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【銃】の暗殺者

ヨナ

カチコミ(2)



死体の山


そう表現するのがふさわしい光景が出来上がった。俺は警報装置を利用して地下にいるシェリーの元同僚、私設部隊を引きずり出してヘッドショットを続けていた。

私設部隊はクスリか何かやっているのか、目の前で味方が殺されているのに構わず外に飛び出してくる。俺としてはありがたいので出てくるやつを撃ち続けていると死体の山が出来てしまった。30人は殺しただろう。


もう出てこないことを確認して屋敷の中に侵入する。既にシェリーは俺の影に潜っている。
スナイパーライフルは消して、愛用のソードカトラスを召喚する。屋敷の入り口の扉の脇に背中をついて呼吸を整える。そして


バン


扉を蹴り上げると同時に銃を向ける。

クリア、GO!GO!GO!GO!

なんちゃって。

マシンガンで扉ごと撃ちまくった方が安全なんだけどこれは一度やってみたかったのだ。ドラマとかでは定番だろう。こういうのは雰囲気が大事だ。


んんっ、気を取り直して。
「私設部隊とやらは随分あっけなかったが何か知ってるか?シェリー」
「ん、部隊、色々。さっきの戦闘部隊、剣で戦う」
「ふん?専門があるのか」
「ん、暗殺、いない」
「?暗殺部隊はいないのか。シェリーの古巣だろう?」
シェリーの影魔法の厄介さを知ってる俺は私設部隊を警戒していた。シェリーの様に一芸特化で育てられた連中は厄介な筈だ。
さっき俺が殺し尽くした連中だって正面から戦う戦力としてはかなり優秀だったのだろう。俺の狙撃との相性が悪かったからあんなことになったが。アレは戦闘部隊脳筋だ。

「ん、いない」
「なんでだかわかるか?」
「ううん」
「そうか」
不安は残るが取り敢えず仕事を終わらせてしまおう。


パシュッ

ザクッ

パシュッ

パシュッ

ドゴッ

ガッ

パシュッ

ピシュッ



手当たり次第に殺していく。中にはただ雇われただけの人もいるだろうが諦めてもらうほかない。こちらも仕事なので手を抜くわけにもいかないし。


バンッ


大きめの扉を蹴破るとベッドに太った女が1人いた。
「あ、貴方達なんなのよ!ここが何処だかわかっているの!?こんなことしてタダで済むと思わないことね!私は公爵夫人なのよ!貴方達の命なんてパシュッ」

「話が長い」

つばを撒き散らしながら喚き立てる様子に嫌悪感しか湧かなかった。脳天をぶち抜いたが念のため首も落としておく。

「貴族ってのも大変だな。こんなオークみたいな奴を嫁にしないといけないなんて。初めて宰相に同情したぜ」
「ん、でも、ターゲット、同じ、太ってる」
「うん?なんだ。ターゲットもデブか。同族だから結婚したのか」
同情して損した。


「後は一部屋だけ。おそらくターゲットとその護衛がいるだろう。油断するなよ」
「ん」
1番豪華な扉の前に立った俺はシェリーに注意した。この屋敷に来た時から思っていたがどうして扉1つにこんなに金をかける必要があるんだろう?
まぁ、いいか。


バンッ

扉を蹴破り部屋に入ると豪華な装飾をつけた二足歩行の豚と、剣を持った男達が5人いた。
「貴様ら!何者だ!」
「答えるわけねぇだろ」
俺が銃を向けると慌てて言葉を続ける。
「な、何が欲しい!金か!女か!」
「そんなものはいらん」
時間稼ぎをしているのか?剣を持った男達が俺とシェリーを囲むようにじわじわと近寄ってくる。


