話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

こんにちは!この世界の勇者を倒しに来ました!〜『世界』を旅する転生旅行記〜

観測者A

さあ、お仕事です!

 昼頃。無事に街に着き、勇者から一式の服装と少しばかりのお金を受け取った。...お人好しなんだろうなぁ。
 ひとまず修羅場は抜け出したわけだけれど、これからどうやって勇者を倒そうか。7日以内に倒さなければ僕が死ぬことになってしまう。
...いや、それ以前にこれから七日間、どうやって食いつなげようか。まずは仕事を見つけないとな。それ以前に死んでしまいそうだ。
 結構過酷な状況だけれど、僕はそれほど焦ってはいない。なぜなら特殊能力としてのスキルは持ってはないが、人間としてのスキルは今回手に入れたからだ。『案外勢いでなんとかなるもの。』って言うね!!
...役に立つんだよ!?
とりあえず近くにあった果物店に入り、店主に話かける事にした。

「こんにちは!店主さん!僕はこの街に来たばかりで職がないのです...良ければ雇ってもらえませんか?」

「何を馬鹿な事言ってんだお前は。ダメだダメだ雇ってる金なんか無えよ。金がない奴はさっさと帰んな。」

「いえ、お金なんていりません!売れ残った果物を少し。少し頂ければ満足なのです!!」

「ダメだ。」

「どんなにこき使っていただいても構いません!!どうか雇ってください!!」

「ダメだ...」

「助けると思って!!」

 流石に哀れに見えてきたのか、店主の態度も変わってきた。

「仕方ねえな...その代わり早朝に来て、清掃から品出しまでを俺が仕入れから帰ってくるまでにやっておけよ?じゃなきゃクビだからな。その後も客寄せや店じまいで日がどっぷり沈むまで暇なし働いて貰う。給料は朝昼晩にリンゴ2個ずつ。わかったか!?」

「ありがとうございます!!!」

よし。仕事は確保した。我ながらうまくいったと思う。うまく行きすぎだとも思うけど...
勇者攻略の算段は、仕事の終わる日が沈んでから考える事にしよう。

 今日からもう仕事のようで、しっかり日が沈むまで働かせてもらった。

「おらっ、リンゴだ。持ってけ!」

店主からもらったリンゴを食べながら、ランプが灯る街頭を歩いていく。街の外れに無人の原っぱと川を発見したため、そこを拠点にしよう。
流石に汚い服で食品を売るのは気がひけるので川で服をすすぎ、店主に場所を聞いた廃材置き場から板切れを集めてその上に乾かしておく。ついでに大きめの麻袋を拾ったので、その中で寝るとしよう。
まるでホームレスのようだが、案外快適だし食にも困っていない。順調な出だしなのかな...?
今日は色々な事がありすぎて、もう眠い。
本格的な活動は明日からにしよう...
こうして、長かった1日がようやく終わった。



存在消滅まで、あと6日。

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く