村人から世界最強の魔王へ

金田拓也

18選択

悠人はちっと舌打ちをすると、その背を追おうとした時、その手を誰かに掴まれ、そちらを見るとアリスが悠人の手を掴んでいた。
アリス「今あなたがするべき事を考えるべきよ」
それに悠人はゆなの後ろ背中に視線を向けると、ぐっと堪え頷いた。
悠人「俺らはここにいても帰って邪魔になる。後のことは頼むぞ」
一ノ瀬「あぁ。任せてー」
真冬「本当にいいの?」
一ノ瀬「真冬さん!?」
一ノ瀬の制止を無視し、真冬は続ける。
真冬「私はあなたが戦うなら止めない。」
そのまっすぐに見つめてくる目から視線を逸らし、
悠人「俺はー」
「その腑抜けは使いもんになんねぇぞ。」
そんな声が聞こえ、そちらを見ると四辻がニヤニヤしながら立っていた。
四辻「そんな腑抜けより、見てみろよ」
そう言うと下では今、ベルフェゴールの使い魔の鳥が火を纏い先程と同様に燃やそうとしていたところだった。
ゆなは止まることなく進む。それもそうであろう。ゆなはそれを見ていないのだから。
だが、真冬は冷静に特に何も言うことなく見ていた。
それ程までにゆなが強いのかもしれない。
ゆなが炎の鳥に近づき、大爆発で丸焦げにー。はならなかった。
突然大爆発は、消し飛んだように見え、そのまま、ゆなは剣を炎の鳥に突き立てた。それだけで鳥は姿を消した。剣の先には、先程の小さな黒い鳥が刺さっていた。
一撃。ゆなの能力はー。
真冬「気になる?」
それに真冬の方を見ると
悠人「後は頼むぞ」
とだけ言ってその場を後にした。
後ろからついてきたアリスは悠人の隣に並び歩くと
アリス「見なくて良かったの?」
悠人「あぁ。情報なら爺やに聞けばいい。どうせ一人は見てるだろ。」
アリス「いえ、そう言う事ではなくて…ごめんなさい。失言だったわね」
アリスの言わんとする事はわかる。だが、今やるべき事は違う。あの時とはもう立場が違うのだから。
悠人「ルース。」
そう呼ぶと、物陰から出て来るとこちらを見て、微笑むと
ルース「なかなか良い表情です。では私達も持ち場に着きましょう。」

一ノ瀬「先程は、どう言うつもりですか?」
一ノ瀬が真冬に問い詰めると
真冬「今はこっち」
真冬はそう言って視線を下に映す。と言っても心配はしてない。ゆなの力がどれほどなのかは既に知っている。
四辻「ハハハハ!化け物じゃねぇか」
四辻は、楽しげに笑いながら様子を見ていた。
相手はベルフェゴール。魔族の幹部。かなりの実力者だ。だが、ゆなは俗に言う天才と呼ばれる人種だ。その天才にあんな事をすれば当然こうなるだろう。
あれは人類が生んだ対魔族用の兵器だ。


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