとことに。
「なるほど、そいつはキツイな。まあお前は昔からそういうところあるからな〜」
「そういうところ?」
「自分のことよりも他人を優先するところだよ。それはお前の魅力だと思うが時には足枷にもなるぜ。現にお前苦しそうじゃん」
「だったらどうしたら良いんだよ?」
「そんなの簡単だ。自分に素直になれば良いんだよ。俺みたいにな」
「……最後の一言は余計だったけど話せて少しスッキリしたよ。ありがとな」
「おう、今度飯奢れよな」
やはり持つべきは頼りになる親友ということか。ようやく、これから何をしたら良いかが決まった。これからは俺の計画を大きく改変させなくては。
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