その時だった。俺達とターゲットの間にある机の陰から声が上がったのだ。

「公爵様!準備ができました!」
そう言って水晶のようなものが手渡される。何らかの魔道具だと判断した俺は銃口を向けるが一瞬遅かった。


「起動、封魔結界!」


一瞬身構えたが、、、、?何も起こらない。シェリーに確認したがシェリーも首を傾げている。
ターゲットは俺達の膠着をどう勘違いしたのか高笑いしながら踏ん反り返る。
「ふはははははは!驚いただろう!我が持つ中でも最高級の魔道具、封魔結界だ!この結界の中では魔法は使えん!見ておったぞ、お前の持っているそれは見たことがないがアレほどの威力、何らかの魔法だろう!これで手も足も出まい。お前達!殺さず痛めつけろ!」

、、、なんだ。魔法を封じただけか。

パンッ

パンッ

パンッ

パンッ

パンッ

俺は剣を持った男達の脳天を撃ち抜き即死させる。俺の【銃召喚】は召喚自体は魔法でも召喚された銃は魔法ではない。火薬を使って弾丸を打ち出す科学の結晶だ。


「なっ!?何だと?どうなっている!魔法ではないのか!」
ターゲットが騒ぎ出すが無視して手に持っていた水晶を撃つ。一発で簡単に破壊できた。

「シェリー、お前がやれ。ケジメは大切だ」
そう言ってシェリーにターゲットを殺すように促す。仕事ではあるがコイツはシェリーをこき使っていたクズなのでシェリーに復讐をさせてやるべきだと判断したのだ。


シェリーは影魔法でナイフをつくり、ターゲットに近づく。
「それは影魔法!まさか貴様、009か!我が育ててやった恩も忘れて我に牙を剥くとは恥をしカヒュッ」
言い終わるのも待たずにシェリーはアッサリと首を斬った。復讐させてやろうと思ったのだがもしかしたら復讐するほど思い入れがなかったのかもしれない。

最後に机の陰に隠れていた奴を殺して仕事は終わり。後は実験の時間だ。

「シェリー、アレを出してくれ」
「ん」
俺はシェリーに持たせていたアイテムバックから用意していたものを出すように指示する。出したものは真っ赤なキノコだ。このキノコの傘は直径50センチ以上ある大物だ。

まず土台をセットする。土台は公爵の生首だ。それを顔が上になるように置いて、口にキノコを咥えさせる。そしたらもう一つ真っ赤な葉っぱを1枚出して窓から見える位置にぶら下げる。これで準備は完成だ。


「シェリー、行くぞ」
「ん」
最後にキノコの傘にナイフで切り込みを入れて部屋を後にする。





屋敷を出て塀の上に登りターゲットを殺した部屋の窓が見える位置に来る。そしてスナイパーライフルを出して、先程窓から見える位置にぶら下げた葉っぱに照準を合わせる。

そのまましばらく待ったら、、、狙撃。

ドゴーーーンッ


窓が割れて葉っぱを撃ち抜くど同時に部屋が爆発した。

「実験成功」
「ん、凄い」
シェリーはキラキラした目で吹き飛んだ部屋を見ていた。

何が起きたか説明しよう。まず先程セットしたキノコは特殊な性質を持つキノコだ。その性質とは傘に傷が付くと胞子を放出すること。しかもそれは水をかけられるまで止まらないのだ。
さらにその胞子は他のキノコの胞子と比べて濃い・・。まるで小麦粉をぶちまけたみたいになるのだ。

そしてもう一つセットした赤い葉っぱは発火草という植物だ。アレは強い衝撃を受けると火花を散らす特徴がある。


空中に舞う粉と、火花。この二つが揃って起きるのは、、、、そう『粉塵爆発』だ。

日本にいるときはできなかったことだが是非一度やって見たかったのだ。思いがけずやる機会ができてとても嬉しい。


最後に俺が使った銃弾を消す。これでどうやって殺したかはわからないはずだ。

一度やって見たかった実験ができた俺は上機嫌で帰路に着いたのだった。

因みに屋敷には金目のものがあったのだがどこから足がつくかわからないので接収するのは断念した。まぁ、今回の仕事で大金が入ってくるので別にいいか。






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コメント

  • だね

    早く続きが読みたいです!

    0
  • うぃっふぃー

    止まるんじゃ、ねぇぞ、、、(更新)
    面白いっ!頑張ってくだいっ!

    0
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