海の声
153.変化
『わぁー♪祭りの準備始まったんだね♪』
この日も美雨が俺の家へと顔を出し、いつも通り外へ出た時、海美が目を輝かせた。
『ほら、もう祭りの準備始まってるぞッ♪セイジもそろそろ気を引き締めなきゃじゃないのかッ??』
「別に俺は大したことやんないんだろ??気を引き締めるも何も…ってナニコレっ?!」
ふと目に移ったのは俺の背丈程の木製灯籠だ。そして火袋の下から地面へと垂れる布に"本年度 渡子 瀧山誠司"と達筆な字で俺の名前が書かれていたのだ。
『渡し子やる家に毎年置かれるんだよ。良かったなセイジ♪』
『誠司くん、なんかスゴいねッ♪』
「いや、凄くねーし超恥ずかしいじゃん!!」
この時やっと自分が"渡し子"という役を任されたのだと実感した。いや、実感なんて沸きたくないけどここまでまでされたら嫌でもそう思わざるを得ないだろ…
『おーっ!!誠司くんか??頑張れよッ!!』
突然、ガードレールへと祭飾りを付けていたおじさんがそう言って俺の肩を叩いた。
『ひひッ、人気者だなセイジッ!!』
「るせーよ。」
俺は突然有名人になってしまったような恥ずかしい気分でいつもと雰囲気が変わった道を歩いていく。
『せっかくだしオキワダ神社見に行ってみる?!』
美雨のその誘いに俺は少し返事を躊躇った。あの日の事は美雨には話していない。心配して俺の家に泊まり込むなんて言い出しそうだし、なにより俺自身があの日の事を思い出したくなかったからだ。
あの神社が原因かなんて根拠はないけど、俺はあの神社が海美に何かしらの影響を与えたんじゃないかと思っている。
「あそこは…いいよ。もっと他のとこいこーぜ。」
『えぇ??まぁ…いっか♪それならお楽しみは本番にとっとこー♪』
すると海美が何かを思い出したように『あっ誠司くん、私一回家行きたいなっ♪』と俺の服を摘んだ。
この日も美雨が俺の家へと顔を出し、いつも通り外へ出た時、海美が目を輝かせた。
『ほら、もう祭りの準備始まってるぞッ♪セイジもそろそろ気を引き締めなきゃじゃないのかッ??』
「別に俺は大したことやんないんだろ??気を引き締めるも何も…ってナニコレっ?!」
ふと目に移ったのは俺の背丈程の木製灯籠だ。そして火袋の下から地面へと垂れる布に"本年度 渡子 瀧山誠司"と達筆な字で俺の名前が書かれていたのだ。
『渡し子やる家に毎年置かれるんだよ。良かったなセイジ♪』
『誠司くん、なんかスゴいねッ♪』
「いや、凄くねーし超恥ずかしいじゃん!!」
この時やっと自分が"渡し子"という役を任されたのだと実感した。いや、実感なんて沸きたくないけどここまでまでされたら嫌でもそう思わざるを得ないだろ…
『おーっ!!誠司くんか??頑張れよッ!!』
突然、ガードレールへと祭飾りを付けていたおじさんがそう言って俺の肩を叩いた。
『ひひッ、人気者だなセイジッ!!』
「るせーよ。」
俺は突然有名人になってしまったような恥ずかしい気分でいつもと雰囲気が変わった道を歩いていく。
『せっかくだしオキワダ神社見に行ってみる?!』
美雨のその誘いに俺は少し返事を躊躇った。あの日の事は美雨には話していない。心配して俺の家に泊まり込むなんて言い出しそうだし、なにより俺自身があの日の事を思い出したくなかったからだ。
あの神社が原因かなんて根拠はないけど、俺はあの神社が海美に何かしらの影響を与えたんじゃないかと思っている。
「あそこは…いいよ。もっと他のとこいこーぜ。」
『えぇ??まぁ…いっか♪それならお楽しみは本番にとっとこー♪』
すると海美が何かを思い出したように『あっ誠司くん、私一回家行きたいなっ♪』と俺の服を摘んだ。
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